平成1643日目

平成5年7月8日(木)

1993/07/08

【カンボジアPKO】文民警察官が帰国

国連平和維持活動(PKO)でカンボジアに派遣されていた日本の文民警察官66人(隊長・山崎裕人警視正)が任務を終え、8日午前6時10分、バンコク発の日航機で成田空港に到着、政府関係者らが出迎える中、殺害された高田晴行警視=当時(33)、岡山県警出身=の遺影とともに一行は昨年10月の派遣以来9カ月ぶりに帰国した。

当初の派遣期限だった13日より約1週間早く、国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)の文民警察部門に参加した32カ国の撤収第一陣。空港には総理府の国際平和協力本部の柳井俊二事務局長や警察庁、外務省の幹部をはじめ、治療のため先に帰国した川野辺寛警部(44)=神奈川県警出身=ら同僚6人も制服姿で出迎え。山崎隊長や高田警視の遺影を胸に抱いた倉持謙二副隊長(41)ら66人に一人ひとりねぎらいの言葉を掛けた。《共同通信》



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【大相撲名古屋場所5日目】横綱、大関陣は安泰

大相撲名古屋場所5日目(8日・愛知県体育館)横綱、大関陣は安泰の土俵だった。横綱曙は新関脇貴ノ浪を落ち着いた動きから押し倒して5戦全勝。横綱昇進を目指す大関貴ノ花はうるさい舞の海を突き出し、かど番の大関小錦は初顔の時津洋を退けてともに1敗を守った。大関とりのかかる関脇若ノ花は元大関の霧島を押し出して5連勝。関脇武蔵丸も快勝し1敗を守った。この日の結果、全勝は曙、若ノ花と平幕の栃乃和歌の3人になった。《共同通信》

【東京高検・吉永祐介検事長】「検察の役割はどぶさらい」

ロッキード事件、リクルート事件など数々の大一型事件の捜査を指揮し「特捜のエース」と呼ばれた吉永祐介氏(61)が東京高検検事長に就任、8日記者会見した。

吉永氏は質問に答え「ゼネコン汚職事件は国民の信頼にこたえている」などと述べ、最後に「最近、週刊誌などは特捜が政界を浄化すると書いているが、これは言い過ぎだ。あくまで適切な捜査、公判を通じて罰すべき者を罰するというだけ。どぶさらいにすぎない」と語った。検察は、現特捜部長の宗像紀夫氏とのラインを軸に強力な布陣を敷いた。《共同通信》

【ヒラリー・クリントン氏】清掃工場など視察

ヒラリー米大統領夫人ら東京サミット参加各国の首脳夫人一行が8日午前、東京・新宿の都庁を訪問、続いて最新のごみ処理施設を備えた目黒区の都目黒清掃一工場を見学した。

一行は午前10時すぎ、都庁に到着、七階ホールで鈴木俊一知事からマンモス都市東京が抱える土地問題やごみ処理問題、高齢化社会到来に向けた対策などについて説明を受けた。都庁見学後ヒラリー夫人らは、先進各国が共通の悩みとして抱える都市のごみ処理の実情を視察しようと、目黒区の目黒清掃工場へ。

同工場は都が平成3年3月に180億円をかけて完成した最新鋭の施設。一日に600トンのごみを焼却する能力があり、住宅街の一角にあるだけに力ス、排水処理などの公害防止設備に最先端の技術が取り入れられている。《共同通信》

【東京サミット】政治宣言を採択

先進国首脳会議(東京サミット)は2日目の8日午前、首脳・外相会合で「より安全で人間的な世界を求めて」と題する政治宣言を採択、同日昼すぎ武藤外相が発表した。

宣言は、紛争が多発している冷戦後の不安定な世界に対応するため、先進7カ国(G7)の「より広い視野と協調に基づく協力が必要」と強調した。

紛争への対応能力強化として①ガリ国連事務総長が「平和への課題」に沿って進めている、予防外交や国連平和維持活動(PKO)の能力を制度的に高める努力を支持②核拡散防止条約(NPT)への普遍的な参加と無期限延長、核兵器削減を表明③朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)にNPT脱退の即時撤回を要求—などが柱となった。

さらに旧ユーゴスラビア問題では、ボスニア・ヘルツェゴビナの3当事者合意以外の領土解決は容認しないとし、国連決議の即時完全実施、決議実施に向けた軍隊の派遣、国連防護軍(UNPROFOR)の防空面での支援などを明確にしている。宣言は、最終段階になってフランスが旧ユーゴ問題での表現の強化を要求、調整が長引き発表も約1時間半ずれ込んだ。

またアジア太平洋地域での安全保障対話の促進を歓迎。ロシアの項目では、「北方領土問題」についての直接的な言及はないが、エリツィン大統領の改革の支持と並んで「法と正義に基づく外交」への期待が盛り込まれた。《共同通信》

先進国首脳会験(東京サミット)は2日目の8日午後、首脳の昼食会、外相、蔵相を交えた全体会合などを相次いで開いた。対ロシア支援、新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)、失業問題への構造的対策など経済課題を中心に討議、ロシア国営企業の「民営化・構造改革支援プログラム」をこれまでの合意を大きく上回る総額30億ドル規模とすることが固まった。

