平成1670日目

平成5年8月4日(水)

1993/08/04

【河野談話】


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政府は、日韓間の最大懸案である戦時中の従軍慰安婦問題に関する調査結果をまとめ、河野官房長官が4日午後の定例会見で官房長官談話とともに発表した。

それによると、慰安婦募集に当たって「(旧日本)軍の要請を受けた業者が甘言、強圧により、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くある」と明示、韓国側が主張する強制連行によって集められたとの事実を初めて明確に認め「官憲などが直接、これに加担した」と指摘した。

河野長官は談話でこうした実態について「多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた。心身にいやしがたい傷を負われたすべての方々に心からおわびと反省の気持ちを申し上げる」と公式に謝罪した。また「補償に代わる何らかの措置」をめぐる対応について「有職者の意見などを徴しつつ、今後とも検討すべきもの」として、次期内閣の下で進められるとの判断を示している。

政府は発表に先立ち、調査結果などを韓国をはじめ、中国、フィリピンなど関係国に通報した。このほか談話では「われわれは歴史研究、歴史教育を通じて、永く記憶にとどめ、同じ過ちを繰り返さないという固い決意を表明する」と言明、歴史教育でも徹底する考えを強調した。

昨年7月の調査結果では旧日本軍が関与していたとの概括的報告にとどまっていたが、今回の調査で慰安婦の移送、慰安所での生活も強制的状況であったことを具体的に明記した。《共同通信》

いわゆる従軍慰安婦問題については、政府は、一昨年12月より、調査を進めて来たが、今般その結果がまとまったので発表することとした。

今次調査の結果、長期に、かつ広範な地域にわたって慰安所が設置され、数多くの慰安婦が存在したことが認められた。慰安所は、当時の軍当局の要請により設営されたものであり、慰安所の設置、管理及び慰安婦の移送については、旧日本軍が直接あるいは間接にこれに関与した。慰安婦の募集については、軍の要請を受けた業者が主としてこれに当たったが、その場合も、甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、更に、官憲等が直接これに加担したこともあったことが明らかになった。また、慰安所における生活は、強制的な状況の下での痛ましいものであった。

なお、戦地に移送された慰安婦の出身地については、日本を別とすれば、朝鮮半島が大きな比重を占めていたが、当時の朝鮮半島は我が国の統治下にあり、その募集、移送、管理等も、甘言、強圧による等、総じて本人たちの意思に反して行われた。

いずれにしても、本件は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題である。政府は、この機会に、改めて、その出身地のいかんを問わず、いわゆる従軍慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し心からお詫びと反省の気持ちを申し上げる。また、そのような気持ちを我が国としてどのように表すかということについては、有識者のご意見なども徴しつつ、今後とも真剣に検討すべきものと考える。

われわれはこのような歴史の真実を回避することなく、むしろこれを歴史の教訓として直視していきたい。われわれは、歴史研究、歴史教育を通じて、このような問題を永く記憶にとどめ、同じ過ちを決して繰り返さないという固い決意を改めて表明する。

なお、本問題については、本邦において訴訟が提起されており、また、国際的にも関心が寄せられており、政府としても、今後とも、民間の研究を含め、十分に関心を払って参りたい。《外務省HPより》



【田名部匡省農相】辞任

田名部農相は4日午前、首相官邸に河野官房長官を訪ね辞表を提出した。宮沢首相はこれを受理、5日の総辞職まで首相が兼任する。田名部氏は自民党からの離党届も党本部に提出した。同氏は自民党加藤グループに所属、加藤六月氏らが先に離党し新生党と衆院での統一会派を組むことになったため、同一行動をとることにした。

1993年産米の政府買い入れ価格(生産者米価)決定作業を担当閣僚としてこなしていたことから、辞任と離党もずれ込んだ。辞表提出後、田名部氏は官邸で記者団のインタビューに対し「政治改革を約束して何度もつぶれている。自民党内にとどまっていても改革は難しいと判断した」と離党と辞任の理由を語った。

