平成1251日目

平成4年6月11日(木)

1992/06/11

【競輪・中野浩一選手】故郷・久留米でラストラン

8日に引退を発表した競輪界のスーパースター、中野浩一(36)が11日、生まれ故郷の福岡県久留米市の久留米競輪場でラストランを行い、ファンに別れを告げた。

世界選手権プロ・スプリントで前人未到の10連覇を達成したほか、競輪祭、オールスターなど12のビッグタイトルを獲得した「ミスター競輪」は、ワインレッドの愛車にまたがって登場。ミス久留米から花束を受け取り、「ここ久留米競輪場でデビューして17年間、皆さまの温かい声援のおかげで悔いのない選手生活を送れました。これからは若手に僕以上の応援をお願いします」と声を詰まらせながらあいさつした。

その後、ゆっくりとバンクを2周。1周目はコーナーごとに止まり、熱狂的に中野の名を叫ぶスタンドに花束を投げ入れ、最後の1周は後輩選手を従え、心地良さそうに回った。《共同通信》



【PKO法案】衆院特別委で可決

今国会の焦点である国連平和維持活動(PKO)協力法案は11日夕、衆院国際平和協力特別委員会(林義郎委員長)で、社会、共産両党が抗議する中、自民、公明、民社3党の賛成多数で修正可決された。自公民3党は、12日の衆院本会議に上程、早期の可決、成立を目指す。

社共両党は、関係閣僚の不信任決議案などを提出、本会議で、牛歩戦術で抵抗する構えを示しているが、自公民の結束は固く、週明けにずれ込むことはあっても、遅くとも21日までの会期内成立はほぼ確実な見通しだ。

衆院国際平和協力特別委は、前日に続き、11日も午前から各党の質疑を行い、最後の進民連の楢崎弥之助氏の質問が終わったところで、林委員長が、質疑終局を宣した。委員長席に詰め寄り、質疑の続行を求める社会、共産両党の委員と、自席に戻り、粛々と審議を進めるよう促す林委員長の間で、しばらく押し問答が続き、騒然としたが、午後5時半過ぎ採決に入り、PKO法案に対する進民連の修正案を否決したあと、自公民3党の賛成多数で、PKO法案、国際緊急援助隊派遣法改正案をそれぞれ可決した。

一方、衆院議員運営委員会は同日夜、自公民3党の賛成多数で、12日午後2時の本会議開会を公報掲載することを決めた。《読売新聞》

【宮沢喜一首相】終始だんまり

国連平和維持活動(PK0)協力法案が11日、衆院国際平和協力特別委員会で可決されたが、宮沢首相は、記者団にコメントを求められても沈黙したまま。参院での採決の際に社会党の行動を「暴力はいけない」と厳しく批判したのに比べ、極めて対照的だった。

委員会採決後、首相は、終始こわばった表情で無言のまま。唯一、口を開いたのは、官邸で防衛庁の日吉章防衛事務次官に会ったあと、「主たる要件は予算の話」だと説明した時だけで、PKO法案の採決に関しては一切言及しなかった。《読売新聞》

【社会党】所属代議士に「辞職願」提出求める

社会党は11日夕の緊急三役会議で、党所属の全衆院議員に「議員辞職願」の提出を求め、その取り扱いを田辺委員長に一任する方針を決めた。12日午前の緊急中央執行委員会に諮ったうえ、13日の全国都道府県本部代表者会議で了承を得て辞職願の取りまとめに入る運びだ。

これは国連平和維持活動(PKO)協力法案を争点にした衆院解散を求める社会党の強い決意を示すとともに自公民3党によるPKO法案早期成立の動きをけん制する狙いがあるとみられる。また、公明、民社両党が解散・総選挙に強く反対しているため、内閣不信任案の提出だけでは解散に追い込むことはできない、との判断もあるようだ。

三役会議では田辺氏がこの方針を提案。また田辺氏はこの日の総評センター・緊急三役会議でも説明し、協力を求めた。《読売新聞》

【英・ダイアナ妃】訪問先で涙

「不幸な結婚生活を理由に、かつて5回も自殺を図った」「離婚が避けられないのではないか」などと英大衆紙に書き立てられているダイアナ妃(チャールズ英皇太子妃)が、11日、公衆の面前でワッと泣き出す一幕が見られた。

訪問先のリバプール近くのホスピスでの出来事。「ダイアナ、われわれのあなたに対する愛は変わらない」などと書いたプラカードを持った地元民の歓迎に感激したのか、カメラの放列に動転したのかは定かでないと伝えられるが、ダイアナ妃は30分後、第二の訪問先ではすでに笑顔を取り戻していたという。

チャールズ皇太子とダイアナ妃の結婚問題に関する一連の報道後、英国内では大衆紙を非難し、ダイアナ妃に同情を寄せる声が日増しに高まっている。《読売新聞》

【米・ブッシュ大統領】パナマで演説できず避難

リオデジャネイロでの地球サミット出席の途上、パナマを訪問したブッシュ米大統領は11日、89年末の米軍のパナマ侵攻に抗議する激しいデモのため、同大統領の歓迎式典で予定されていたパナマ国民向け演説すらできないまま、会場から避難した。大統領としては、前最高指導者ノリエガ将軍の支配からパナマ国民を解放した功労者として歓迎されることを期待していただけに、中南米の根強い反米感情を見せつけられ、「外交に強い大統領」のイメージを損なわれる大失点となった。

事件は、大統領が同日午後、パナマ市内のポラス広場で500人の聴衆を前に演説を始める直前に起こった。広場の外で、反米デモを繰り広げる市民にパナマ警察が威嚇射撃と催涙ガス発射を開始。このごう音にシークレット・サービスが、防弾コートを手に大統領を取り巻き、それでも演説しようとする大統領を制してリムジンに乗せ、会場を後にした。現地からの報道によると大統領の側近が取り残される程の混乱ぶりだったという。《読売新聞》

【大相撲】スペインで初公演

スペインで初めての大相撲が11日夜(日本時間12日未明)、首都マドリード最大の屋内競技場「パラシオ・デロスデポルテス」で始まり、集まった8600人の観客を熱狂させた。

32人の力士による勝ち抜きトーナメント形式で行われ、決勝では熱戦の末、曙が貴花田を寄り切って初目の優勝を決めた。

会場では、貴花田コールをする日本人の若い女性のグループにつられて声援を送るスペイン女性の姿も。年配のスペイン人観客は、土俵入りなどの儀式に「格闘技なのに、なんて落ちつき払っているんだ。きっとこれが日本の経済発展の秘けつだ」と感嘆の声を上げていた。

「スペインの年」とも称される今年は、セビリアで万博があり、バルセロナでは五輪が開かれるが、一方、マドリードも欧州共同体(EC)の「92年文化首都」に指定され、そのイベントの一つとして、首都を包含するマドリード州政府などが大相撲を招いた。マドリードでは12日にもトーナメント戦を行い、16、17日にはドイツのデュッセルドルフへ巡業する。《読売新聞》



6月11日のできごと