平成1328日目

平成4年8月27日(木)

1992/08/27

【自民党・金丸信副総裁】5億円授受認める

自民党の金丸信・副総裁(竹下派会長)は27日午後、自民党本部で緊急記者会見し、東京佐川急使事件で特別背任罪に問われた渡辺広康・元社長から平成2年2月の衆院選の直前に5億円の資金提供を受けていた事実を認め、その責任をとって副総裁を辞任する意向を表明した。宮沢首相は慰留に努めているが、金丸氏の決意は固く、断念せざるをえない状況だ。

東京佐川急便事件では12人に上る政治家への総額22億円余の資金提供が取りざたされているが、授受の時期は別として受け取った事実を認めたのは金丸副総裁が初めて。金丸氏の副総裁辞任は宮沢政権に大きな打撃を与えている。一方、野党各党は金丸氏に対する証人喚問要求の可能性も含めて、秋の臨時国会で徹底追及する構えで、東京佐川急便事件が政局の動向に重大な影響を及ぼすのは避けられない情勢だ。

金丸氏は記者会見で竹下派会長についても辞任の意向を表明したが、同派は27日の常任幹事会で辞意撤回を求め強く慰留することを決めた。このため金丸氏が、実際に会長職を辞任するかどうかは流動的だ。

金丸氏は記者会見で、渡辺元社長が平成元年夏の参院選前と供述しているのとは異なり、平成2年の総選挙前に同社長から5億円の政治献金の申し入れがあり、いったん断ったものの、数週間後に秘書から5億円を受け取ったとの報告があったことを明らかにした。これについて金丸氏は「政治資金、政治倫理に反することだったと猛省している」と述べ、5億円献金について政治資金規正法上の届け出が行われていないことを示唆。「政治改革を党是とする自民党に多大な迷惑をかけた」と述べ、首相に副総裁辞任届を提出したことを明らかにした。《読売新聞》



【女優・剛力彩芽さん】誕生日

【田中角栄元首相】北京入り

日中国交正常化20周年を記念して、中国側から招待を受けた田中角栄元首相は27日午前、成田発の日本航空特別機で中国に向け出発した。

元首相は、午前10時30分、検問所から直接、乗用車でDC-10機の機側に到着。報道陣に囲まれる中、長女の真紀子さんらに付き添われ、左手につえを持ち、駐機場に降り立った。多少興奮した様子で、左手で手すりにつかまりながら、足を引きずるようにリフト車へ。両わきを終始支えられながら機内に乗り込んだ。はな夫人、真紀子さんら家族と自民党の山下元利代議士らが同行した。

北京滞在中、江沢民総書記らと会談し、31日に帰国する予定。《読売新聞》

田中角栄元首相は27日午後、5日間の中国訪問のため成田発の日航チャーター機で北京入りし、宿泊先の釣魚台迎賓館に入った。今回の訪中は日中国交正常化20周年を記念して中日友好協会(孫平化会長)が招待した。ロッキード事件後、田中元首相の外遊は初めて。《共同通信》

【渡辺美智雄外相】「領土返還に道筋」

渡辺美智雄外相は27日、ロシア訪問を前に、外務省で読売新聞など報道各社の共同インタビューを受け、エリツィン大統領との会談などを通じ、北方四島に対する日本の主権をロシア側に強く主張する考えを強調、「領土返還への道筋だけは、はっきりとつけたい」との意欲を表明した。インタビューの要旨は次の通り。

―訪口へ向けた決意は?

外相 ロシアの国内事情もあり急転直下とは行かないだろうが、日ロ関係が大きく動き出す方向、礎を作ってきたい。

―ロシア側には、北方四島の日本の主権を改めて主張するのか。

外相 (旧ソ連が)中立条約を破って攻めて来て日本人を追い出し、四島を不法占拠したのは歴史的事実。四島に対する日本の主権を強く主張する。しかし、現実問題として四島には3万人近いロシア人が生活しているし、この問題を政争の具としてエリツィン政権の足を引っ張ろうとしている勢力があることも知っている。基本原則が認められるなら、返還の時期、方法などには現実的に対応していく。

―1956年の日ソ共同宣言の有効性をロシア側と確認できるか。

外相 共同宣言は、国と国との条約に等しいもの。それをほごにすることがまかり通るなら、信頼醸成はできないと(ロシア側に)訴えている。大統領が「法と正義」を一枚看板にするなら、(共同宣言は)認めてもらわないと困る。

―ロシア側は日本の対ロ援助が少ないと言っているが。

外相 日本が(援助を)やっていないというのは誤解だ。65億円の緊急援助など、やることはやっている。

―外相は在任中に領土問題に道筋をつけたいと言っていたが。

外相 (ロシア側も)領土問題があることは認めている。大統領も五段階論の短縮は可能と言っている。お互いが譲り合っていけば、道筋が出来ると思う。(今回の訪口で)領土への道筋だけは、はっきりとつけたい。《読売新聞》



8月27日のできごと