平成1575日目

平成5年5月1日(土)

1993/05/01

【スリランカ・プレマダサ大統領】暗殺

スリランカ大統領スポークスマンは1日、ラナシンハ・プレマダサ大統領(68)が同日、コロンボ市内でメーデーの行進参加中に暗殺されたと発表した。インドのPTI通信によると、ディンギリ・バンダ・ウィジェトンガ首相が同日、大統領代行に就任した。

国営スリランカ通信によるとオートバイに爆弾を積んだ犯人が大統領の車に突っ込み自爆、警察発表によると大統領のほか少なくとも15人が死亡。同通信によれば100人以上が負傷した。しかし、体に爆発物を縛りつけた犯人が大統領に突進したとの目撃者証言もあり、現場の状況についての情報は混乱している。政府は事件後、全土に無期限外出禁止令を敷いた。

治安当局はインド系少数民族タミル人過激派組織の『タミル・イーラム解放のトラ』(LTTE)の犯行」ではないかとみている。しかしLTTEは同日、暗殺への関与を否定した。《共同通信》



【日蓮正宗】創価学会と池田氏訴え

宗教法人日蓮正宗(静岡県富士宮市)と総本山の大石寺(同)は1日、創価学会発行の機関紙「創価新報」の写真などで、名誉を傷つけられたとして、同学会と池田大作同学会名誉会長に対し、総額10億円と謝罪広告を求める訴訟を東京地裁に起こした。

訴状によると、創価学会は昨年11月4日付の創価新報で、撮影者や日時などを隠したり、背景を塗りつぶしたりなどして日蓮正宗の阿部日顕法主が狭い和室内で芸者と遊んでいるような写真を偽造「得意のポーズでご満悦、また出た日顕の“芸者遊び”写真」などとして掲載した。

また、池田名誉会長は昨年11月14日の学会関連団体の集会で、この偽造写真を使って演説し、学会の違法行為を容認した—などと主張、同正宗などの宗教的人格権や布教権を著しく侵害したとしている。

創価学会広報室は「学会は事実に基づいて物を言ってきたのであり、名誉棄損などといわれる筋合いは全くない」としている。《共同通信》

【森喜朗通産相】インドネシア・スハルト大統領と会談

インドネシアを訪問中の森喜朗通産相は1日、ジャカルタ市内の大統領府でスハルト大統領と約1時間にわたって会談した。この会談で同大統領は、最近の円高が債務返済を含めインドネシアの開発に深刻な影響を与えていることを指摘し、日本など各国の協力を求めた。森通産相は「事情は承知している」と理解を示し、円高について「ドルだけが安くなることの懸念から、米国の考えも変わってきているようだ」との認識を示した。

スハルト大統領は円高がインドネシアに及ぼしている影響について、債務の大半が円ベースであり、逆に輸出の決済がドルベースであるため、対外債務の増大や大型プロジェクトを中止せざるをえない事態を説明した。そのうえで「インドネシア自身は努力しているが、外部要因による影響は深刻だ」として、6月に開催されるインドネシア支援国会議で各国に協力を要請する考えを明らかにした。

また、同大統領は日本に対して、木材製品(合板)の関税を引き下げるよう求めたのに対して、森通産相は「東京サミットまでにまとめる市場解放策の中で木材製品の関税についても解決したい」と答えた。

インドネシアに対して森通産相は、日本からの投資を促進するため、産業インフラの整備、人材育成のほか、流通薬に関する規制緩和、政策の一貫性などを要求した。

森通産相一行は1日夜、2番目の訪問国であるシンガポールに到着した。《北國新聞》

【宮沢喜一首相】「連用制は難解」

宮沢喜一
https://www.kantei.go.jp/

ニュージーランド滞在中の宮沢首相は1日夕(日本時間同日午後)、オークランド市内のホテルで同行記者団と懇談し、政治改革推進協議会(民間政治臨調)が発表した衆院での小選挙区比例代表連用制について「民間なんて出てくる話じゃない。ひどく分かりにくい案だ」と批判、「やはりわれわれの案が一番いいと思っている」と述べた。これは、与野党内で連用制を軸に妥協を図ろうとする動きが出ているのをけん制し、あくまで単純小選挙区制を柱とする自民党案の成立を目指す考えを強調したものだ。

