平成1249日目

1992/06/09

この日のできごと(何の日)

【PKO法案】参院通過

今国会最大の焦点である国連平和維持活動(PKO)協力法案は9日未明、参院本会議で記名投票の結果自民、公明、民社3党の賛成多数で可決、参院を通過し、衆院に送付された。引き続き国際緊急援助隊派遣法改正案も自公民3党と連合参議院の賛成多数で起立採決によって可決、衆院に送付された。

PKO法案の採決の日取りをめぐり与野党が参院国際平和協力委(下条委員長)、本会議を舞台に4日連続の徹夜の攻防を続けてきたが、8日、長田議長が前日に続き改めて正常な採決を各党に要望し、牛歩戦術を中止したためだ。社会党の一部と共産党が若干の牛歩で臨んだ。

この結果、昨年9月の第121国会に提出されたPKO法案は3国会にまたがり修正、再修正の曲折をたどった上、参院での長時間の審議(2国会)を経て9ヶ月ぶりに可決、衆院に送付された。《共同通信》

衆院に舞台を移した国連平和維持活動(PKO)協力法案をめぐる攻防は、9日の議院運営委員会での採決で、自民、公明、民社3党の賛成多数でPKO法案と国際緊急援助隊派遣法改正案の国際平和協力特別委員会への付託を決めた後、同委で社会党、進民連が途中で退席したまま、法案の提案理由説明が行われ、審議入りした。

本会議での趣旨説明を要求していた社会、共産両党は、これに強く反発、PKO法案の衆院審議は、自公民3党と、社共両党がスタートから全面対決の様相となった。自公民3党は、11日までに委員会での採決を終え、12日の衆院本会議で、両法案の可決、成立を図りたいとしている。社共両党は、10日からの委員会には出席するものの、徹底審議を要求する構えで、また、本会議での牛歩戦術をはじめ、成立阻止に向け抵抗を強めるのは必至だ。《読売新聞》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

このサイトについて

【渡辺美智雄外相】手術

胆石症で東京・新宿の東京女子医大病院に入院中の渡辺美智雄外相の手術が9日午前行われた。自民党渡辺派の越智伊平事務総長が同日、同派事務所で記者会見して明らかにしたもので、直径1センチ程度の結石3個を取り除き、経過は良好だという。ただ、1か月程度の入院が必要で、来月6日からの先進国首脳会議(ミュンヘン・サミット)への外相の出席は不可能となった。

越智氏が渡辺外相の長男喜美氏から聞いた話によると、手術は同病院消化器病センターの羽生富士夫・消化器外科主任教授の執刀で午前9時30分から2時間半にわたり行われた。結石は胆嚢に1個、胆管に2個あり、胆囊は摘出した。

外相は同日一晩は緊急の場合に備えて病室に戻らず、集中治療室に泊まる予定だが、手術後、麻酔から覚めてからは家族とも話をしているという。

渡辺外相は先月31日、ゴルフから帰った後、急に腹の痛みを訴えて入院、「胆嚢、胆管結石および胆道感染症」(胆石症)と診断されていた。手術により、外相はサミットに出席できなくなったが、宮澤首相は外相を交代させず代理で乗り切る方針を固めている。《読売新聞》

【プロ野球・阪神】7年ぶりの首位

中日0−6阪神◇9日◇甲子園

葛西が中日を2安打に封じてプロ入り初の完封勝利を飾った。葛西は内外角への揺さぶりに緩急をつけ、持ち味を存分に発揮した。読みの深い落合博から2三振を奪うなど、山田の好リードにゆだねて最後までリズムを保ち続けた。《共同通信》

ついに首位に立った。優勝した1985年10月24日の最終戦以来実に2420日ぶりの単独トップ。就任3年目の中村監督にとってはもちろん初の体験である。

試合終了後の記者会見の時点では、首位ヤクルトの試合が続いていた。「どういうふうに答えればいいのか……。仮定の話はやめよう」と戸惑った。それから約30分後、ラフな私服に着替えた中村監督は「過去2年の経緯からすれば、はっきり言って……」と言葉を飲み込んだ。わずかの時間をおいて「うれしくないと言えばうそになる」。喜びの胸中が手に取るように分かった。《共同通信》

【リビア】政府紙がカダフィ大佐を批判

当地で英国国営放送(BBC)がモニターしたリビア国営JANA通信の伝えたところによると、同国の政府機関紙「ジャマヒリヤ」は9日付で、「カダフィ大佐はしんきろうにすぎないアラブ統一の野望を捨てるべきだ。パンナム機爆破容疑者引き渡しでリビアを支持しなかった他のアラブ諸国の利益よりも自国の利益を最優先させよ」との記事を掲載、カダフィ氏が1969年に最高指導者に就任して以来、初めて同氏を公然と批判した。これに対し、JANA通信によると、同紙の事務所は新聞社内の「人民委員会」に接収され、管理下に置かれているという。

同紙は、「大佐は大きな間違いを犯した。我々は大佐についていくつもりはない」と、極めて強い調子でカダフィ批判を展開した。



6月9日 その日のできごと(何の日)