平成1832日目

平成6年1月13日(木)

1994/01/13

【悪魔ちゃん騒動】発覚

昨年8月、東京都昭島市に長男を「悪魔」と名付け」た出生届が出され、市が別の名前に変えるよう指導したことから、父親が東京家裁八王子支部に不服申し立てをしていたことが13日分かった。「悪魔」という名前は人名に使える文字を制限した戸籍法上は問題ないが、法務省や市側は「社会通念上疑問」としており、家裁の判断が注目される。

不服を申し立てたのは30代の父親。昨年7月末に生まれた長男を「悪魔」と命名して届けたが、市役所が東京法務局に相談。この結果①社会通念上、人名の持つイメージから逸脱し子供が将来差別などを受ける恐れがある②他の人が名前を呼びにくくなるーなどと判断して変更を指導した。

戸籍法では、子供の命名について「平易な文字を用いなければならない」と規定している程度で、使用できる常用漢字、人名漢字には「悪」も「魔」も含まれている。このため父親は「戸籍法に違反しておらず、問題ない」として、家裁八王子支部に不服申し立てをして争っている。出生届は名前が空白のままになっており、戸籍上は“無名”状態になっているという。

この問題について東京法務局は「戸籍法が文字を制限しているのは、子供個人の問題だけでなく、周囲の人が名前を呼べないような不便さをなくす意味もある。このケースは明らかな法律違反とは言えなくても、法の趣旨に触れるのではないか」と話している。《共同通信》



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【大相撲初場所】5日目

大相撲初場所5日目(13日・両国国技館)大関若ノ花が初顔の新鋭小城錦の寄りの速攻に屈し、2敗目を喫する波乱があった。横綱曙は小結若翔洋を慎重に寄り切って連敗を免れ4勝1敗。かど番大関の貴ノ花も、寺尾の攻めに一瞬土俵に詰まりながらも退けて5戦全勝。大関昇進を目指す武蔵丸と貴ノ浪の両関脇はともに1敗を守った。関脇小錦は初日から5連敗で、大関復帰は絶望的となった。関脇琴錦は5連勝。この日の結果、幕内の全勝は貴ノ花と琴錦の2人になった。十両は朝乃若がただ1人土つかず。《共同通信》

【米・クリントン大統領】ロシア・エリツィン大統領と会談

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ロシアを訪問中のクリントン米大統領とエリツィン大統領はクレムリンで13日、1回目の首脳会談を行い、エリツィン大統領は極右勢力の台頭にもかかわらず改革のテンポを緩めないことを言明した。クリントン大統領もこれを受け、世銀なとともに対口支援を続けることを確約、両首脳は両国の協調をうたう「モスクワ宣言」に14日調印することで合意した。

共同通信が入手した同宣言案によると、この中で北大西洋条約機構(NATO)が先に決定した「平和のためのパートナーシップ」構想にロシアが参加する意向が初めて盛り込まれることになり、ロシアがNATO拡大をにらんだ同構想を支持することが明らかになった。

また、両国は互いに相手に向けていた戦略核の照準を5月30日までに外すことでも合意した。ロシアの新情勢とNATO拡大問題できしみの出かかった米国とロシアはこれにより、欧州も含め協調関係を進めることで一致。両首脳にとって大きな外交上の成果となった。《共同通信》

【細川護熙首相】内閣改造を否定

細川首相は13日朝、官邸で政治改革法案成立後に内閣を改造するとの一部報道に関連して武村官房長官と協議、「政治改革が正念場であることに加え(成立後も)引き続き景気対策、予算編成に取り組む。改造は全く考えていない」と述べた。

首相は法案成立後の政治改革担当相ポストや山花現担当相の扱いについても「区割り作業を基本にした公職選挙法改正という大テーマが残っている」と指摘。現体制を少なくとも公選法改正までは変えない意向を示した。首相は記者団に対しても「改造は全く考えていない」と明言した。《共同通信》

【政界談話室】

○…2日間の党大会を乗り切った社会党の村山委員長は13日、党本部で開かれた中執委で「いろいろ心配をされていたが、最後は執行部の提案が承認されて大会は成功裏に終わった」と自画自賛。「社会党は今にも分裂するといわれているが、そんなことは絶対ない」と、解党の危機を打ち消した。記者会見した渡辺嘉蔵党総務局長も「これでいよいよ党の方針が決まった」と意気込んでみせたが「あとは“一枚板”いやいや一枚岩となって前進していくだけだ」。執行部が党の結束をいくら強調してみてもベニヤ板のような継ぎはぎだらけの「一枚岩」?

