平成1489日目

平成5年2月4日(木)

1993/02/04

【奈良・橿原神宮】重要文化財「神楽殿」全焼

4日午後1時55分ごろ、奈良県橿原市久米町、橿原神宮境内にある神楽殿(重要文化財)から出火、木造平屋建て約260平方メートルを全焼、約1時間半後に消えた。本殿(重要文化財)などへの類焼はなく、けが人もなかった。

橿原署の調べでは、同日昼ごろまで同神宮の職員が神楽殿のそばの焼却炉で木の枝などを焼いており、同署はこの火の粉が燃え移った可能性もあるとみて関係者から事情を聴いている。

消失した神楽殿は安政2年(1855年)京都御所内に建てられ、橿原神宮が明治23年(1890年)に建てられた際、移築した。宮殿建築様式を残すひわだぶき、入り母屋造りの貴重な建物で、国の重要文化財。同神宮境内の南西にあり、現在は結婚式や各種の祈とう、祈願などに使われている。《共同通信》



【NHK】やらせで「訂正とおわび」

NHKスペシャル「奥ヒマラヤ 禁断の王国・ムスタン」のやらせ問題で、NHKは4日午後6時57分から3分間、異例の「訂正とおわび」を放送した。冒頭、明石勇アナウンサーが、番組の中に「事実と異なる点や行き過ぎた表現」があったことがNHKの調査で明らかになった、と説明。その後、「取材スタッフが高山病にかかったシーンは演技だった」「国境を守る警備兵は警察官だった」など、五点にわたり静止画と字幕を使い訂正をした。

NHKによると、この「訂正とおわび」は放送法第4条に基づくもので、同条項は放送に真実でない事項を発見した時は、放送事業者は訂正または取り消しの放送をすることを定めている。 また同局のムスタン取材緊急調査委員会(座長・中村好郎副会長)は同日、取材の実態を調査するため5日からネパールに職員2人を派遣することを決めた。《共同通信》

郵政省の森本事務次官は4日の会見で、NHKのやらせ放送問題に関し、川口幹夫NHK会長に対して、事実関係の徹底解明を指示したことを明らかにした。またNHKへの処分について、森本次官は「事実関係の究明の推移を見守りたい」と述べ、NHK内の事実把握ができた時点で、行政としての処分を検討する考えを示した。《共同通信》

【大相撲】「新」二子山部屋スタート

「さあ頑張ろう、前進あるのみという気持ちです」。大相撲の藤島部屋と二子山部屋が合併してできた新二子山部屋(東京都中野区)の玄関の看板が立春の4日、掛け替えられ、師匠の二子山親方(元大関貴ノ花)は緊張ぎみに抱負を述べた。

縦189センチ、横48.5センチの板は大分、宮崎県境の祖母山に生育していた樹齢千年のけやきの大木から加工したもの。福岡県川崎町の書家、大塚抱節さんの躍動感あふれる書体で「二子山部屋」と記されている。《共同通信》

【日銀】公定歩合0.75%引き下げ

日銀は4日朝、臨時政策委員会(議長、三重野康日銀総裁)を開き、公定歩合(現行年3.25%)を0.75%引き下げ年2.5%とすることを決め、即日実施した。昨年7月以来、約半年ぶりの利下げで、今回の金融緩和局面では6回目。

公定歩合は1987年2月から約2年3カ月間続いた史上最低金利時代と同じ水準となった。日銀は今回の利下げにより企業収益を下支えする一方、冷え切っている設備投資や消費者マインドを刺激して景気の先行き不透明感の払しょくを目指している。《共同通信》

【連合・山岸章会長】社会党一回生議員の会であいさつ

連合の山岸会長は4日午後、議員会館で開かれた社会党衆院一回生議員の政策集団「リーダーシップ21」全体会議であいさつし、党改革を断行するためには①党の発展的解消②基本政策を白紙に戻す—との覚悟を持つべきだなどと注文を付けた。

山岸氏は「党内改革派が大同団結して政策集団を形成するバックアップ態勢」」の必要性を強調し、こうした改革派集団に結集する議員、候補に労組としても「当選させるため人、モノ、カネの三拍子そろったテコ入れをする」と支援を約束した。

ただ派閥横断的政策集団には難色を示し「改革目標を明確にし、それに賛同する個人の結集」を促した。

党改革の方向について山岸氏は、安保・自衛隊など基本政策の見直しを盛り込む社会党の「93年宣言」について「できるだけ早く、可能なら4月中に打ち出してもらいたい」と述べた。山花執行部は東京都議選前の6月に93年宣言の骨格を示す予定だが、山岸氏の発言は連合が5月に開く基本政策見直しのための三役会議に先駆けて、同党が現実路線への転換をアピールするよう求めたものだ。

赤松書記長がコメ自由化問題で“失言”したことに関連して山岸氏は「山花執行部は(免許取りたての)若葉マークと一緒。執行部と周辺も温かくして支えることが大事だ」と述べた。《共同通信》

【宮沢喜一首相】国連への貢献は憲法の枠内で

宮沢喜一
https://www.kantei.go.jp/

宮沢首相は4日の衆院予算委員会総括質疑で富塚三夫氏(社会)の質問に対し「国連への貢献は積極的にやっていかなければならないが、自衛のため以外の武力行使はすべきでないと考える」と述べ、現行憲法の枠内で国際貢献を進めていく考えを重ねて強調。ガリ国連事務総長が提唱した軍事色の強い「平和執行部隊」創設案に慎重に対応するとの姿勢を示した。

渡辺外相もガリ提案について「政府として興味を示している」としながらも「さらに一層の重武装をして正義の実現に尽くせないかという提案は、今すぐついていけるものではない」と述べた。《共同通信》

【政界談話室】

○…宮沢首相は「立春」の4日昼、衆院予算委審議の合間に福岡県・太宰府天満宮の若い巫女さんから、紅白梅の鉢植えをプレゼントされ「もう一年もたったんですな」と感慨深げに二回も繰り返した。一年前は竹下派支配の中で「力を貸してください」と金丸信氏に自民党副総裁就任を要請するなど、政権保持に躍起。それがこの一年の勢力地図の様変わりで、首相にとってはまさに「わが世の春」。「昨日は豆をまきました」と珍しく自分から私生活の話題を持ち出してみせたあたり、当分は「鬼は外」の心境?

○…社会党の赤松書記長はこの日の中執委で「ささやかながら、書記局の要望にこたえたい」として勤続20年以上の党書記の表彰制度を提案した。長年、党活動を支えた労苦に報いるため「熱海あたりまで」の旅行費に相当する慰労金も支給する内容で、満場一致で了承された。赤松氏が書記長就任前から温めていた制度だが、就任後は「やる気のない書記はどんどん辞めてもらう」と公言、前日には言葉足らずの「コメ開放発言」で針のむしろに座らされた直後だけに「低姿勢の表れ」と勘ぐる向きも。《共同通信》



2月4日のできごと