平成1762日目

平成5年11月4日(木)

1993/11/04

【香港啓徳空港】中華航空機が着陸に失敗

日本人乗客3人を含む乗客274人、乗員22人を乗せた台北発香港経由シンガポール行き中華航空605便のボーイニング747が、4日午前11時40分(日本時間同午後0時40分)、香港の啓徳国際空港への着陸に失敗、滑走路をオーバーランし、陸地とつながる浅瀬に突っ込んだ。空港当局などによると5人が軽傷を負ったが死者はなく、約2時間半後に全員救出された。

日本人乗客の会社社長A氏(63)=福岡市東区=を含む22人が空港近くの病院に一時収容されたが、17人にけがはなかった。

ほかの日本人乗客は経済評論家で実業家の邱永漢さん(69)と台湾在住の会社員Bさん(45)の2人で、けがはなかった。邱さんは台湾から雑誌の対談企画のため香港入り、7日帰国予定だった。

事故当時、香港には台風が接近、風雨が激しく視界が悪かった。このため、ぬれた滑走路でブレーキが十分利かなかったか、着陸に入る際の高度の下げ方が足りなかったとの見方が出ており、当局で調査中だ。空港当局は事故発生直後、消防車を出動させたが、機体炎上という最悪の事態は避けられた。乗員、乗客らは緊急脱出シューターから救命用のゴムボートに乗り移って救出され、英国駐留軍もダイバーを乗せたヘリコプターなどを出動させて救助活動を支援した。

「しょっちゅう飛行機に乗っているけど、こんな事は初めて。一瞬もう駄目かと思った」中華航空機「オーバーラン事故に乗り合わせた邱さんは4日、啓徳国際空港で一命をとりとめたうれしさから、笑顔いっばいで恐怖の一瞬を語った。

着陸体勢に入り、滑走路を走っていたが、折からの台風で機体は左右にぐらぐらと大きく揺れた。飛行機はいっこうに止まらず「あーっ、滑走路を行き過ぎて海に突っ込んでしまう」と不安が頭をかすめた。飛行機はそのまま海の中に突っ込んでしまい、乗客たちは、体中水浸し。「この通りですよ」と、塩水でずぶぬれの上着を見せる邱さん。

アッという間の出来事だったため、機内放送による注意の呼び掛けなどもなかった。邱さんは「飛行機が止まった瞬間に助かったと思った。いきなり海の中となったが、これで命拾いしたことが分かった」と話した。《共同通信》



【細川護熙首相】「政治改革法案」柔軟な対応を表明

衆院政治改革調査特別委員会は4日、細川首相に出席を求め、政府と自民党の政治改革両方案に対する質疑を行った。首相は法案をめぐる与野党折衝について「与野党の合意できる点があれば政府として尊重するのは当然だ。硬直的な姿勢ではなく、柔軟に対応する」と述べ、政府案を修正して年内成立を目指す考えを公式に表明した。

さらに首相は、連立与党側が衆院総定数や小選挙区と比例代表の議席配分など5項目を修正協議の対象としたことに関連し「5項目にこだわるものではない。その他の重要な問題にも実りのある議論がなされ、良い方向にまとまっていくことを願う」と強調。自民党が主張している投票方式や比例代表の都道府県単位の投票なども含めて、修正協議に応じる考えを明言した。《共同通信》

【政界談話室】

○…細川首相は4日、料亭での連立与党政務幹事との会合をきっかけに出した「料亭使用禁止令」をめぐって、記者団に「料亭が悪いというわけでなくてね、料亭に迷惑がかかるといけないから。料亭政治がいけないと言ったんです」と説明した。記者団が「密室政治がいけないのか」とただすと、首相は「国対政治といわれるようなものについてね」。首相が重要会談などでホテルを愛用しているのを念頭に記者団が「ホテルの個室も同じでは」と突っ込むと、「首相は同じようなものと思うが、まだ開かれているというイメージがあるからね」と苦しい言い訳。

○…この日午前、都内で開かれた自民党河本派の例会では、本格化してきた政治改革法案の修正協議が話題に。志賀節氏が「政治改革も大事だが、地元では凶作対策、景気対策を望む声が強い」と発言したのを機に、「与野党が妥協した場合、もう一度総務会に戻すのか」「6月に宮沢内閣不信任案に賛成した人の中にも、おとがめなしの人がいる」など、さまざまな意見が続出。最後は「消費税国会の本会議に欠席しながら、不問もあった」と河野総裁批判まで飛び出す始末。これでは党内取りまとめは、ままならない?《共同通信》

【プロ野球】FA2選手公示

プロ野球のコミッショナー事務局は4日、フリーエージェント(FA)制度の「フリーエージェント宣言選手」として松永浩美(33)、駒田徳広(31)の両内野手を公示した。この日がFAの公示第一日で、両選手ともFA申請書を2日に郵送していた。 松永hが今季、野田投手との交換でオリックスから阪神に移籍。トレード後、わずか1年でFAの権利を行使することになった。駒田は巨人に13シーズン在籍したが、今年は起用法をめぐり首脳陣と折り合いがつかず、移籍を希望していた。FAの宣言期間は15日まで。宣言選手と旧球団の占有交渉期間は27日まで、28日からその他の球団との交渉が解禁される。

西武の伊東勤捕手は4日、「フリーエージェント(FA)宣言はしない」と来季も西武でプレーする意向を明らかにした。この日、伊東は都内のホテルで清水球団代表と約1時間会談、「金銭面を含めた」(清水代表)話し合いの中で球団側の残留要請にこたえた。《共同通信》



11月4日のできごと