平成1711日目

1993/09/14

この日のできごと(何の日)

【モンデール駐日大使】着任

米議会民主党の実力者、モンデール氏は14日夕、成田空港に到着、新駐日大使として着任した。新大使は空港で声明を発表し、米国の二国間関係の中で日米関係が最も重要とのクリントン米大統領の立場を改めて表明し、日米両国が相互認識と理解を深めれば「世界のあらゆる問題に対処できる」と強調した。

また「世界の繁栄と成長を実現する最良の方法は、開かれた国際貿易・金融制度に支えられた自由経済にある」と述べ、市場開放に向けた日本の一層の努力を求めていく姿勢を示した。

カーター元米政権で副大統領を務めた新大使は、輸出拡大などを柱とする米国経済再建に取り組んでいるクリントン大統領が特に駐日大使として選んだ米政界の有力者であり日米経済関係は新たな段階に入った。

モンデール新大使は声明発表後に記者団の質問に答える形で、日米包括経済協議の開始は「健全で、堅実な道筋だ」と論評した。モンデール新大使は、今年6月の大使指名以来、米議会公聴会などで日米間の貿易不均衡是正が両国間の戦略関係を維持する上で重要だとの見解を表明、日米包括経済協議に積極的に取り組む意向を明らかにしてきた。《共同通信》

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【大相撲秋場所】3日目

大相撲秋場所3日目(14日・両国国技館)史上最年少横綱昇進を目指す大関貴ノ花は時津洋を上手投げで下し連敗を免れた。横綱曙は寺尾に左上手投げで快勝、新大関若ノ花は持ち前の粘りを発揮して水戸泉に逆転勝ちし、ともに3連勝。関脇陣は武蔵丸が、安芸ノ島を豪快に押し出し、貴ノ浪は琴富士を寄り切って3戦全勝。しかし琴錦は小結貴闘力に押し出され1勝2敗となった。注目の新入幕、武双山は同じ学生相撲出身の智ノ花に敗れ、初黒星を喫した。《共同通信》

【Jリーグ・ナビスコカップ】第2節

サッカーのJリーグ・ナビスコカップ第2節第1日は14日、広島スタジアムで予選リーグA組のサンフレッチェ広島―柏レイソル1試合を行い、延長戦の末、柏が4−3で勝ち、通算成績を1勝1敗とした。

Jリーグ加盟を狙う柏は、大物外国人選手カレカの来日初ゴールを含む2得点などで前半38分までに3−0と大きくリード。これに対し、広島も前半終了直前に島が1点を挙げて反撃を開始し、後半に入るとチェルニー、盧廷潤のゴールで同点に追い付いた。しかし、柏は延長前半6分、谷がサヨナラゴールを決め試合を決めた。《共同通信》

【山形マット死事件】補導3少年は「有罪」

山形市新庄市の市立明倫中学でことし1月、1年生のA君=当時(13)=が体育館用具室の体操マットの中で窒息死しているのが見つかった事件で、新庄署に補導され、傷害致死罪に問われた同中学2、3年生(当時1、2年生)3人の審判の決定言い渡しが14日、山形家裁であった。

卯木誠裁判官は「3人は共謀して本件非行を犯したと認められる」と少年らの無罪の主張を退けた上「重大な結果にもかかわらず関与を否定し、反省が認められないので自宅での保護処分では更生は期し難い」として14歳の2人を初等少年院、13歳の1人を教護院に送致する保護処分を決定した。少年側は仙台高裁に広告する方針。《共同通信》

【細川護熙首相】緊急経済対策に意欲

政府主催の全国都道府県知事会議が14日、首相官邸で開かれた。細川政権発足後、初めての全国知事会議。あいさつで首相は政治改革について「関連法案を早い機会に国会に提出、今年中に成立を期すよう最善を尽くしたい」との決意を改めて強調した。

景気対策では「生活者、消費者の視点に立ち、1兆円規模の社会資本整備をはじめ、住宅対策、中小企業対策など追加的緊急経済対策の取りまとめを急いでいる」と述べ、政府として本格的に取り組む姿勢を明らかにした。

