平成1649日目

平成5年7月14日(水)

1993/07/14

【北海道南西沖地震】不明者の捜索続く

北海道南西沖地震の津波と火事で甚大な被害を受けた北海道・奥尻町などでは14日早朝から、北海道警や陸上自衛隊などによる行方不明者の捜索活動が再開された。同日正午までの警察庁のまとめでは、死者は青森県の1人を含め97人、行方不明者は71人になった。共同通信が各自治体を通じてまとめた数字によると、北海道内の死者は84人、行方不明者は166人となっている。死者数が異なるのは海中で発見された遺体の数によるとみられる。捜索が進むにつれ死者数は増える見通しだ。

陸上自衛隊は14日新たに130人を奥尻町に派遣。被災地では水や燃料などの物資の不足も目立ち始め、住民の生活に支障が出ている中、宮沢首相と政府調査団(団長・井上孝国土庁長官)が奥尻町に入り、被災状況を視察。気象庁の観測班も同島入りした。

がけ崩れでホテルが倒壊した奥尻町奥尻の現場では、十数人がいまだに生き埋めとなったまま。自衛隊員らがパワーショベルなどで数メートルの土砂を取り除きながら、生存者がいないかと懸命な作業を続けた。正午前には、札幌などから行方不明者の家族が現場を訪れ、土砂に埋まった遺体と対面した。

津波と火災で集落の半分以上に当たる約400戸ががれきと化した島南端の青苗地区でも、自衛隊員など約250人がつぶれた屋根や壁をめくり、行方不明者を捜索。避難していた住民が復旧作業に当たる姿も見られるようになった。

避難所暮らしが続く住民は、炊き出しや非常食の生活でしのいでいる。しかし、断水は続き自衛隊の給水車に頼るなど、生活物資の不足は深刻で、巡視船や漁船を使いミネラルウオーターや米、毛布、災害用トイレなどの救援物育の輸送が続いている。

JR北海道によると、線路が陥没した函館線など3路線が一部不通となっているほか、国道も16カ所で通行止めが続いている。《共同通信》

北海道南西沖地震で壊滅的な被害を受けた北海道・奥尻町などでは被災から3日目の14日、北海道、自衛隊、海上保安庁などによる陸海空からの捜索活動が引き続き行なわれ、確認された死者は100人を超えた。

一方、水や食料の輸送など救援活動がようやく本格化し始めた。 同日午後8時の警察庁のまとめでは、死者は青森県の1人を含め103人で、不明者は91人。奥尻町奥尻のホテル倒壊現場では旅行にきて生き埋めなった行方不明者の家族が正午前から次々に到着。自衛隊員らの捜索作業を見守っていたが、遺体が発見されると悲鳴が上がった。

地震直後、高台に避難した奥尻地区の住民の多くは、徐々に落ち着きを取り戻し壊れた物の整理や清掃に追われていた。商店で津波でなくした衣類や食料品を買い求める姿が目立った。 しかし生活基盤の復旧の見通しは立っていない。水道は断水したまま。江差港からは水約50トンが漁船などで輸送され、自衛隊の給水車にはバケツを持った住民が長い列を作った。

停電も続き、住民の安否を気遣う電話が殺到している。 北海道は約400戸が全半壊した奥尻島南部の青苗地区などの住民を対象に、100戸の仮設住宅を建設することを決めた。また地震直後から運航を見合わせていた瀬棚と奥尻島を結ぶフェリーが15日朝から、運航されることになり、支援物資の輸送も本格化する見通しだ。

北海道庁は14日深夜になって、同日午後7時現在の道内の死者を102人、行方不明者については「奥尻町は50人前後。同町以外は8人」と発表。同日夕まで164人としていた不明者数を大幅に減らした。これまで死者、行方不明者の発表数字は道庁と道警で大きく食い違っていたため、お互いに資料を持ち寄り、数字をすり合わせた。死者数は一致したが、行方不明者数は依然として30人以上食い違っている。



【宮沢喜一首相】奥尻島を視察

宮沢首相は14日、北海道南西沖地震で大きな被害を受けた北海道。奥尻島を視察した。午前8時、函館市から自衛隊ヘリコプターで同島を訪れた首相は奥尻町役場で越森幸夫町長、救援活動を続けている自衛隊の幹部らから現地のもようについて詳しい説明を聞いた。

「今一番困っている事は何か」との首相の質問に町長は「水道の復旧が課題。地区センターに後発避難している住民のため、早急に仮設住宅を建設する必要がある」など、政府の早急な対策を要請。首相も同席した運輸省担当者らに、水や食料の輸送、道路の復旧作業を急ぐよう指示した。

首相はこの後、車やヘリーで島内を視察。地震によるがけ崩れで、多くの死者、行方不明者を出したホテル洋々荘の現場では「今も十数人が埋まったままの状態です」との町長の説明に顔をこわばらせていた。

視察を終えた宮沢首相は、「本当に痛ましいかぎりだ。政府としてできるだけのことをしたい」と語り、9時半すぎ、自衛隊ヘリで奥尻空港を後にした。《共同通信》

【自民党・梶山静六幹事長】選挙後の辞任を示唆

自民党の梶山幹事長は14日午後、遊説のため訪れた福岡県久留米市内のホテルで記者会見し、自民党分裂の責任について「幹事長は党執行の責任者なので、責めがいかに重いか、いかに責任があったかは痛感している」と述べ、衆院選後に幹事長を辞任する意向を示唆した。

ただ、梶山氏は「責任を負うということは、次の政権、党の展望をどうつくりあげるか、ということをなさないで責任を果たせるものではない」と述べ、当面は新政権の枠組み確立に全力を挙げる考えを表明した。

