平成1579日目

1993/05/05

この日のできごと(何の日)

【米・クリストファー国務長官】ロシア・コズイレフ外相と会談

口シア訪問中のクリストファー米国務長官とコズイレフ外相は5日、会談終了後にボスニア・ヘルツェゴビナー情勢について「ボスニアのセルビア人議会が包括和平案を拒否すれば、両国はあらゆる可能性を排除しない新たな強硬措置の検討を即座に開始する」と述べた共同声明を発表、米国が検討している空爆などの軍事介入をロシアが容認する可能性があることを示唆した。

共同声明はまた、セルビア人議会がボスニアを10の自治行政区に分割する同和平案を受け入れた場合、平和維持活動に参加するため両国が「適切な軍事力」を派遣する用意があると述べた。

国務長官はこれに先立ち、クレムリンでエリツィン大統領と会談した。コスチコフ大統領報道官によると、長官は「軍縮だけでなく、平和維持活動分野でも協力関係を拡大する時期になった」と述べ、ボスニア問題解決へ向けたロシアのより積極的な介入を要請した。

報道官は、大統領と長官の会談について「(セルビア人議会が)和平案を拒否した場合の具体的対応は協議しなかった」と述べ、セルビア人勢力の和平案受諾を前提とした話し合いにとどまったことを示唆した。《共同通信》

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【後藤田正晴法相】「基準恩赦」実施へ

中国を訪問している後藤田副総理兼法相は5日、北京市内のホテルで同行記者団と懇談し、6月9日の皇太子ご結婚に伴って実施する恩赦について政令で一律に実施する「政令恩赦」は見送り、内閣が定める基準に従って個別審査して行う「特別基準恩赦」を実施する意向を正式に表明した。《共同通信》

【日本人文民警察官殺傷事件】政府、選挙監視要員は計画通り派遣

政府は5日午前、カンボジアの国連平和維持活動(PKO)で日本人文民警察官が殺傷された事件を受けて、現在派遣中のPKO要員や今月中旬に派遣する自治体職員らによる選挙監視要員の安全対策などを協議する「国際平和協力業務安全対策本部」(本部長・河野官房長官)の初会合を首相官邸で開いた。

その結果、選挙監視要員の辞令は6日に予定通り発令するなど当初の派遣計画は変更しないことを確認するとともに、国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)に対して①文民警察官、選挙監視要員の警備態勢の強化②文民警察官の配置先の再検討ーを強く申し入れることを決めた。

さらに、現在カンボジア国内に展開中の文民警察官74人については、安全対策会議を早急に開くことを理由に全員を一時プノンペンに招集するとし、この計画をUNTAC側の了解を求めることにした。

とりわけ、無防備状態にある文民警察官らの警護強化など安全対策・措置について河野長官は、会議後の記者会見で「12日までにUNTAC側から回答を得たい」と述べ、早急な対応に期待を示した。

当初、国連側の要請に沿って52人が派遣予定者に内定していたが、4月上旬の日本人国連ボランティア殺害事件で約10人が辞退。再度の意思確認でさらに辞退者が増えることも予想されるが、河野長官は「仮に欠けたとしても、いま準備できる要員で出発する」と述べ、欠員補充する考えのないことを強調した。《共同通信》

【WHO】中島宏事務局長を再任

ジュネーブの欧州国連本部で開かれている世界保健機関(WHO)の第46回年次総会は5日午後(日本時間同夜)、中島宏事務局長の再任を賛成93、反対56、棄権6で正式に決定した。

中島事務局長の組織運営を批判する米欧諸国が再任)に強く反対してキャンペーンを張っていたが、日本政府が全面的にバックアップして中島氏への途上国の支持を固め、再任に成功した。

中島氏は1988年7月、日本人初の国連機関事務局長としてWHO事務局長に就任、アジア、アフリカなど途上国の医療保健行政の改善、促進に努力、工イズ対策や子供ワクチン推進、マラリア対策などに力を入れてきた。

米国や欧州諸国は中島氏の組織運営や個人的資質をめぐって批判を強め、ことし1月の執行理事会での事務局長選挙では再任阻止のため、アルジェリア人のアプデルムメネ前事務次長を対立候補に擁立したが、中島氏がアジア、アフリカ、中南米などの支持を固めて18対13で次期事務局長に指名されていた。

だがその間、再選運動にからんだ会計支出疑惑を一部の国が指摘、異例の外部監査が実施され、数件の会計規則逸脱が報告されるなど、WHOは再選問題をめぐって中島支持派と反対派の対立がくすぶっていた。《共同通信》



5月5日 その日のできごと(何の日)