平成1558日目

1993/04/14

この日のできごと(何の日)

【福岡高裁】伊仙町長選(徳之島)は無効

平成3年4月の鹿児島県・徳之島の伊仙町長選で当選した樺山資敏町長(56)らが、同県選挙管理委員会(松村仲之介委員長)が出した選挙無効採決をめぐり、その取り消しを求めた訴訟の判決が14日、福岡高裁宮崎支部であった。

鐘尾彰文裁判長は「不在者投票をめぐり町民の抗議行動があることを町選管は当然予測すべきで、混乱する以前に不在者投票を投票所に送ることは可能だった」などと町選管の責任を指摘した上で「不在者投票が開票されれば選挙結果に影響を与えた恐れがあるのは明らか」として県選管の選挙無効採決を支持、町長側の請求を棄却した。

訴訟で樺山町長側は「票が締め切りまでに投票所に送られなかったのは不可抗力で、選挙を無効とするまでの違法性はないと主張。県選管は「町選管は町民が騒ぐなどの事務妨害をあらかじめ予想できたはず。票を送致する努力も怠った」などと反論していた。《共同通信》

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【北陸新幹線】福井県、「若狭ルート」堅持変更

北陸新幹探建設促進議員連盟の役員と北陸新幹線建設促進同盟会などは14日、東京の赤坂プリンスホテルで懇談会を開き、福井県の栗田知事は駅・ルートが未定の福井県南越以西について、当初の整備計画の若狭ルートとは別に、暫定的に湖西線を利用するルートでの整備を要望した。福井県側が湖西線利用の意向を示したのは初めて。南越以西については、福井県側は小浜から大阪に至る若狭ルートでの建設を求めていたが、同ルートでは大阪圏での用地買収の難航が予想され、他の沿線県は全線整備を急ぐために「現実的なルート」への転換を求めていた。

北陸新幹線沿線関係者の懇談会は、自民党内で整新幹線の建設計画の見直し論議が始まったことを受けて、北陸新幹線沿線各県の見直しに対する意思を統一する目的で開かれた。

沿線5県の知事や副知事が見直しに対する要望をそれぞれ表明した中で、栗田福井県知事は同県南越以西の駅・ルートの決定を求め、南越以西は暫定的に湖西線を利用するルート案を示した。さらに湖西線の暫定利用に併せて、在来線の小浜線の電化と、小浜線の上中と湖西線の今津を結ぶ新線の建設を求めた。《北國新聞》

【宮澤喜一首相】ロシア・コズイレフ外相と会談

宮澤首相は14日、首相官邸で来日中のコズイレフ・ロシア外相と約1時間20分会談した。コズイレフ外相はこの中で、5月にエリツィン大統領が日本を公式訪問する意向があることを宮澤首相に正式に伝えた。

首相は大統領の訪日自体は歓迎したが、時期、具体的準備については「外相間と事務レベルで協議していくっことにしたい」と述べ、15日の日ロ外相会談をはじめ、両国外務省の事務当局間での今後の折衝にゆだねる考えを示した。

ロシア側から正式に提案があり、宮澤首相も基本的に受け入れる考えを示したことにより、昨年9月突然延期されたエリツィン大統領の日本公式訪問が7月の先進国首脳会議(東京サミット)前に実現する可能性が高まった。《共同通信》

【宮澤喜一首相】対ロ18億ドルの追加支援を表明

ロシア支援のための先進7カ国(G7)外相・蔵相会議は14日午後、7カ国の外相、蔵相と欧州共同体(EC)の代表を集めて都内のホテルで開幕した。会議の冒頭、宮澤首相が主催国を代表して基調演説となるあいさつをし「ロシアの改革の成功は、世界の平和と繁栄を達成する上で不可欠だ」と指摘。ロシア国民の「自助努力」を求めるとともに、日本として新たに3億2000万ドルの無償援助と15億ドルの有償援助を合わせ総計18億2000万ドルの追加支援策をさシアに供与することを表明した。

さらに首相は中小企業育成に向けた「国際的枠組みの創設」にも積極的に参加する意向を強調。今後もロシア支援で、日本が7月の「先進国首脳会議(東京サミット)の「議長国としての役割を果たしていく」ことを約束した。

日本の二国間支援ではの①1億ドルの食料、医薬品供与など緊急人道援助②1億ドルの核兵器解体や放射性廃棄物の海洋投棄防止への援助③9000万ドルの人材育成など市場経済化援助が無償援助の中心。

有償援助は石油などエネルギー産業立て直しに重点を置いた11億ドルの貿易保険引受枠、4億ドルの日本輸出入銀行の輸出信用供与となっている。

今回の支援会議は、窮地に立つロシアのエリツィン大統領を支えるため、「ロシア国民の目に見える支援」(政府筋)をG7各国がまとめあげるのが目的。米国も日本と同様に新たな二国間支援策を発表する見通し。《共同通信》

【連合・山岸会長】憲法改正に柔軟姿勢

連合の山岸会長は14日午後、自民党の憲法調査会(栗原祐幸会長)の総会に招かれ「私は護憲的改憲論者、護憲的憲法見直し論者だ」と述べ、将来の憲法改正に柔軟な考えを示した。また、山花社会党委員長が提唱した「創意」論について「護憲より分かりにくい。反対だ」と批判した。

山岸会長は、調査会メンバーとの質疑で「憲法を一言一句触っちゃいかんという護憲論者と、憲法の精神を現状にマッチするよう具現化し、必要に応じて改善した方がいいという考え方がある。個人的見解は後者の立場に立つ」と述べた。

しかし同時に、現段階での憲法論議に関して「今直ちに改憲論議を行うのは、国民世論の成熟度からいって時期尚早ではないか」と強調した。憲法理念をポスト冷戦時代に対応させるため過渡的な手立てとして①安全保障②環境保障③政治腐敗防止④国民投票実施⑤地方分権促進―の各基本法制定を提案した。《共同通信》

【政界談話室】

○…宮澤首相は14日、先進7カ国外相・蔵相会議などめじろ押しの外交日程の合間に恒例の新宿御苑での「桜を見る会」に足を運んだ。「こういう忙しい時に花なんか見てね。(招待客に)暇そうな顔をしなくちゃいけないしな」と話していたが、会場に着くと握手攻めにあい、盛んな声援を受けた。すると、途端に上機嫌になり、予定を10分間オーバーして笑顔を振りまいた。官邸に戻った時も「ほとんど花も見なかったな」と自らのもてもて、ぶりを強調したが、種を明かせば握手と声援の大半は首相の地元後援会の招待客だった。

○…連合の山岸会長はこの日、自民党の憲法調査会に出席し「憲法もタブー視すべきでない」と持論を展開した後、「自民党が自主憲法制定で本当にリーダーシップをとれば、われわれ大衆団体もついていく」とドッキリ発言。しかし自民党側から「連合会長として何をやるのか」と聞かれると、「宮澤首相が“憲法改正論議はすべきでない”と言ってるのに、労組が先走ってやるのはどうか。国民世論も未成熟な中で連合が貧乏くじを引くわけにいかない」とかわし、「政権与党の中にも実は強固な護憲論者がいるじゃないか」と切り返していた。《共同通信》



4月14日 その日のできごと(何の日)