平成1490日目

1993/02/05

この日のできごと(何の日)

【自民党、連合】初の首脳会談

自民党の梶山幹事長ら執行部と連合の山岸会長ら首脳が5日夕、自民党本部で会談、93年度予算案の審議と佐川急便事件の追及を切り離し、本年度内の予算成立を図ることで致した。また連合が大幅な所得税減税を要求したのに対し、自民党は予算の年度内成立を条件として前向きに検討する姿勢を表明した。連合と自民党の首脳会談は連合結成以来初めて。両者は今後、定期的に首脳間の政策協議をすることで同意した。予算審議の行方や野党の動向にも影響しそうだ。

会談で梶山氏は「予算の年度内成立で野党に協力してほしい」と強調した。山岸氏は「予算を年度内に成立させるのは、景気対策の観点から同じ考えだ。昨年の時国会のように野党が景気対策を人質に取るのは好ましくない。予算は予算で整斉とやるよう野党に強く働き掛ける」と述べた。

山岸氏が「自民党首脳との話し合いは初めてであり、歴史的だ。今後は節々で会談したい」と述べたのに対し、梶山氏も「もっと早く話し合うべきだった」と応じた。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

このサイトについて

【河野洋平官房長官】平和執行部隊構想「日本は参加しない」

河野官房長官は5日午前の記者会見で、ガリ国連事務総長が共同通信のインタビューで、日本が憲法を改正して平和執行部隊に参加するよう求めたことについて「あくまでも事務総長の意見、期待であり、日本には日本の立場、憲法をはじめとするこれまで歩んで来た考え方がある。やれることとやれないことがある」と述べ、改憲してまで同部隊に参加する考えのないことを明らかにした。

事務総長が日本の常任理事国入りと国連への協力を関連づけている点に関して「(常任理事国入りの問題は)まだまだ、さまざまな議論がある。そのこと(軍事面での協力)があたかも常任理事国入りの資格、要件と考える必要はないのではないか」と指摘した。《共同通信》

【宮澤喜一首相】平和執行部隊構想「国連自身の議論先決」

衆院予算委員会は5日午前10時から、総括質疑を続行し、社会党の串原義直氏が国際貢献問題を中心に政府の見解をただした。

国連のガリ事務総長が憲法を改正して国連の軍事的貢献を拡大し、ガリ氏が提唱する「平和執行部隊」への参加に期待感を表明したことについて、宮澤首相は「(同部隊の創設は)国連自身が議論することが先決でなければならない。議論に参加することはやぶさかでないが、(日本が)参加できるかどうかは別問題だ」と反論、日本の参加に重ねて慎重な考え方を示した。

ガリ氏が、日本の軍事的貢献が「常任理事国入りを促進するもの」と発言していることについて、首相は「そのこと(常任理事国入り)とわが国の軍事的貢献は全く別の問題と考えている」と強調した。《共同通信》

【宮澤喜一首相】海部前首相と懇談

宮澤首相は5日夜、都内のホテルで海部前首相と夕食を共にしながら約1時間半、懇談した。首相が政治改革の推進のため、自民党政治改革推進本部の「最高顧問」に就任するよう要請したのに対し、海部氏は即答を避けたが、政治改革推進には全面協力を約束、基本的には首相の要請を受け入れる意向を示した。会談には政治改革推進本部事務総長の小渕恵三元幹事長が同席した。

会談で海部氏は、海部内閣当時に国会に提出し廃案となった政治改革関連3法案では、小選挙区比例代表並立制を改革の柱としていたのに対し、今回の改革案では単純小選挙区制となっていることから「自分には並立制に思いがある。政治改革大綱に沿って柔軟に対応してほしい」と今後の政治改革推進本部での法案化作業に注文を付けた。《共同通信》

【社会党】衆院予算委で「同士打ち」

5日午後の衆院予算委員会で、社会党の質問者と理事が怒鳴り合う異様な場面があった。同士打ちを演じたのは三野優美氏と松浦利尚理事らで、佐川急便事件追及のため審議中断を狙った三野氏と、与野党の証人喚問協議に配慮して円滑な審議を進めたい松浦氏との戦術の違いが原因だ。

三野氏は3日の質問に続いて金丸前自民党副総裁に渡った5億円の捜査結果を追及。金丸氏の政治資金団体の報告に収支が記載されていないにもかかわらず、いったん政治資金団体に入ったと東京地検が判断した証拠を明示するよう法務省に迫った。

これに対し法務省の浜刑事局長は「金丸氏の従来の資金の取り扱いの手法から判断したが、証拠の提出はできない」などと約13分にわたって答弁。この結果、三野氏の質問は時間切れとなり、粕谷委員長から退席を命じられた。

激怒した三野氏は、議事を止めなかった社会党の松浦氏ら理事3人にも「こんな委員会があるか」とかみついた。松浦氏も顔面を青くして「黙って(自席に)座っておれ」と応酬、他党席や閣僚席の面々もあぜん、事の成り行きを見守った。

控室の村山国対委員長らは「理事が出て審議を止めるべきだった。国会の緊張感がなくなる」と三野氏を擁護したが、「国対政治」批判に気兼ねして予算委への直接指導を控えている村山氏や赤松書記長らの手法も内紛の一因となったようだ。《共同通信》

