平成1641日目

1993/07/06

【米・クリントン大統領】新党党首にエール

クリントン米大統領が出席して開かれた6日夜の駐日米大使公邸でのレセプションに自民党や財界関係者に交じって、羽田新生党党首や細川日本新党代表、山花社会党委員長ら新党、野党関係者も招かれた。

大統領はあいさつで「日本の政治も変化の時代を迎えている。変化はいいことだ」と強調。早くも自民党政権から連立政権への「変化」を織り込んでいるクリントン政権の対日政局観がにじみ出る場となった。

大統領は順に招待客一人ひとりと言葉を交わしたが、たっぷり時間をかけたのは羽田、細川両氏。選挙遊説でのどをからした羽田氏には「私の大統領選のときとよく似ている。早く治療した方がいい」と声を掛け、衆院選の最中にサミットを迎えたことを「残念だ」とする羽田氏に「全然気にしていない。世界は変化を大きく求めている。選挙の中で議論が交わされるのは結構なことだ」と励ました。前熊本県知事の細川氏には「自分も州知事をしていた。知事の経験がこれまで一の政治活動に役立っている」と連帯感を表明。「都議選での大勝おめでとう。衆院選も頑張ってほしい」と最大限のエールを送っていた。《共同通信》



【宮澤喜一首相】EC首脳と会談

先進国首脳会議(東京サミット)開幕を7日に控えた首脳外交の皮切りとして、宮澤首相と欧州共同体(EC)のデハーネ議長(ベルギー首相)、クリストファーセン副委員長らとの日・EC首脳協議が6日午前、首相官邸で始まった。首相は同日午後、イタリアのチャンピ首相、米国のクリントン大統領と相次いで会談する。

ECの対日貿易赤字は昨年312億ドル(日本側通関統計)と過去最大に膨らんでおり、首脳協議では貿易不均衡是正が大きなテーマ。景気後退による失業問題で苦しむEC諸国は、貿易赤字が雇用を失わせる要因になっているとの懸念を強めており、内需拡大や市場開放による黒字削減策を要請した。

EC側は、日米間で枠組みづくりが進められている包括経済協議に対して、日本の政策が対米偏重になると警戒しており、日米間で約束した市場開放措置などは、ECにも等しく適用するよう求めた。これに対し首相は、ECとも貿易不均衡是正に向けて継続的に話し合い、地球環境、産業協力といった分野での関係強化にも取り組む考えを示し、理解を求めた。

日・EC首脳協議は1991年に定期化して以来、今回が3回目。ドロール委員長は体の不調のため来日を見合わせた。《共同通信》

【宮澤喜一首相】米・クリントン大統領と会談

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宮澤首相は6日夕、先進国首脳会議(東京サミット)出席のため来日したクリントン米大統領と、外務省飯倉公館で約1時間半にわたって会談した。

首相は難航している日米包括経済協議の枠組みづくりで、米国が黒字削減の成果などを測るため提案している数値目標に代えて、制裁の引き金にしない参考指標を設定することを正式提案したが、参考指標の性格や対象分野などをめぐり大統領の同意を得られず、協議開始時期を含む枠組みの合意には至らなかった。両国はサミット期間中も、早期の枠組みづくりを目指した事務レベルで調整を続けるが、短期間に合意にこぎ着けられるかどうか微妙な情勢だ。

首相は良好な日米関係の維持を念頭に置いて、米側提案に歩み寄る参考指標を提示した。大統領は「首相から(既に)伝言を受け取って、こちらからも返事を送った。日米双方の立場は近くなっている」と、日本側の譲歩に一定の評価を表明した。しかし参考指標の性格などについて、なお日米間で詰める必要があるとの判断を示したため、両首脳は合意を先送りし交渉を継続することにした。

当初目指していたサミット前の包括協議の枠組みづくりが達成できなかったことは、議長国日本のサミット運営にも微妙な影を投げかける可能性がある。

会談終了後、両首脳はそろって記者会見した。首相は「大統領と包括協議の枠組みをつくっていくことで一致した。しかし黒字の国内総生産(GDP)など政府が約束できないことがある」とし、米国が、最大の対立点になっているGDP比による経常黒字削減目標の設定要求を取り下げていないことを示唆した。大統領は「歩み寄りは可能になった。相違は残っているが、希望はある」と述べた。