【河野洋平官房長官】土井議長「慣例壊す選び方」

河野官房長官(自民党総裁)は4日午前の記者会見で、社会党の土井たか子元委員長が衆院議長に選出されることが確実になったことについて「土井さんも言っているが、衆院議長は第一会派から出す良き慣例がある。慣例を壊し、しかも本人の意思を押さえ込んでまでやる選び方は直ちに結構とは言えない」と述べ、非自民勢力による議長候補選びを批判した。

長官はさらに「院の構成は首相を決めるのとは違う。院は会派主義であり、多数だというなら統一会派として届け出て、行動すべきだ。最大勢力ということだけでは筋が通らない」と述べた。ただし土井氏個人については「社会党の委員長として多くの人に支持され、議員としても立派な活躍をした。個人的に信頼している」と評価した。《共同通信》

【宮沢喜一首相】土井議長「まあ結構なこと」

宮沢首相は4日午前、社会党の土井たか子元委員長が5日召集の特別国会で衆院議長に選出されることが確実になったことについて「まあ、結構なことです」と感想を述べた。

首相が以前、比較第一党の自民党から議長を出すべきたと発言したことについて「土井さんも初めはそう思っていたんだろう。いろいろな経過でそうなったが、それも一つの選択でしょう」とやむを得ないとの認識を示した。首相官邸で記者団の質問に答えた。《共同通信》

【政界談話室】

○…非自民の統一衆院議長候補になることを受諾した土井元社会党委員長は4日、各党へのあいさつ回り。衆院議員会館にある新生党控室では、羽田党首、渡部恒三幹事らの出迎えを受け「微力だが、国会運営についても、これから勉強しなければならないと考えている」と神妙なあいさつ。しかし渡部氏から「議長をやりたいと言っていた(故)浅沼稲次郎さん(元社会党委員長)の悲願がかなったねえ」と激励された上、羽田氏からも「ぼくも、議長は策をろうしてでもやりたい」と声を掛けられると「夢を取り上げて悪いわね」と言い返し、いつもの「おたかさん節」節に。

○…宮沢首相はこの日、首相官邸で1年9カ月間の在任期間の感想を記者団に求められ「いやあ、長かったなあ。いろいろあったから、とにかく大変だった」としんみりした様子。しかし、5日の内閣総辞職後の過ごし方を尋ねられると「休みだな。ながーい休みだ」とにこにこ顔で、自民党宮沢派の会長に戻ることについても「(派閥には)会長代行がいるからね」と関心がなさそう。同日午後には、公務の合間を縫って、東京・銀座の洋服店に新しい背広のオーダーに出掛けるありさまで、“合理主義者”らしく気持ちを入れ替え、早くも夏休み気分?《共同通信》

【Jリーグ】第3節

サッカーのJリーグ第3節は4日、市原臨海競技場などで5試合を行い、市原はオルデネビッツの2得点などから名古屋に5−2で快勝、3連勝で単独トップに立った。敗れた名古屋は3連敗で、第1ステージから通算8連敗の不振。第1ステージの覇者、鹿島は前半、アルシンドが先制したが、川崎は後半、三浦、ラモスのゴールから2−1で逆転勝ち、ともに2勝1敗となった。

のほか清水はエドゥーらの活躍で横浜Mに4−0で勝ち、浦和も前半、柱谷のヘディングシュートで大阪を1−0で破り、ともに2勝1敗とした。大阪は3連敗。広島も横浜Fを3−0で退けた。《共同通信》

【川崎・ラモス瑠偉選手】Jリーグ初ゴール

川崎2−1鹿島◇4日◇等々力

前半の好カード。0−1で追う川崎が後半2得点で鹿島に逆転勝ちした。川崎は後半6分、左センタリングからゴール前のこぼれ球を三浦がけり込みまず同点。37分には、右から強引に運んだ武田のパスをラモスが中央から右足で合わせ勝ち越した。ラモスはJリーグ初ゴール。

鹿島は前半39分、相手のオフサイドトラップを逆につき、サントスからのパスをアルシンドがペナルティーエリア右外から決め先制。しかし川崎の波状攻撃を防ぎ切れなかった。《共同通信》



8月4日のできごと