この後、全国知事会会長の鈴木東京都知事が法整備をはじめとする抜本的な地方分権推進のための諸施策の実施などを要望した。細川首相は地方分権推進について「何としてもこの内閣で前進させたい」と意欲を見せ、市町村合併促進など受け皿づくりも併せて進めていく考えを示した。法整備については「国会の地方分権特別委員会、政府の審議機関活用など、どういう場で行うのがいいか検討したい」と述べた。

午後からは4つの分科会に分かれ、各知事と閣僚が意見を交換。第一分科会で平松大分県知事が地方財源を確保するため、大蔵省は地方交付税を減額すべきでないと要請した。これに対し藤井蔵相は「今年は何とか(交付税を)確保する方向で(事務当局に)当たらせたい」と答えた。《共同通信》

【政界談話室】

○…細川首相は14日、首相官邸で開かれた都道府県知事会議に出席。かつての仲間たちから、山村対策や高速道路整備など厳しい要求を浴びたが、一つひとつの意見に何度もうなずき、さもありなんと言わんばかり。会議終了後も記者団に「皆さんの話はよく分かりました。われわれも盛んに言ってきたことですから」と知事経験者としての理解を見せた。以前は要求する側にいた首相、「会議のやり方も変わった」と感慨深そうだったが、今や「地方分権」を旗印にする政権の中心。自分の転身ぶりを身をもってぶりを感じた一幕だったようだ。

○…自民党の河野総裁は党所属知事らの集まりである「木曜会」であいさつ「ことしは天災に見舞われ、ご苦労の多い年だ。特に鹿児島県は大変でした」とお見舞いの言葉で切り出した。続けて「地震のほか、農作物の被害も出ているようで、党としてもできるだけのことほしたい」と強調。この後、政権を失ったことをわび「党内で思い切って議論し、取り除くべき問題は取り除き、育てるべきものは育てたい」と語気を強めた。下野は「天災」ではなく「身から出たさび」だっただけに、党改革にかける熱意だけはありあり。《共同通信》

【自民党総裁選】渡辺氏は不出馬

自民党渡辺派の渡辺美智雄会長(元外相)は14日午後、都内のホテルで河野総裁と会談し、任期満了に伴い17日に告示される総裁選への対応について「総裁選まで日がなく、お互い準備ができない。総裁選(の実施)は事実上不可能だ」と述べ、自らの総裁選出馬を見送る意向を伝えた。党内には他に立候補の動きがなく、この結果、河野氏の再選が確定的となった。

引き続いて両氏は今後の政策課題や党運営についても意見交換。渡辺氏は、党の選挙制度改革案について「新党さきがけとの連立を考えた結果であり、それも敗れたわけだから慎重に対応してほしい」と注文を付け、総定数や投票方法などでの連立与党との安易な妥協は避けるべきだとの考え示した。これに対し、河野氏も「譲れないものは譲れない。ぎりぎりまで頑張りたい」と述べた。

さらに渡辺氏は、党改革論議の焦点となっている派閥解消問題について「小選挙区になると派閥は自然消滅していくのではないか」と指摘。早急な派閥解消論に否定的な考えを示すとともに、党綱領見直し問題についても「慎重に対応してほしい」と要請した。

憲法問題に関しても「憲法は不磨の大典ではない。国際貢献など現実との矛盾がでている」と憲法見直しの必要性を強調し、護憲色を強めている河野氏との憲法観の違いを鮮明にした。

河野氏は、7月末の両院議員総会で総裁に選出され、党規上は宮澤前総裁の残り任期である今月末までが任期となっている。《共同通信》

【カンボジアPKO】陸自の449人帰国

カンボジアでの国連平和維持活動(PKO)を終えた陸上自衛隊の第二次派遣施設大隊(石下義夫大隊長、600人、うち1人帰国済み)の第一陣449人が14日午後、国連チャーター機で北海道千歳市の新千歳空港に帰った。今年4月の本隊出発から約5カ月ぶり。

26日には車両積み込み作業などのために残った石下大隊長ら第二陣150人も帰国予定で、平和主義を掲げる憲法下での国際貢献の在り方、自衛隊の海外派遣の是非などをめぐり、大きな論議を呼んだPKO協力法に基づく日本初のPKO参加は、昨年9月の第一次隊派遣以来ほぼ1年ぶりに完了する。

