平成1580日目

平成5年5月6日(木)

1993/05/06

【ポル・ポト派】4派協議を拒否

23日からのカンボジア総選挙を前にポル・ポト派の軍事攻勢が強まる中、北京で6日、カンボジア最高国民評限会(SNC)の緊急非公式協議が開催された。しかし、焦点となっているポト派は再三の出席要請にもかかわらず協議をボイコット、民族和解に向けた総選挙に対する同派の強硬姿勢を改めて見せつけた。

またソン・サン派のソン・サン議長が国連に対し総選挙の延期を初めて要請した。これにより紛争4派のうち2派が選挙反対を表明したことになり、国連主導の総選挙の行方はさらに不透明となった。

日本の文民警察官が殺害されるなど、今月23日に迫った選挙を前に緊張が高まっているカンボジア情勢について話し合うカンボジア最高国民評議会(SNC)の緊急非公式協議が6日午前から北京にあるシアヌークSNC議長邸で行われた。

文民警察官などへの襲撃の疑いが持たれている焦点のポル・ポト派は同協議に出席せず総選挙への拒否姿勢を改めて明確にした。協議に参加した国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)の明石代表は予定通りの総選挙実施を呼び掛けたが、カンボジア和平のカギとなる選挙はボト派の武力による妨害の中で順調に実施できるかどうかのヤマ場を迎えたといえる。

審議を司会したシアヌーク議長は冒頭、ポト派の欠席について「各派が和解して平和を達成しなければならないのに、非常に残念だ」と強い遺憾の意を表した。《共同通信》

日本の文民警察官が殺傷されるなど緊張が高まっているカンボジア情勢を話し合うカンボジア最高国民評議会(SNC)の緊急非公式協議が6日、北京のシアヌークSNC議長私邸で開かれ、和平、選挙プロセスの完全順守と今月23日からの総選挙実施を確認し、さらに協議をボイコットしたポル・ポト派に遺憾の意を表明する共同コミュニケを採択、閉幕した。

コミュニケはポト派の名指しは避けたものの、文民警察官襲撃など武力を使った選挙妨害を非難するもので、選挙とその後の和平プロセスが国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)の主導下にポト派抜きで行わざるを得なくなった実態を反映したものといえる。

これに対してポト派が反発するのは必至で、武力干渉の増大も予想され、約2週間後に迫った選挙が予定通り実施できるかどうかが今後の焦点となった。《共同通信》



【政府】カンボジア選挙監視41人に辞令

政府は6日、カンボジア総選挙の監視要員41人に辞令を発令した。カンボジアの日本人文民警察官殺傷事件を受け、5日初会合した「国際平和協力業務安全対策本部会議」(本部長、河野官房長官)で国連平和維持活動(PKO)の派遣計画を変更しないことを確認したのに伴うもので、政府は文民警察官、選挙監視要員の警護体制強化、配置先の再検討をカンボジア暫定統治機構(UNTAC)に申し入れる考えだ。

こうした政府の方針に対し、社会党の山花委員長は6日河野長官に派遣要員の安全確保と日本の独自判断による要員撤収を申し入れた。このため週明けからの国会では(1)停戦合意は維持されているのか(2)撤収の是非−−などを中心に論議となり、政府も厳しい対応を迫られそうだ。《共同通信》

【自民党・梶山静六幹事長】宮沢首相と協議

自民党の梶山幹事長は6日、首相官邸で宮沢首相と後半国会の対応を協議した中で、政治改革の柱となる選挙制度改革について、衆院を単純小選挙区制、参院を完全比例代表制とする妥協案で、与野党の対立状態を打開したいとの方針を伝えた。首相はこれを基本的に了承した。《共同通信》

【政界談話室】

○…自民党河本派は6日例会を開いたが、連休中、地元の票田の手入れに精を出した議員から発言が相次いだ。渡瀬憲明衆院議員(熊本2区)は「細川さん(日本新党代表)が候補者を連れて回っていたが、相変わらず報道機関は大きく扱っていた」と、マスコミへの愚痴とも受け取れる報告。山本有二衆院議員(高知全県区)も政治改革が実現しない場合「衆院でも過半数割れするのでは」と危機感を表明したほか、「衆参のねじれ現象が解消するまで政治改革は難しい」との悲観的な発言もあり、ゴールデンウイーク明けとは思えぬ暗い雰囲気に。

○…公明党の市川書記長はこの日、中央執行委員会後の記者会見で、民間政治臨調の小選挙区比例代表連用制案への対応を協議したことを明らかにした上で「結論は出なかった」と報告。ただ連用制に積極的な市川氏だけに13日の拡大中執委で「クリアな結論を出したい」と、既に連用制支持の方針を固めたかのような発言も。もっとも「併用制」を共同提案している社会党とのことを気遣って「社会党との協議もクリアしなければならない」と付け加えた。《共同通信》

【セルビア】和平案を拒否

ボスニア・ヘルツェゴビナのセルビア人議会は6日朝(日本時間同昼)、サラエボ近郊のパレで、国連と欧州共同体(EC)が共催するユーゴスラビア和平国際会議の包括的和平案を圧倒的多数で拒否した。しかし、最終判断は今月15、16日に実施する住民投票にゆだねることを決めた。

サラエボ放送によると65人の出席議員のうち51人が和平案受け入れを拒否し、住民投票にゆだねることに賛成した。和平案受け入れ賛成はわずか2人だった。12人は棄権した。

5日昼から約17時間にわたって開かれた議会では、一時広範な条件を付けて和平案を受け入れることでほぼ合意に達したが、その後強硬派があくまで受け入れを拒否したため、条件付きでも受け入れには至らなかった。議会は米国の空爆方針など急速に高まる国際的圧力の中で開かれ、セルビア人勢力の後ろ盾であるミロシェビッチ・セルビア共和国大統領らユーゴ指導者も出席、「拒否すれば破滅が待っているだけ」と、和平案承認を強く迫った。しかし、和平案に対する反発は予想以上に強く、セルビア人勢力指導者カラジッチ氏らの説得工作も失敗した。

セルビア人議会は先月26日、和平案では領地を狭められ、東西にも分制されるとして、圧倒的多数で受け入れを拒否したが、その後の国際的圧力の高まりで、5日に再審議することを決めた。

カラジッチ氏は2日、アテネで開かれた緊急和平会会議でセルビア人議会の承認を条件に和平案に調印した。《共同通信》



5月6日のできごと