○…自民党の小里貞利国対委員長が同党の衆院予算委の理事4人を引き連れて記者会見。昨年暮れから景気対策のための予算委開会を連立与党に申し入れてきたが「一顧だにされない状況。全く遺憾だ」と小里氏。「山口鶴男委員長(社会)に働き掛けても『あんたの言うことは分かる』と理解を示しながらも、結局一蹴される」と怒りは収まらない。さらに越智通雄氏が「佐川急便からの1億円問題についても(首相の)提出書類は不備が多い」と審議の必要性を訴えてみてもぬかにくぎ。野党の悲哀を感じながら、やり場のない怒りをぶちまけた。《共同通信》

【富山県警】川崎商店を再捜索

富山県警生活保安課と八尾署は13日午前、食糧管理法違反容疑(無許可販売)で同県婦中町、米穀商「川崎商店」(解散登記済み)を家宅捜索した。同商店の家宅捜索は平成4年10月以来、2度目となる。

同課などによると、「川崎商店」の川崎磯信元社長(57)は現在、ヤミ米を販売しているとして同法違反容疑で係争中の身でありながら、食糧庁に告発された平成4年秋以降も、婦中町や富山市内をはじめ、東京都内でヤミ米を公然と販売し続けたほか、タイからの緊急輸入米もヤミ米として入手、販売したとして、食糧庁が再度告発した。

同日は午前10時過ぎ、捜査員約20人が川崎商店の回りにロープを張り巡らしたうえで、ヤミ米の販売状況が記録されているとみられる書類などを押収した。

川崎社長は「今回の再告発は食糧庁が裁判のこう着状態の打開を狙ったものだ。起訴後のヤミ米販売は業務としてではなく食管行政を変える闘争だ。今週末も東京でヤミ米販売を続ける」と話している。《北國新聞》

【ナンシー・ケリガン選手襲撃事件】ライバルの前夫が依頼

今月6日、米デトロイトでの全米フィギュアスケート選手権の練習中、ナンシー・ケリガン選手(24)が暴漢に右ひざを殴打された事件で、捜査当局は13日、ライバルのトーニャ・ハーディング選手(23)の前夫ジェフ・ギルーリー氏(ポーランド在住)らが絡んだ陰謀と断定、同選手のボディーガード、シェーン・エッカート容疑者(26)とアリゾナ州の男性1人を逮捕した。当局はさらに実行犯、前夫のギルーリー氏ら数人の逮捕状を用意、間もなく執行する見通し。

動機などにはっきりしない面も残されているが、事件はスポーツ界だけでなく、全米を揺るがす大スキャンダルに発展した。当局は、ハーディング選手自身は事件には関係ないとしている。

ABCテレビは、逮捕されたのはデリック・スミス容疑者で、実行犯はポートランドに住むシェーン・スタント容疑者と報じた。

米マスコミの報道によると、事件はハーディング選手の前夫が同選手のボディーガード、エッカート容疑者にケリガン選手襲撃を相談。エッカート容疑者は知り合いのスミス容疑者を通して、スタント容疑者に接触、襲撃を依頼したという。

エッカート容疑者は当初、知り合いに「6万5000ドル(約700万円)で人を殺してくれないか」と持ち掛けており、ケリガン選手殺害計画もあったとみられている。《共同通信》

華麗なアイススケート界の舞台裏では、大金と欲の絡んだどす黒い陰謀が渦巻いていたのかー。ナンシー・ケリガン選手の殴打事件は13日、捜査当局がライバル選手の前夫らによる計画的犯行と断定、全米に大きな衝撃を与えている。

ケリガン選手のコーチは、「スポーツの世界でこんなことが起きるとは彼女(ケリガン)も信じられないようだ。しっと心と金が事件を引き起こしたことは間違いない」と話した。

見た目に美しいフィギュアスケートは人気が高いだけに、有力選手の“商品価値”も破格といわれている。ケリガン選手の場合、冬季五輪で金メダルを取れば、プロ転向後、最初の年だけで1000万ドル(約11億円)もの収入が見込まれているという。

当局は、今回の事件にはライバルのトーニャ・ハーディング選手自身はかかわっていないとしている。しかし、前回のアルベールビル冬季五輪で銅メダルに輝いたケリガン選手に対し、4位に終わったハーディング選手は屈折した思いを募らせ、「頂点に立ちたい」と激しい闘志を燃やしていた、といわれている。《共同通信》



1月13日のできごと