【政界談話室】

○…11日からの訪米に初めて政府専用機を使うことが決まった渡辺外相は5日、記者団から感想を求められると「乗ってみなけりゃ分からない。名誉だけれども、人体実験だ」。このところ宮澤首相と路線の違いが目立つ外相に「貿易摩擦解消のひとつの成果にまたがって、米国に乗り込んでもらおう」(首相周辺)と、官邸側が配慮したという見方もあるが、外相は「何しろ(訓練で)一回しかアメリカに行ったことがないというんだから。同行する記者諸君も遺書や墜落の予定記事を書いておいた方がいい」と不穏当な冗談を連発。本当は“初飛行”にはしゃいでいるのでは。

○…この日の自民党総務会で、梶山幹事長と浜田幸一広報委員長が怒鳴り合い。持論の小選挙区制反対論を展開した浜田氏が「国会が止まる度に、自民党から野党にカネが流れている」「歴代国対委員長は筆頭副委員長を使ったから表に出たが、梶山さんは自分一人でやったから表に出ないだけだ。部下を信用せず、党職員を尾行調査するような幹事長じゃないか」と梶山氏批判。これには梶山氏も「そんなことがあるなら証明しろ。証明できたら即刻辞める。証拠を出せ。出せなかったらお前が辞めろ」と大声。その場は佐藤総務会長が収めたものの、党内に新たな爆弾が。《共同通信》

【小泉純一郎郵政相】NHKやらせ問題で警告

小泉郵政相は5日の閣議後会見で、NHKのやらせ放送問題に関して「非常に憂うべき事態だ。報道機関が言論、表現の自由で自らの首を絞めることのないようにしないといけない」と警告、報道機関が自主的に再発防止に取り組むことが重要との考えを強調した。

郵政相は、NHKに対する郵政省としての処分について「NHKの調査結果を待ちたい。責任体制を明確にする対応を見極めたい」と述べ、NHKでの自主的な事実解明と社内処分を待って対応する考えを示した。《共同通信》

【デイリースポーツ】不適当な表現と謝罪記事

読売テレビ(本社大阪市)が放送した「ズームイン!朝」にねつ造があったとの「デイリースポーツ」(本社神戸市)の報道に対し、読売テレビ側が事実無根と修正を求めていた問題で、デイリースポーツは5日付の紙面に「ねつ造は不適当な表現」とのおわび記事を掲載した。

記事の中でデイリースポーツは、番組制作の経緯を紹介。その上で「ねつ造があった」との表現や「出てこぬタヌキに演出」の見出しなどについて「一部不適当な部分がありました。おわびします」と謝罪した。《共同通信》

【プロ野球・阪神】久慈、新庄選手が静かな「火花」

キャンプだより◇5日◇安芸

遊撃の定位置を争う久慈と新庄が、全体練習の後に2人そろって守備特訓。中村監督が見守る中で交互に40分近く、ほぼ正面へのゴロを確実に補給する練習をした。

「別に何でもない。1人で受けるより2人の方が楽ですから」(久慈)「腰を低くして、ボールを下から見ることしか考えなかった」(新庄)。静かな口調のライバルも、表情は真剣そのものだった。《共同通信》

【小和田雅子さん】美術鑑賞

皇太子さまとの婚約が決まった小和田雅子さんは5日夕、上野の森美術館(東京都台東区)で6日から開催される「ニューヨーク近代美術館展」の内覧会を主催者の招きで、両親の小和田外務事務次官夫妻、常陸宮ご夫妻らとともに見学した。

宮内庁によると1月の皇室会議以降、東宮仮御所での皇太子さまとのデートを除き、雅子さんが外出するのは今回が初めて。

展示品はセザンヌ、ゴッホ、ゴーギャンなど、後期印象派の絵画、彫刻など60点。雅子さんは終始笑顔を見せながら約1時間、同展を鑑賞した。《共同通信》

【国連安保理】クウェート国境へ歩兵750人派兵決議

国連安全保障理事会は5日、イラク・クウェート国境に機甲歩兵部隊750人を派遣することを承認する決議を、全会一致で採択した。歩兵派遣は現在、同国境に配置されているイラク・クウェート監視団(UNIKOM)の増強が目的で、1月の米欧軍によるイラク爆撃後も緊張が続く国境地帯で、平和維持に当たる。

UNIKOMの現要員は非武装の停戦監視団約200人が主体。ガリ国連事務総長は、軍事危機の発端の一つとなった越境事件など緊急事態には、非武装要員では対応できないとして、歩兵部隊による抑止力強化を勧告していた。

決議は、歩兵三個大隊(各750人)、支援部隊など計3600人余りの派遣を勧告した事務総長の報告書を承認したが、同時に「段階的な展開」を事務総長に求めた。

初期段階では、このうち一個大隊を展開させることで、事務総長と安保理は合意している。決議は、事務総長がその後の追加的展開を行う時は、改めて安保理の承認が必要としている。《共同通信》



2月5日 その日のできごと(何の日)