宮沢首相の進退に関しては「選挙結果をみて国民が望むもの、政治の責任の在り方などを感じ、自ら決すべき問題であるので軽々に論じられない」と述べ、首相自身が判断すべきこととの認識を示した。

総選挙の現時点での獲得議席見通しについては「200台に乗るか乗らないか、を、確票(有力)として押さえている。選挙前勢力(227議席の維持)に向け、これをオーバーするような展開をしていきたい」と述べた。

選挙後の政権形態については「政策的に許容範囲の中であればいろんな合従連衡、連立や連合、部分的に政策的な協定を結びながらやっていくことなど、いくつかの方式が考えられる」として、重ねて日本新党や新党さきがけなどとの連携に期待感を表明した。《共同通信》

【細川護熙氏、武村正義氏】滋賀でそろい踏み

日本新党の細川代表は14日午前、友党である新党さきがけの武村代表の応援のため滋賀県入りし、総選挙の公示後、両代表が初めて公の場でそろい踏みした。細川氏は過密スケジュールをさいての応援で、両党の緊密な関係をアピールするのが狙い。

午前11時半すぎ、大津市の滋賀県庁前で演説した武村氏は「21世紀の新しい政治の座標軸、健全な政治勢力をつくるため細川氏と力を合わせて頑張っていく」と決意表明。細川氏も「こうして二人で立っていることが将来の姿を示している」とした上で、「2、3年の間には自民党に代わる新しい与党として政権を担える力を得たい」と応じた。

両党は公示前の3日、選挙協力などで関係強化を図ることで合意。選挙戦さなかの10日には選挙後に召集される特別国会から院内統一会派を組み、首相指名でも同一行動を取ることを確認するなど「新・新党」結成をにらんで提携を深めている。《共同通信》

【政界談話室】

○…河野官房長官は14日、神戸市で街頭演説し「社会党に政権を担う力はない。社会党が意味ある存在だったのは、自民党に反省を求める人が票を入れていたからだ。自民党にお灸を据えるための存在だ」と社会党もぐさ説を展開。新党に対しても「私も17年前にやったが、新しければいいというものではない。新しい、古いは論点にならない。新しいというムードだけでは駄目だ」。社会党、新党を切って捨てる一方、自民党「現状維持」の世論調査については「自民党に対する正しい理解ができつつある」と我田引水で、オクターブを上げていた。

○…社会党の阿部未喜男選対委員長はこの日、「北海道南西沖地震」に関する緊急対策を政府に申し入れた後の記者会見で、いきなり「皆さんの顔を見ると、腹が立つ」と切り出した。「社会党大苦戦」の世論調査が一斉に報じられたのに八つ当たりしたもので、「選挙が終わると、選対委員長は即刻クビだよ」。今期限りで引退する阿部氏にしてこの衝撃度だけに、山花委員長ら党執行部は「どこまで被害が拡大するか」と、今から戦々恐々かも。《共同通信》

【大相撲名古屋場所11日目】貴ノ花、痛恨の2敗目

大相撲名古屋場所11日目(14日・愛知県体育館)史上最年少横綱を狙う大関貴ノ花は、好調の平幕栃乃和歌に敗れ痛恨の2敗目。今場所後の横綱昇進が難しくなった。大関の座を目指す関脇若ノ花は関脇武蔵丸に快勝、10勝目を挙げた。武蔵丸は4敗。横綱曙は三杉里を圧倒、全勝を守った。大関小錦は8勝目をマークし、かど番を脱出した。この日の結果、全勝の曙を1敗の若ノ花が追い、2敗は貴ノ花、琴錦、栃乃和歌の3人となった。《共同通信》

【Jリーグ第1ステージ最終節】川崎、2位死守

サッカーのJリーグ第1ステージ最終節(第18節)は14日、茨城県のカシマスタジアムなどで5試合を行い、既に優勝を決めている鹿島アントラーズは清水エスパルスに1−2で敗れ2連敗、通算成績は13勝5敗となった。勝った清水は10勝8敗で4位に上がった。注目の2位争いはヴェルディ川崎がサンフレッチェ広島を2―0で下し6連勝、12勝6敗で名古屋グランパスを1―0で破った横浜マリノスの11勝7敗を抑えて2位となった。2位の川崎には賞金2000万円が、3位の横浜Mにも1000万円が贈られる。

このほか、ガンバ大阪はジェフ市原に1−0で辛勝。横浜フリューゲルスは浦和レッズを2−0で退けた。第1、第2ステージを通算して争う得点王は、この日故障で欠場したアルシンド(鹿島)がトップに立ち、2位にはディアス(横浜M)が12点でつけた。第1ステージは90試合で151万8801人のファンを集めた。第2ステージは24日に始まる。《共同通信》

【米・クリントン大統領】洪水被災地を視察

クリントン米大統領は14日、洪水による大被害を受けた中西部のアイオワ州デモインを訪れ、被災状況を視察した。今月4日の同州ダベンポートに次いで2度目の視察となる大統領は、住民を激励するとともに、中西部の被災地全体で24億8000万ドル(約2650億円)の緊急追加援助を実施する方針を明らかにした。

大統領は先進国首脳会議(東京サミット)出席と韓国訪問を終えた後、11日からハワイで静養していたが「洪水被害が予想以上に大きくなった」として、急きょデモイン入りした。州都デモインでは市中心部を流れるミシシッピ川支流の二つの川がはんらん、市内の一部では浸水が約1.5メートルの高さにまで達した。水道は全市でストップし、被害総額は2億5000万ドル(約267億円)以上に上っているといわれる。《共同通信》



7月14日のできごと