この間、非自民連立政権の誕生など政治の構図も大きく変化しており、カンボジアPKOの実績を踏まえて今後のPKOの在り方が探られることになりそう。

到着した一行は同空港に隣接する航空自衛隊千歳基地の滑走路わきで開かれた歓迎式典に臨み、小森宏副大隊長が「任務を無事全うし充実感でいっぱいだ」と帰国報告。山口那津男防衛、東祥三外務の両政務次官、鳩山由紀夫官房副長官がねらいの言葉を述べた。

この後、入国手続きを済ませた隊員らは、出迎えた約1100人の家族と再会を喜び合った。自衛隊のPKO派遣部隊は一次隊が中部方面隊(総監部・兵庫県伊丹市)、二次隊が北部方面隊(同・札幌市)を中心に編成され、1年間で延長約100キロの道路や約40カ所の橋の補修などをした。《共同通信》

【ヨルダン、イスラエル】和平交渉の議題で仮調印

中東和平個別交渉のヨルダン、イスラエル両交渉団は14日午前、米国務省で、これまでの交渉でまとめた「和平に向けた交渉の議題に関する合意文書」に仮調印した。

イスラエルとパレスチナ解放機構(PLO)が13日調印した暫定自治宣言と比べると、和平プロセスの具体性に欠けるが、双方の主張を問題ごとに整理したもので、これからの交渉の枠組みとなる。包括的中東和平に向け、また一歩前進した。しかし二国間の平和条約締結までには、数年の協議が必要とみられている。これで宣言、合意などに到達していないのは、シリア、レバノン対イスラエルの2交渉になった。《共同通信》

【仏・ミッテラン大統領】韓国訪問

フランスのミッテラン大統領が14日午後、金泳三大統領の招待でフランス大統領として初めて韓国を訪問した。 ミッテラン大統領は青瓦台(大統領官邸)で金大統領と会談、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核問題をはじめ国際情勢、両国間の経済協力問題など幅広く協議した。両首脳は韓国版新幹線の京釜高速電鉄の車両にフランスのTGVが選定されたことによる科学技術の移転と協力問題などを集中して論議。金大統領はまた北朝鮮の核問題の解決のためにフランスが引き続き協力するよう要請した。

ミッテラン大統領は青瓦台に到着後、突然吐き気を催し、一時休息を取り、会談は予定より30分遅れて始まった。ミッテラン大統領の容体は回復したという。 ミッテラン大統領は15日午前、大田世界博覧会(エキスポ)を視察し、午後にはソウルに戻り国会を訪問、国会演説をし、16日に特別機で帰国の途に就く予定。《共同通信》

【マイケル・ジャクソンさん】13歳少年が提訴

スーパースター、マイケル・ジャクソンさん(35)に対する米ロサンゼルス市警の捜査のきっかけをつくったビバリーヒルズ在住の歯科医の子息(13)が14日、ジャクソンさんに性的虐待を受け、肉体的、精神的苦痛を被ったとしてロサンゼルス地裁サンタモニカ支部に損害賠償請求訴訟を起こした。訴状では、請求額を明らかにしていない。請求の根拠として性的虐待だけでなく、少年をもてあそんだ「成人としてのあるまじき行為」など計7つの罪を挙げている。

これに対し、ジャクソンさんの警備担当者は「訴訟は予期していた。少年の父親が恐喝に失敗したので、今度は本人による訴訟という形で金を得ようとしているのだろう」と言っている。

訴えはジャクソンさんの少年愛を生々しく暴露。豪華なプレゼントを贈ったり、旅行に同行させたりして少年の歓心を買い、性関係を進めようとした際、少年が拒否すると、ひどくがっかりしたふりをし、だましながら関係をエスカレートさせていった、と非難している。

訴訟はロサンゼルス弁護士会会長を務めたことがある有名なラリー・フーェルドマン氏が担当。同氏は「さまざまな無責任なうわさが飛び交った。法廷で宣誓証言が行われれば、真実が明らかになるだろう」との声明を出した。《共同通信》



9月14日 その日のできごと(何の日)