平成1545日目

平成5年4月1日(木)

1993/04/01

【故・長谷川町子さん】遺骨盗難

サザエさんの漫画で親しまれ、昨年5月、72歳で死去した長谷川町子さんの墓から町子さんの遺骨がなくなり、盗んだという人物から『買い取れ』との現金要求の脅迫状が届いた、と1日午前、町子さんの姉から警視庁玉川署に被害届があった。同署は墳墓発掘と恐喝の疑いで捜査を始めた。

調べでは、町子さんの墓は東京都府中市多磨町の多磨霊園内にあり、墓石は重いため1人や2人では動かせないほどだったが、墓石と納骨室の間の水漏れ防止パッキングが少しとれていたという。

届け出た姉は「3月31日に墓を見に行ったら、遺骨が盗まれていた」と話しているという。

多磨霊園では、昭和46年三島由紀夫さんの墓がやはり荒らされ、遺骨の一部が盗まれたことがある。

町子さんは昨年5月27日、心不全のため東京都世田谷区の自宅で死去、72歳だった。しかし町子さんの遺志で納骨の済んだ6月30日に遺族が死亡を公表した。遺産は約30億円あったが、すべて長谷川美術館に寄付されたという。《共同通信》

東京都府中市の多磨霊園から漫画サザエさんの作者、長谷川町子さんの遺骨が骨つぼごと盗まれ、「遺骨を買い取れ」との脅迫状が送り付けられた事件で、脅迫状の中に町子さんの骨つぼの写真が同封されていたことが、警視庁捜査一課と玉川署の1日までの調べで分かった。

長谷川さん側は脅迫状の指示通り、3月31日付の新聞朝刊の尋ね人欄に「原揚子さん至急連絡下さい まり子」との広告を出し、犯人側の動きを待ったが、1日夜までに連絡はなかった、という。

多磨霊園の長谷川さんの墓の納骨室のふたが、1人では動かせないほどの重さであることなどから、同課などは2人以上の計画的な犯行とみて、犯人グループの特定を急いでいる。

捜査一課などは新聞広告が掲載された31日から都内5カ所で警戒していたが、犯人側は現れなかった。《共同通信》



【社会党、公明党】政治改革5法案を党議決定

社会、公明両党は1日午前、それぞれ中執委、三役会議を開き、小選挙区比例代表併用制を衆院に導入する公職選挙法改正案など政治改革関連5法案を党議決定した。両党は7日にも衆院に提出する構え。自民党が3月31日に党議決定した4法案とともに13日ごろから審議入りの見通しで、衆院政治改革特別委を舞台に本格的な論議が展開される。社会党は併用制導入の公選法改正案が成立すれば、公明党と同様に、次の総選挙から実施する方針も併せて確認した。

社会、公明両党の法案は公選法改正案のほか、政治資金規正法改正案、衆院小選挙区画定審議会設置法案、政治倫理法案、政党交付金法案の計5本。

社公案の最大の特色は、自民党の単純小選挙区制案に対抗して、比例代表選挙を基本に小選挙区制を加味した併用制を導入した点。

衆院の総定数を500人とし、全国12ブロックごとの比例代表選挙で各党獲得議席を決定した上で、ブロック内を細分化した小選挙区(200)の当選者に議席を優先的に配分、残りを比例代表名簿の順に振り分ける仕組み。

また相次ぐ「政治とカネ」の疑惑を断つ腐敗防止策として、企業・団体献金の全面禁止を打ち出し、自民案との違いを解明にした。さらに政治資金の出入りの公開基準、量的制限の強化、公職中に収賄罪で実刑を受けた者の刑執行終了後5年の公民権停止、連座制の適用対象者の拡大など厳しい罰則強化を盛り込んでいる。《共同通信》

【宮沢喜一首相】政治改革「今やらねば悔いを100年残す」

宮沢喜一
https://www.kantei.go.jp/

宮沢首相は1日午後、1993年度予算の成立を受けて、内閣記者会との会見に応じ、後半国会最大の焦点となる政治改革への取り組みや景気対策などについての見解を明らかにした。

首相は選挙制度を含む抜本的政治改革について「今やらねば悔いを100年残す」と指摘、自民党が決定した関連4法案の今国会での一括成立に「不退転で臨む」との強い決意を表明した。

総合景気対策について、自民党の取りまとめ作業を踏まえ政府としても正式に着手する考えを示し、規模は昨年夏の10兆7000億円を上回る史上最大になるとの見通しを明らかにした。さらにこの措置を裏付ける補正予算案を今国会中に成立させる意向を表明した。

