平成1857日目

1994/02/07

この日のできごと(何の日)

【連立与党】国民福祉税構想を撤回

連立与党は7日、調整が難航していた所得税減税とその財源問題について、代表者会議を断続的に開いて大詰めの協議を重ねた。その結果、細川首相が提示した国民福祉税構想を事実上撤回し、新たに与党内に協議機関を設け財源措置を検討、年内に結論を得ることで大筋合意した。

会議では6兆円の減税は先行して実施することも確認した。社会党は正式回答を8日まで持ち越したが、受け入れる方向だ。今後の扱いは政府の判断にゆだねられるが、首相は7日夜、8日中の決着に意欲を示し、決着すれば自ら記者会見して発表する考えを表明した。

大蔵省の出方や協議機関をめぐる細部の詰めなどほ残しているものの、減税を増税と切り離した形で決着が図られ、社会党の政権離脱は回避される見通しとなった。

代表者会議では社会党が国民福祉税の白紙撤回を改めて主張、首相が園田さきがけ日本新党代表幹事に指示して作成させた調整案も拒否するなど硬い姿勢を堅持した。このため途中で市川公明党書記長が別の調整案を示すなどして打開に努めた結果、最終的に国民福祉税の名称を消去し、税率と実施時期も明示せずに「協議機関で年内に検討し、責任ある対応を取る」ことを確認した。

ただし検討に当たってあくまで福祉税的な新税を念頭に置くのかなどでは、社会党と他の各党の認識は微妙に食い違っている。連立与党内には増税法案を今秋の臨時国会で処理すべきだとの意見が出ている。逆に社会党内には期間1年では短過ぎるとの異論もある。

このため同党が8日午前、三役会議で最終的な判断を協議した後、代表者会議に諮ることになった。《共同通信》

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【ボクシング・大橋秀行選手】現役引退を表明

元世界ボクシング協会(WBA)、世界ボクシング評議会(WBC)ストロー級チャンピオンの大橋秀行(28)=ヨネクラ=が7日、正式に引退を表明した。同日、東京都内のレストランで記者会見した大橋は「気持ちの上ではまだ現役を続けたいが、肉体的に限界を感じた」と話し、今後は横浜市内にジムを構え、後進の指導に当たることを明らかにした。《共同通信》

【政界談話室】

○…細川首相は7日朝、官邸入りするなり、国民福祉税構想の調整について「まだ、(連立与党)代表者会議がどうなるか分かりませんから。待ちます」と、与党サイドでの決着に望みを託した。ところが、決着の見通しに話が及ぶと「さあ、分からない。決着つけるよう努力するということだ」と自信はいまひとつ。「こちら(官邸)にボールが投げられるのかどうか…」と目を凝らしていたが、結局ボールは園田さきがけ日本新党代表幹事がキャッチし与党側に投げ返した形。首相は、最初にボールを打っただけ?

○…自民党の河野総裁はこの日都内で講演し、「綸言汗の如しというが、細川首相のは汗どころか、舌みたいで、出たり入ったり」と減税・財源問題での首相の対応を厳しく批判。返す刀で「プロ野球はスプリングキャンプに入ったが、だからといってキャッチボールばかりやられたんではかなわない」と責任の押し付け合いで迷走する与党をもバッサリ。「自民党が政権を取った方が分かりやすい。突如夜中に増税ということもない。(国民は)自民党よ、もう一度責任者になれと言ってくれるに違いない」と政権奪還に意欲満々。《共同通信》

【北方領土返還要求全国大会】

北方領土返還要求全国大会(総務庁、全国知事会など主催)が「北方領土の日」の7日、細川首相、石田総務庁長官ら約1500人が出席して、東京・九段会館で開かれた。

首相はあいさつの中で、日本とロシアの関係について「抜本的に解決する必要があるが、そのためにも最大の懸案の北方領土問題を解決し、平和条約を締結し、完全な正常化を図る必要がある」との考えを改めて強調した。《共同通信》

【トーニャ・ハーディングさん】駐車違反

五輪代表の座はもちろん、車も持って行かないで−。米女子フィギュアスケートのナンシー・ケリガン襲撃事件で関与の疑いが持たれるリレハンメル五輪代表のトーニャ・ハーディングが7日、駐車違反でひと騒動を起こした。

同選手は先月からポートランド郊外の友人夫妻のアパートに滞在。自分のトラックを隣のショッピングセンター駐車場に止めていたが、車がレッカー車で運ばれていくのを見てはだしのままアパートを飛び出し車を追走。幸い?車の方は、罰金の支払書にサインして取り戻した。友人に大事な足を気遣ってもらい、おんぶしてもらっての帰宅となった。《共同通信》

【英・保守党】独身男性議員が不審死

英与党保守党の将来のスターとみられていた独身男性議員が7日、ロンドンの自宅の台所で女性用下着を着けただけの姿で死んでいるのを発見された。この事件は、閣僚が不倫で子供を生ませたことが暴露されたり、保守党議員が浮気して妻が自殺したりなどの醜聞が相次いで、人気が急落していたメージャー政権への追い打ちとなった。

死体で見つかったのはステーィーブン・ミリガン議員(45)。英紙などによると、ミリガン議員は女性用のストッキングとガーターを着け、首には電気コードが巻き付き、頭にビニール製ゴミ袋をかぶって死んでいた。議員の女性秘書が発見した。ロンドン警視庁は「事故死か他殺か」など、死因を断定するにはさらに捜査が必要としている。だれかが侵入した形跡はなかった。

ミリガン議員はエイトキン国防担当国務相(調達担当)の秘書だったことから、事件は軍事機密に関連しているのではないかとの憶測を呼んだ。しかし国務相は、同議員が機密に触れる機会はなかったとして否定している。

ミリガン氏は、英週刊誌工コノミストを皮切りに日曜紙サンデー・タイムズ、BBCテレビの特派員を務めるなど、ジャーナリストとしての華々しい経歴を背景に、1992年4月議員に当選、保守党幹部への道を着々と歩んできたとされる。大衆紙は、議員が異常なセックスを楽しんでいたと事件を大々的に報道、タイムズ、インディペンデントなどの高級紙も一面トップで報じた。《共同通信》



2月7日 その日のできごと(何の日)