野党側が求めている連休明けの党首会談については「委員会の途中で会談しても特に材料もない」として当面応じる考えがないことを明らかにした。国会の会期延長に関しは「補正(予算案の処理)にそんなに時間はかからない」と述べ、会期延長は必要ないとの考えを示した。政治改革論議が難航した場合の衆院解散の可能性については「全然考えていない」と改めて否定した。

【宮沢喜一首相】NZ・ボルジャー首相と会談

宮沢首相は1日夜(日本時間同日午後)、オークランド市内の総督府でボルジャー・ニュージーランド首相と初の首脳会談を行った。

国際貿易問題で、宮沢首相は先の日米首脳会談で米側が要求した分野別の目標数値設定に関し「自由貿易の原則に反する」と指摘したのに対し、ボルジャー首相も同意。両首脳は「多角的貿易体制の維持強化」の観点から新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)の早期妥結の必要で一致した。

ただ新ラウンドをめぐり、宮沢首相が「コメ問題は国内的にいろいろ困難だ」と説明したのに対し、ボルジャー首相は「例外なき関税化を明確に支持している」との原則的立場を強調、暗に日本のコメ市場開放を求めた。《共同通信》

【自民党・小渕恵三元幹事長】民間政治臨調案に一歩距離

自民党の小渕恵三・元幹事長は1日、鳥取市の小渕派候補を励ます会で講演し、政治改革について「民間政治臨調案(連用制)は非常に結構で、大いに参照すべきだが、与野党が話し合っている最中に、国会がそれを取り上げるのはいかがなものか」と同案に一歩距離を置く考えを明らかにした。

さらに与野党の政治改革協議に触れて「水と油をどう調整し得るか。まさにそこに日本の政治改革が問われている。連休後に話を詰めて、5月中に結論を出すべきだ」と述べた。《共同通信》

【雲仙・普賢岳】火砕流、民家へ1キロ

長崎県の雲仙・普賢岳は1日、火口北東側や東側で火砕流が頻発。北東側に伸びた火砕流の一部は島原市の千本木地区の民家に約1キロの近くまで達した。

同日午前、上空から観測した清水洋九州大助教授は「中尾川源流付近で火砕流の流れを止めていたこぶが、たい積物で埋まりつつある。いつなくなるのか予想するのは難しいが、なくなれば火砕流が一気に同地区に達する可能性もある」として注意を呼び掛けた。

一方、長崎海洋気象台は1日夜、島原半島に大雨、洪水などの注意報を発令。4月28日に発生した大規模な土石流によって被害が出た水無川、中尾川流域の住民に警戒を促した。島原市も両河川の周辺住民に無線で注意を呼び掛けた。《共同通信》

【仏・ベレゴボワ前首相】短銃自殺

3月末のフランス総選挙での社会党敗北で首相を辞任したピエール・ベレゴボワ氏(67)が1日夕、短銃で自殺を図り、約4時間後に死亡した。側近の話では、前首相は社会党の大敗とその後の党内混乱で悲観的になっていたといい、フランス政界は大きな衝撃を受けている。

フランス中部のニエーブル県や警察当局によると、ベレゴボワ氏は1日午後6時20分(日本時間2日午前1時20分)ごろ、自宅のあるヌベール市郊外の運河近くを散歩中に、警護官の短銃を奪って頭を撃った。直ちに同市の救急病院に運ばれたが重体で、ヘリコプターでパリ市内の病院に移送途中死亡した。病院にはミッテラン大統領、バラデュール首相らが駆け付けた。

ベレゴボワ氏は1960年代にミッテラン大統領の側近となり、81年の社会党政権成立後、経済財政予算相などの要職を歴任。昨年4月に首相に就任、高い失業率など困難な経済問題に取り組んだ。しかし、今年3月末の総選挙で社会党が大敗したため、責任を取って辞任した。

社会党は敗北後、ロカール元首相がファビウス第二書記(元首相)を追放する形で権力を握るなど内紛と混乱が続いていた。誠実な姿勢と強い意志力で知られるだけに、セガン国民議会(下院)議長ら与野党の指導者は、自殺に驚きを表明している。側近によると、かなり落ち込んでいたという。

ベレゴボワ氏はヌベール市長も務めており、この日は、労働者代表と失業対策を協議。自殺直前には自転車レースのスタートに立ち会ったが、特に変一わった様子はなかったという。《共同通信》



5月1日のできごと