金丸信被告の巨額脱税事件に関して「政治を預かる人間として国民に対して大変申し訳ない」と陳謝するとともに、金丸被告を副総裁に起用したことについて「責任を感じている」と述べた。《共同通信》

【渡辺美智雄外相】慰安婦連行認める方向

渡辺外相と韓国の韓昇洲外相との日韓外相会談が1日、外務省飯倉公館で約1時間行われた。この中で渡辺外相は、懸案となっている戦時中の従軍慰安婦問題について「日韓両国民の心にしこりが残らないような解決に努力している」と強調、日本側として強制連行の事実があったことを何らかの形で認め、最終的な決着としたい意向を伝えた。

日本政府が進めている慰安婦問題調査の結果の公表時期については「できるだけ早くしたい。その際、日本政府の考え方を併せて申し上げたい」と述べ、元従軍慰安婦の生活保障のための基金設立なども併せて発表する考えを明らかにした。これに対し韓外相は「被害者が納得できるように真相究明してほしい」と、改めて要請するとともに、韓国政府としてもこの問題の決着に努力していることを説明した。

朝鮮民主主装人民共和国(北朝鮮)の核拡散防止条約(NPT)脱退問題については①国連安保理への付託やその後の国連での対応②NPT復帰への北朝鮮説得—で日韓と米国が緊密な連携を続けていくことで一致した。特に北朝鮮に影響力を持つ中国に対して、北朝鮮への働き掛けを強めるよう説得することを確認した。《共同通信》

【政界談話室】

○…自民党の梶山幹事長は1日、党本部で新職員13人を前にあいさつ、「エープリルフールだが、まじめな話をします」と切り出し「政治不信が高まっている現実を踏まえながら、政治への情熱を傾けてほしい」と激励した。「皆さんの下支えがないとわれわれは砂上の楼閣でしかあり得ない」と、持論の事務局強化論。「私の経験では、やり過ぎた(時の)失敗はそれほど後悔しないが、やり足らなかったことへの後悔は大きい」と、最後は、政治改革で攻防必至の後半国会への決意を自分に言い聞かせるようだった。

○…渡辺外相もこの日、外務省で開かれた新人職員の「入省式」で“渡辺流外交官の心得”を披露した。まず「その場限りうまくいって相手が帰ってくれればいい、とだまし合いをするのは田舎外交だ」と強調。さらに外務省は学閥がないことを指摘した上で「外交官試験に受かるまで勉強しても、受かったら何も努力しないやつは大成しない」などと、用意された原稿を途中で切り上げて、型破りのミッチー節を連発。健康不安が取りざたされる外相だが、口だけはすっかり全快の様子。《共同通信》

【グリーンピース】旧ソ連、日本海に原子炉投棄

国際環境保護団体グリーンピースは1日、旧ソ連が日本に近い極東海域などで原子炉や核廃棄物を投棄していたことを示すロシア政府の報告書を入手、発表した。

報告書によると、旧ソ連海軍は1959年から核廃棄物の投棄を開始。原子力潜水艦の原子炉18基が海洋に投棄され、うち16基が66年から91年にかけてカラ海とバレンツ海に捨てられ、2基が78年に日本海に投棄された。

また91−92年も海軍が極東海域で固形、液体の核廃棄物を投棄、バレンツ海でも液体の核廃棄物の投棄を継続していたとしている。

日本海での投棄場所は北緯40度10分、東経131度40分の海域。福岡市の北方約700キロで、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の沖合の深さ約1000メートルの海底。2基をほぼ同じ海域に同時に投棄した。《共同通信》

【第65回選抜高校野球大会】第6日

第65回選抜高校野球大会第6日は1日、甲子園球場で3回戦4試合を行い、大宮東(埼玉)鹿児島商工(鹿児島)長崎日大(長綺)国士館(東京)の4校がベスト8に進んだ。大宮東、長崎日大は初出場。また、九州勢が8強に2校以上残るのは第39回大会(1967年)以来26年ぶり。

第4試合の大宮東は八回に小林の本塁打で同点に追い付き、今大会5度目の延長戦になった十回一死一、二塁から布施が左中間に二塁打を放ち、浜松商(静岡)に5–4とサヨナラ勝ちした。鹿児島商工は二年生のエース福岡が東北(宮城)を4安打に封じ、4-0と快勝。完封の試合は今大会20試合目で初めてだった。長崎日大は中村隼が、鳥取西(鳥取)を八回の内野安打1本に抑える快投を見せ、5-0と危なげなく勝った。国士館は十四回に無死満塁から伊藤が中越えにサヨナラ安打を放ち、8~7で市船橋(千葉)破った。大会第7日の2日は残りの3回戦4試合が行われ、ベスト8が出そろう。《共同通信》



4月1日のできごと