平成1576日目

平成5年5月2日(日)

1993/05/02

【羽田空港】全日空機内に煙充満、緊急脱出

2日午後8時55分ごろ、東京・羽田空港で着陸後、56番スポット(駐機場)に移動中の鹿児島発の全日空630便ボーイング747-400型ジャンボ機(乗員、乗客490人)の客室内に煙が充満、機長の指示で乗客らが脱出シューターを使って緊急脱出した。東京消防庁によると、その際、栃木県足利市、染色業Aさん(58)ら乗客2人が骨折するなどの重傷を負ったほか、75人が軽傷を負い、都内の12カ所の病院に運ばれた。

先月18日には、岩手県・花巻空港で日本エアシステムDC9が着陸に失敗して炎上、26人が重軽傷を負う事故があったばかり。今回は連休さ中で乗客はほぼ満員状態。事態を重視した運輸省航空事故調査委員会は3日、調査官を現場に派遣、原因を詳しく調べる。一方、警視庁捜査一課も業務上過失傷害の疑いで捜査を始めた。

全日空の調べによると補助動力装置(APU)の潤滑オイルタンク(容量20リットル)の残量がゼロ近くになっており、タンクのオイル止めシールが何らかの理由で劣化。漏れたオイルが着陸後の空調用に作動されたAPUエンジンの熱で焦げ煙が空調ダクトを伝って客室に流れ込んだらしい。

運輸省などによると、630便は定刻より約50分遅れて午後6時40分、鹿児島空港を出発し、同8時50分羽田空港に着陸。56番スポットに移動中、客室内に煙が流れ込み、同スポニットの約10メートル手前で12カ所にあるシューターのうち11本を使い、乗客らが緊急脱出した。

乗客らの話によると着陸後間もなく客室内に白い煙が立ち込め、照明が消えた。乗客らは非常ドアに殺到、機内はパニック状態になったという。乗客の中にはプロサッカーのJリーグの横浜フリューゲルスの選手らがいたが、全員無事だった。《共同通信》



【巨人・松井秀喜外野手】プロ7打席目で1号本塁打

ヤクルト4-3巨人(2日)東京ドーム

一回に古田の1号本塁打で3点を奪ったヤクルトが逃げ切り、4連敗を免れた。 一回、飯田の四球と暴投、荒井の二塁内野安打で無死二、三塁。続く古田は1球目のスライダーを流し打って右翼席に先制本塁打した。九回二死一、二塁から飯田の中前適時打で1点を追加した。 荒木は六回一死一、三塁で降板するまで5安打、1失点と好投し、今季初勝利。救援高津は九回、松井にプロ1号の2点本塁打を浴びたがプロ初セーブ。巨人はモスビー、バーフィールドを欠き、原も3三振を含む無安打。3連勝を逃した。《共同通信》

痛烈なライナーが右翼席を目がけて一直線。松井がプロ2試合目、7打席目で初本塁打を放った。前日一軍ベンチ入りしたばかりのルーキーは、早くも大器の証明になる一撃を記録。これからの活躍を予感させた。

「打っちゃった。打っちやった」。18歳は自分でも信じられない様子だった。「内角低めのストレート。甘いコースだったと思うが、うまく打てた」と待望のアーチを振り返った。

3点差の九回二死一塁。1-2からの4球目だった。「次の大久保さんに回せば何とかなる」と考えて打席に立ったという松井。苦手だった内角球にも「意識せず、自然にフルスイングできた」と満足そうだった。

だがプロの世界は怖い。ヤクルトのベンチでは野村監督が鋭く観察していた。「試しにあそこへ投げさせてみた」という。ベンチから指示を受けた古田も「これから長くやっていく相手なので、いろいろな攻め方をしてみた」と話した。打ち込まれても1点リードと余裕のある状況で、ID野球を掲げるチャンピオンチームは抜け目なく大物ルーキーの打撃をチェックした。