ウルグアイ・ラウンドについては、先の四極閣僚会合で物とサービスに関する市場アクセス(参入)交渉が進展したことで、ラウンド全体の年内合意が期待できるとの認識で一致した。

サミットの在り方をめぐっても意見を交わし、実質的な討議を直視し、宣言類を短縮するなどさらに簡素化を進めることで一致した。《共同通信》

【ロシア・エリツィン大統領】来日

ロシアのエリツィン大統領は8日午後、特別機で来日し、同日夕、首相官邸で宮沢首相と約35分間会談、北方領土問題や延期されたままの大統領の公式訪日の実現などについて意見交換した。この中で、大統領は「9月か10月に公式訪日したい」との意向を表明、両政府間で「暫定的に10月半ばの公式訪日を目指し外交ルートで調整していく」ことで両首脳が合意した。ただこの時期は、日ロ双方とも政局絡みで国内情勢が不透明なため、実現するかは流動的だ。

大統領はこの公式訪日の際に、領土問題を話し合う用意があると言明。首相は①ロシアの改革を日本も支援する②領土問題を解決し、平和条約を締結して関係を正常化することが両国共通の課題―との日本の基本的立場を伝えた。

両首脳は昨年7月のミュニンヘン・サミットの際に短時間会談したが、本格的な会談は昨年1月のニューヨークでの国連安保理首脳会機のとき以来。会談では、宮沢首相は、「今回の会談は領土問題の交渉の場にしない。ロシアの現下の状況を考えれば、一挙に領土問題の解決を図ることは難しい。その方向に向かって動き出すことが重要だ」と指摘した。これに対しエリツィン大統領は、交渉の場としないとの首相の発言に感謝するとともに「ロシア国民が厳しい状況にある中で、この(首脳会談の)場で問題を討議するのは困難だ。日ロ間の他の問題と同様に、私が日本を公式訪問する際に話し合われる問題だ」と表明した。領土問題解決に向けた方針は明らかにしなかった。ロシア側は会談後の新聞発表で「感情に走ったり急ぐことなく、互いが抱える状況を客観的に考慮する必要」を強調した。《共同通信》

【政界談話室】

○…河野官房長官は8日、都内で開かれたカンボジア派遣文民警察官の帰国歓迎会であいさつ。死傷者を出しただけに「成功の陰にさまざまな苦労がある。前例のない仕事だけに、家族の皆さんもかたずをのんで見守っていたに違いない」と家族への気遣いを見せた。しかし、山崎裕人隊長の「全員無事だったら100点満点。一人でも警察を離れてカンボジアに骨を埋めたい者が出たら120点だ。と皆に言ってきた。その意味で隊長失格です」という述懐に、河野氏は目頭を押さえるばかり。

○…社会党の川橋広報局長はこの日、在京幹部会後に記者会見。自民党が申し入れている選挙戦中の各党公開討論会開催について「宮沢首相が出てくるなら」と全党首が顔をそろえることを条件に賛成する方針を説明した。同時に「皆さん、全国を駆け巡っているので、そろわないのではないか」と日程調整の困難さも“予言”。自民党の提案が唐突な印象を与えていることに話題が及ぶと、わが意を得たりとばかり「自民党は一方的にテーマを選んでいる。断るのも大人げないから賛成ということ」と気乗りがしない本音をちらり。《共同通信》

【雅子さま】笑顔の国際親善

東京サミットに出席している各国首脳を歓迎する天皇陛下主催の宮中晩さん会が8日夜、宮殿の「豊明殿」で開かれた。

サミットの日程は、経済宣言発表などが残っているものの、この日到着したばかりのエリツィン・ロシア大統領夫妻も加わって終始和やかな雰囲気。皇太子さまは結婚後初めての晩さん会出席で、雅子さまとともに各国首脳をにこやかに出迎えられた。

晩さん会には109人が出席。エリツィン大統領のほかミッテラン(フランス)、クリントン(米国)の各大統領、コール(ドイツ)、メージャー(英国)、チャンピ(イタリア)、キャンベル(カナダ)の各首相、欧州共同体(EC)のデハーネ議長(ベルギー首相)ら首脳のほか閣僚、駐日大使、夫人らが招かれた。日本側からは天皇、皇后両陛下はじめ皇族方、宮沢首相らが出席した。

午後7時半すぎ、皇太子ご夫妻が待つ宮殿の正面玄関「南車寄」に次々と各国首脳夫妻が到着した。男性は背広姿のエリツィン大統領を除き、えん尾服、女性はイブニング姿。各国首脳は「松風の間」でそれぞれ両陛下とあいさつ。皇族方の紹介を受けた後「春秋の間」へ移り、宮内庁楽部の楽師らが古装束で演じる舞楽をそろって鑑賞した。

晩さん会では楽部が雅楽や洋楽を演奏する中、フランス料理で食事。宮内庁は、「パリの空の下」(フランス)「虹の彼方に」(米国)など出席国の曲をすべて演奏、細かい気配りを見せた。各首脳は食後「春秋の間」に席を移し、午後10時半ごろまで歓談した。《共同通信》



7月8日のできごと