平成1856日目

平成6年2月6日(日)

1994/02/06

【ボスニア問題】米大統領、即時空爆に慎重

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クリントン米大統領は6日、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争史上最悪の犠牲者を出した5日のサラエボへの砲撃について「激しい怒り」を表明し、米国が同盟国と緊密に対応策を協議していると述べた。しかし、空爆など軍事力の即時行使には慎重な姿勢を示した。テキサス州での遊説に出発する直前にホワイトハウスで記者団の質問に答えた。

大統領は「同盟国は地上部隊を派遣しており、米国と事情が違う。米国民も一方的な空爆を許さない」と語り、一部欧州諸国の反対を理由に即時空爆の可能性を否定した。しかし、大統領は「空爆について同盟国と協議を続けている」とも述べ、空爆を完全に排除したわけでないことも同時に強調した。《共同通信》



【与党党首】減税先行で一致

社会党の村山委員長ら連立与党の各党首・代表は6日午後、連合の山岸会長の呼びかけで、東京都千代田区の連合本部に集まり、減税・財源問題について協議し(1)所得税減税を先行する(2)細川首相の国民福祉税構想を軸とした新税問題は協議機関で調整するーとの基本的な方向を確認、7日中に最終決着させることで一致した。

焦点の財源問題の検討期間については、連合の山岸会長が6日、「2年メド」との立場を崩していない村山氏と会談し、「深追いすると包囲せん滅される。慎重に考える転換点だ」と「1年以内」を主張する他の与党に歩み寄るよう要請。検討期間1年以内の方向で最終調整が図られる見通しとなった。《共同通信》

【リレハンメル五輪】日本選手団が出発

リレハンメル冬季五輪に参加する日本選手団の本隊59人が6日午後、成田発の日航機で出発した。一行は南洞邦夫団長ら選手団本部役員47人と、金メダルの期待がかかるスキーの複合チームやスケートのショートトラックなどの選手12人。ミュンヘン(ドイツ)を経由してリレハンメル入りするが、スキー複合チームだけはミュンヘンで本隊と離れ、最終調整のためフィンランドに向かう。

アルベールビルでの複合団体に続き今回も個人、団体で金メダル獲得を目指す荻原健司(北野建設)は、出発ゲートで友人に電話をかけたり、居合わせた旅行客との記念撮影に応じるなどリラックスした様子。「わくわくしています。今季はW杯の転戦でも良い結果を出せているので、ふだんと同じベストの状態でいけば大丈夫と思う」と自信をのぞかせていた。《共同通信》

【スキー・TVh杯ジャンプ】葛西紀明選手が快勝

スキーのTVh杯ジャンプ大会は6日、札幌市大倉山競技場でラージヒルを行い、葛西紀明(地崎工業)が2回とも極限点(K点=115メートル)を超える大ジャンプを見せ、256.5点で快勝した。葛西は大倉山4連勝。

1回目、118.5メートルを飛んでトップに立った葛西は、2回目にはさらに飛距離を伸ばし、121.5メートルの大アーチを見せた。2位には西方仁也(雪印)が入るなど、リレハンメル五輪代表が5位までを独占した。同五輪前の国内大会はすべて終了し、葛西ら代表7選手は9日に日本を出発、10日にノルウェー入りする。《共同通信》

【東レ・PPテニス】シュテフィ・グラフ選手がV

女子テニスの東レ・パンパシフィック・オープン最終日は6日、東京体育館に8100人の観衆を集めてシングルス決勝を行い、シュテフィ・グラフ(ドイツ)がマルチナ・ナブラチロワ(米国)を6−2、6−4で下して4年ぶり3度目の優勝をし、賞金15万ドル(約1600万円)を獲得した。グラフは優勝した全豪オープンから今季これで12連勝で、今季獲得賞金も46万2190ドル(約5000万円)に伸ばした。プロ通算タイトルは81となった。

グラフはサーブが好調で、自らのサーブをすべてキープ。第1セット2−2からナブラチロワのゲームを破り、そのままセットを先取すると、第2セットでも第5ゲームをブレークして1時間4分で、今年限りで引退するライバルを下した。2人の対戦成績はこれで9勝9敗の五分となった。《共同通信》

【別府大分毎日マラソン】中富肇選手が初優勝

第43回別府大分毎日マラソンは6日、第4回アジア男子マラソン選手権を兼ね、大分市営陸上競技場を発着点とし別府国際観光港を折り返す42.195キロのコースに、外国招待5選手を含む305人が参加して行われ、中富肇(NEC)が2時間11分28秒で初優勝した。

レースは前半、5キロごとのスプリットタイムが15分台前半の速い展開となった。25.5キロ付近の折り返し点手前で先頭集団がコースを間違え、2連覇を狙うマウリリオ・カスティジョ(メキシコ)ら有力選手が失格となるハプニング。後方集団につけ後半追い上げた中富40キロ過ぎで先頭に立ち、日本選手では3年ぶりの優勝をした。《共同通信》

【フィンランド大統領選】マルテニィ・アハティサーリ氏が当選

フィンランド大統領選挙の決選投票は6日投票、即日開票の結果、野党、社会民主党から立候補したマルテニィ・アハティサーリ外務次官(56)が投票総数の53.9%を獲得、女性候補のエリザベス・レン国防相(58)を下して当選した。勇退するコイビスト大統領に代わり、3月1日に就任する。

アハティサーリ氏は、勝利宣言の後、隣国ロシアとの緊密な関係の維持を訴えるとともに「(フィンランドの)欧州連合(EU)加盟への動きを支援していく」と強調した。経験豊かな外交官としての実績を生かしながら、早ければ年内にも予想される加盟の是非を問う国民投票で、加盟実現へ向けて強い指導力を発揮することになろう。

政治家にはない新鮮さが、国民の心を捕らえ、女性候補との接戦に競り勝った。左派系の野党第一党、社会民主党から出馬。フィンランドでは国家公務員が政党に所属し、政党の集会やストライキに参加することも認められており、現職の外務次官のまま選挙に臨んだ。大統領が政治的実権を持つ外交政策に関しては、欧州連合(EU)への加盟を強調。旧ソ連との友好を機軸とした伝統的な独自の防衛政策から、安全保障問題も含め西欧化に転じた同国を統合欧州の変化にどう適応させていくか。ベテラン外交官に寄せる期待は高い。

失業率20%の戦後最悪の不況の中、決選投票では、政府の経済政策の批判に徹した。このため、当選決定後の第一声は「(対立候補の)レン国防相に投票した人も、今後は私を支援してほしい。外交、経済で困難な局面の中で、国が割れてはならない」―。頑丈な体つきからは想像もつかない柔和な声で国民に呼び掛けた。

極右民族主義が台頭している隣国ロシアに対しては「経済が混乱した結果であり、一段と経済改革を支援する必要がある」と、気を配る。《共同通信》



2月6日のできごと