長嶋監督はプロの水に慣れるまで「このまま(下位打線)で気楽に打たせたい」と今後の方針を明らかにした。そんな首脳陣の意図など気にもとめない松井は、スリッパのまま帰ろうとして、大慌て。走りながら「うれしいけど負けては仕方がない。今度は勝ち試合で貢献したい」と東京ドームを後にした。《共同通信》

【サッカー・リネカー選手】来日初ゴール

サッカーの日本プロリーグ(Jリーグ)プレシーズンマッチは2日、東京・国立競技場などで2試合を行い、名古屋グランパスがリネカーらの活躍からイタリーア一部リーグの強豪ラツィーオを2-1と破る殊勲の勝利を挙げた。横浜マリノスはアトレチコ・ミネイロ(ブラジル)に0-2で敗れた。

名古屋は前半、再三のピンチをGKディドの好守で防ぎ、後半1分に浅野のシュートで先制。29分には前イングランド代表主将のリネカーが日本国内で来日初ゴールとなるヘディングシュートを決めて2-0とリードを広げ、ラツィオの反撃を41分の1点に抑えて快勝した。

横浜Mは終始優位に試合を進めたが、決定力が甘く、前半2分、後半3分と試合の立ち上がり直後の失点を取り戻せなかった。《共同通信》

【宮澤喜一首相】ニュージーランドから帰国

宮澤喜一
https://www.kantei.go.jp/

宮沢首相は2日夕、羽田着の日航特別機でオーストラリア、ニュージーランドの2カ国訪問から帰国した。皇居で記帳した後、同夜、車でそのまま長野県・軽井沢町入りした。5日まで滞在する。《共同通信》

【連合・山岸会長】野党は政策協定結べ

連合の山岸会長は2日朝、民放テレビ番組に出演し、政界再編に関連して「共産党を除く野党は自民党改革派を含め次期総選挙前に政策協定を結び、自民改革派は(同一選挙区で)同士打ちにならないようにすべきだ。そうすれば選挙後に連立政権ができ、新党につながる」と述べた。

山岸氏は選挙後の連立政権像について「自民党から100人近く、社会党は一部左派を除き大半が集まる可能性がある」とした。また自衛隊の憲法論議は合憲、違憲に二分されている。自衛隊の容認だけは確実だ」と強調、連合や社会党は合憲論に踏み出すべきだとの従来の姿勢を後退させた。

「政権獲得後は、自衛隊を合憲とする」としている社会党の改革議員連合に対しては、「社会党の解党的改革につながる歴史的な動き」と評価した。《共同通信》

【ボスニア和平案】セルビア人代表団が調印

ユーゴスラビア和平国際会議のバンス、オーエン両共同議長は2日、アテネで記者会見し、ボスニア・ヘルツェゴビナの包括和平案をめぐる緊急国際会議で、これまで和平案を唯一拒否していたセルビア人の代表団が同日、和平案に調印したと発表した。

調印したセルビア人指導者カラジッチ氏は、5日に開かれるセルビア人議会が受け入れを拒否すれば、無効になるとの留保条件を付けており、セルビア人議会が承認するかどうか予断を許さない。しかし、昨年4月に本格化したボスニア内戦は、全当事者が和平案に調印したことにより、和平実現へ大きく前進したといえる。

緊急国際会議は1日始まったが、米国が限定的軍事行動を決定したと伝えられるなか、極めて緊張した雰囲気のうちに続けられ、最終的には米国の軍事力行使の示唆を背景にカラジッチ氏は孤立を深め、調印に追い込まれた形となった。

会議が行われたギリシャのミツォタキス首相は声明ーで「平和が勝利した」と述べ、平和的解決に向け大きな障害を越えたとの見方を強調した。

ボスニア和平交渉は、セルビア人の分離された3自治行政区をつなげる回廊の設置が焦点となっていた。セルビア人側は領土としての回廊を主張し、国連管理の非武装回廊案を提示したオーエン共同議長の主張と厳しく対立していた。《共同通信》



5月2日のできごと