平成1658日目

1993/07/23

この日のできごと(何の日)

【カンデラリア教会虐殺事件】

ブラジル第二の都市リオデジャネイロで23日未明、道路に寝ていたストリートチルドレン(路上生活をする子供たち)が無差別銃撃を受け、8人が死亡した。目撃者の証言などから、子供たちの「排除」を狙ったグループの犯行とみられ、警官が関与していた疑いも出ている。

事件があったのはリオデジャネイロ中心部のセントロ地区。夜明け前、カンデラリア教会前の広場で寝ていた5、60人の子供たちに向け、覆面をした男たちがいきなり、無差別に銃弾を浴びせた。男たちは逃げ惑う子供たちに背後から撃ち続け、死者以外に多数が負傷したもよう。地元では25人死亡との報道もあるが死傷者の数については確認されていない。

犯行グループには、以前から子供たちを脅していた警官も含まれていたという情報もある。首都ブラジリアのストリートチルドレン保護組織は「子供たちを排除する目的で、警官が加わったグループの可能性が高い」との見方を示した。

セントロ地区は、銀行や商店、レストランなどが軒を並べるリオ一番の繁華街だが、最近はストリートチルドレンらによる強盗や万引事件が多発、特に夜間は子供たちがシンナーを吸うなどして路上にたむろするため、市民は外出を避けている。

ブラジルではこうした子供たちの存在を嫌う商店主などが警官OBらに金を払い、疑わしい子供の殺害を依頼する行為が半ば公然化している。事件の報告を受けたフランコ大統領は「ぞっとする話だ」と述べ、コレア法相に事件の徹底解明を命じた。《共同通信》

ブラジルのリオデジャネイロで23日未明に起きたストリートチルドレン(路上生活をする子供たち)8人の射殺事件で、現場から逃げて助かった子供の証言などから同日、警察官2人が殺人容疑で逮捕され、数人が事情聴取されている。警察当局はコメントを拒否している。

無差別銃撃を受けて生き残ったという子供は仕返しを恐れて名前を言わず、顔を隠しながら「やつらが銃を撃ち始めた。一人が僕を狙ったけど、外れた」と当時の様子を語った。《共同通信》

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【東京地検】茨城県知事を逮捕

大手ゼネコン汚職で東京地検特捜部は23日夜、茨城県発注のダム工事をめぐり、ハザマ前会長のH被告(72)=仙台事件の贈賄罪で起訴、拘留中=から現金1000万円を受け取ったとして、収賄の疑いで同県知事、T容疑者(75)を逮捕し、水戸市内の知事公舎など数カ所を家宅捜索した。現職知事の逮捕は戦後3人目。《共同通信》

【日本新党、新党さきがけ】「政治改革政権」樹立を

特別国会で国会内会派を組む日本新党と新党さきがけは23日午後、国会内会派として初の常任幹事会を開き「政治改革政権の提唱」を取りまとめ、各党に提示した。首相指名選挙で自民、非自民両勢力に対する協力条件となるもので、小選挙区比例代表並立制の導入を柱とする「本年中の政治改革実現」を最優先課題とした「政治改革政権」の樹立を呼び掛けている。

幹事会終了後、日本新党の細川、さきがけの武村両代表は記者会見し、武村氏は「政治改革について具体的に提案したので、枠内、枠外については柔軟に対応していく」として、これまで両党が新政権には閣外から協力していくとしていた原則の変更を明らかにした。また細川氏も「政治改革」を断固やる」と新政権に対し、両党が積極的に協力していく考えを示した。

非自民勢力が首相として推す動きがあることについて細川氏は「私は(首相候補に)含まれない」と否定。武村氏も両党からの首相候補擁立について「現在、全く関心がない」と述べた。

両党が示した政治改革の内容は①小選挙区定数250、比例代表定数250の並立制を基本とする②腐敗防止の徹底③政治資金の透明化④企業・団体献金の廃止に踏み出す—が主な内容で、特別国会前の党議決定をした政党による改革連合を提唱している。《共同通信》