会談で大統領はサミットの経済討議の重要テーマとして、マクロ経済政策協調、対ロシア支援、新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)の促進などを挙げた。その上で「(世界経済活性化のため)既に日本は景気刺激策を実施し、欧州は金利を下げつつある。米国は財政赤字削減に取り組んでいる。こうした基礎の上に協力を強化することが大切だ」と、日本の内需拡大努力などを求めた。

新ラウンドでは鉱工業品などの市場アクセス(参入)の合意を早急につくり、ラウンド全体の妥結に向け日米が協力することを呼び掛けた。ロシアの経済改革支援についても引き続き強化することが重要との認識を示した。《共同通信》

【政界談話室】

○…先進国首脳会議(東京サミット)参加各国首脳との個別会談が始まった6日、宮澤首相は記者団に心境を聞かれると「昨日はスハルトさん(インドネシア大統領)は寒がっていたようだった。よく晴れたな」と梅雨の合間の好天に気をよくした様子。「滑り出しはまあいいよ」とご機嫌だったが、欧州共同体(EC)やイタリア、米国と休む間もない首脳会談の連続には「時間が詰まっているもんだから、皆さん到着するごとに順々に来られて」と悲鳴。今回のサミットが“最後の花道”ともいわれるだけに、もっと首脳外交にじっくり時間をかけたい?

○…自民党の三塚政調会長はこの日、秋田市を遊説に訪れ同党候補者の集会で講演。約200人を前に「衆院議員にとって解散は宿命だが準備が整わないうちに解散になったことを深くおわびする」と陳謝。事実上の公約違反となった政治改革について「改革のたいまつを燃やし続けて、次の任期では必ず仕上げることを約束する」と強調し、引き続き同党を支援するよう訴えたが、拍手もまばらで聴衆の反応はいまひとつ。日ごろ“改革の旗手”を自認する三塚氏も逆風の強さにさえない表情。《共同通信》

【天皇陛下】インドネシア・スハルト大統領と会談

インドネシアのスハルト大統領は6日、皇居を訪れ、天皇陛下と宮殿・竹の間で約20分間会見した。同席した角谷式部官長によると、非同盟諸国首脳会議の議長を務める大統領は「先進7カ国首脳に直接、非同盟の立場を説明することはできなかったが、宮澤首相と会談でき、ありがたく思っています」と来日の目的などを説明した。次いで大統領が「外国からの投資では日本が第一で、日本の協力に感謝している」と述べると、陛下は「両国の協力が大変大事だと思います」と話されたという。《共同通信》

【樋口可南子さん、糸井重里さん】結婚へ

女優の樋口可南子さん(34)は6日、東京都内のホテルで記者会見し人気コピーライターの糸井重里さん(44)と結婚する意向を明らかにした。糸井さんは二度目の結婚になる。式の日取りなどは未定。

二人は11年前に知り合ったが糸井さんが結婚していたため付合いが中断。その後また交際が始まり、今年5月、糸井さんの離婚が決まったため結婚することになったという。《共同通信》

【大相撲名古屋場所3日目】貴ノ花に土

大相撲名古屋場所3日目(6日・愛知県体育館)最年少横綱目指す大関貴ノ花が、平幕琴錦の押しに敗れる波乱があった。横綱曙は元大関霧島を慎重に寄り切って3連勝。大関昇進直を狙う関脇若ノ花も琴の若を寄り切って3戦全勝。かど番大関の小錦は三杉里に圧勝して3連勝。関脇武蔵丸は小結若翔洋に屈し初黒星、新関脇貴ノ浪は初白星。幕内の全勝は曙、小錦、若ノ花、巴富士、安芸ノ島、栃乃和歌の6人。十両は旭里ら5人が3連勝している。《共同通信》

【森瑤子さん】死去

都会を舞台に男と女の関係をしゃれたタッチで描いた人気作家の森瑤子さんが6日午後2時、胃がんのため、東京都多摩市の聖ケ丘病院で死去した。52歳。静岡県出身。

東京芸大でバイオリンを専攻。広告代理店に勤務した後、英国人コピーライターと結婚し専業主婦に。昭和53年「情事」ですばる文学賞を受賞し作家デビュー。「誘惑」「嫉妬」など男女の不毛の愛、夫婦の心のかっとうなどをテーマにした話題作を次々に発表した。《共同通信》



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