【政界談話室】

○…村上労相は23日、記者会見で「閣議で官房長官が、宮澤首相から話があると言っからかたずをのこと、外送する閣僚の臨時代理がだれというだけ。何だこれ。最後までぴりっとしたものがない」と首相批判。続いて前日の自民党両院議員総会に触れ「梶山さんに感情的になるなと言ったら、こんなに不信感ぶつけられてたまったもんじゃない!と興奮した。あれでは非自民側を、われ勝てりと喜ばせるだけ」と幹事長批判。返す刀で「社会も山花は、がれきの山、赤松は松食い虫で山を枯らす」。「どうせ最後だから言いたいことを言う」とは少々やけ気味?

○…社会党の山花委員長はこの日午後、日本新党・新党さきがけが提案した政治改革案について「重く受け止める」と評価。記者団が「受け入れるのか」とずばり結論を聞くと、談話のペーパーを指して「ここに書いた通り。重く受け止めて合意を得る努力をしたい」と慎重発言に終君。焦点の小選挙区比例代並立制案を受け入れるには、党議決定の変更という厄介な手続きが残っているためだが、総選挙惨敗で党内のうるさ型議員が一挙に減ったのを“不幸中の幸い”として、メリハリ委員長に変身しては?《共同通信》

【中国】ASEAN友好条約調印を事実上拒否

シンガポールで23日開幕した第26回東南アジア諸国連合(ASEAN)定期外相会議にゲストとして参加している中国は同日午後、ASEAN側が求めている東南アジア友好協力条約への調印に消極的な姿勢を示した。

南沙諸島の領有権問題を契機に中国を脅威とする見方がASEAN内に出ている中で、ASEANの基本条約で内政不干渉、領土保全をうたった同条約の調印を中国側が事実上拒否したともいえ、中国を取り込もうとするASEAN側に対し一歩距離を置く立場を示した。

中国側報道官がASEAN加盟6カ国外相と中国の銭其琛外相との協議後に明らかにした。報道官は、同条約は最近国連決議で承認されていることや中国がASEANとの対話に参加していることを理由に挙げ、条約への調印の必要はないと指摘した。この条約には加盟国以外では昨年、ベトナムとラオスが調印し、今年はオーストラリアとニュージーランドが調印の意向を示している。

また報道官は、クリントン米大統領が提案している。アジア太平洋経済協力閣僚会議(APEC)総会の非公式首脳会議への格上げについては、前向きの姿勢を示しながらも、香港や台湾が同首脳会議に参加すれば、中国は参加しないと述べた。首脳会議が大統領や首相でない「指導者会議」でも、主権がない台湾や香港の参加には反対と述べた。

さらにこの日の協議では、シンガポールのウォン・カンセン外相が南沙諸島の領有権問題で平和的解決」を改めて求めた。銭外相は「中国は東南アジア地域の脅威とはなり得ない」と述べ、平和的解決の立場を強調した。ウォン外相は来年から始まる予定のASEAN地域フォーラムに中国を招くことを伝え、銭外相も参加に同意したという。《共同通信》

【米・クリントン大統領】四十年来の友に別れ

クリントン米大統領は23日、故郷のアーカンソー州ホープで、自殺したホワイトハウスのビンセント・フォスター次席法律顧問の埋葬式にヒラリー夫人と参列し、四十年来の友人に別れを告げた。

大統領とフォスター氏は、42年前にホープの幼稚園に一緒に通って以来の友人。20日にフォスター氏がピストル自殺してから、大統領は公式日程の大半をキャンセルするなどショックを隠しておらず、埋葬式でも「彼はかけがえのない友人だった」と涙をこらえていた。

フォスター氏の自殺の動機は依然はっきりしていないが、仕事上のストレスが原因ではないかとの憶測が高まっており、司法省が調査を進めている。《共同通信》



7月23日 その日のできごと(何の日)