平成1329日目

平成4年8月28日(金)

1992/08/28

【日産自動車】4000人削減へ

日産自動車は28日、93年3月期の業績予想を大幅に下方修正した。販売不振に伴う売り上げ減が響いて150億円の経常赤字、営業赤字となり、固定資産の処分損などを加えた当期損失は200億円にのぼる見込み。同社は86年度決算で営業赤字を計上したことはあるが、経常赤字を計上したのは史上初めて。中間配当も初めて無配に転落する。

これを受け同社は、向こう3年間で4000人の従業員削減を決め、乗用車の値上げの検討に入った。自動車産業ではトヨタ自動車の92年6月期決算が大幅な減益となっており、他メーカーの業績下方修正も避けられない状況になってきた。

日産の赤字転落は、需要の落ち込みで92年度の売上台数が、当初の予想より国内、輸出計で16万台減の212万台にとどまり、売上高が2000億円、営業利益が700億円減少するため。

同社では92年度の設備投資を400億円以上減らして2000億円未満とするほか、新規採用を約半分に抑制して94年度までの3年間で従業員4000人を削減するが、こうした効率化でも赤字転落は避けられない情勢となった。《読売新聞》



【政府】景気浮揚へ10兆7000億円

政府は28日夜、首相官邸で経済対策閣僚会議を開き、低迷の続く景気のてこ入れを図るため自民党が同日朝まとめた緊急総合経済対策を受け、公共投資追加を柱とする内需の拡大や金融システムの安定など財政・金融全般にわたる11項目の総合経済対策を決めた。

総事業規模は10兆7000億円に上り、1987年5月の円高不況対策の6兆円を上回り過去最大の景気対策となった。《共同通信》

【宮沢喜一首相】金丸氏の辞表を受理

宮沢首相は28日夜、首相官邸で綿貫幹事長ら自民党四役に対し、東京佐川急便からの献金問題で辞意を表明している金丸副総裁の辞表を党総裁として正式に受理する考えを明らかにした。首相は「金丸氏の気持ちを付度して決めた」と述べた。来月1日の自民党役員会に報告される。

綿貫幹事長は同日、東京・元麻布の金丸氏の私邸を訪れ、金丸氏に対し辞表が受理されたことを伝えた。《読売新聞》

【自民党竹下派】金丸会長慰留に全力

自民党の金丸前副総裁が、東京佐川急便からの献金問題で竹下派会長を辞任する意向を表明している問題で、竹下元首相は28日午後、金丸氏の東京・元麻布の私邸を訪ね、会長職にとどまるよう説得した。しかし、金丸氏の辞意は依然として固く、結論は来週に持ち越した。

また、橋本龍太郎・元蔵相、村岡兼造・元運輸相ら竹下派幹部も相次いで金丸氏の私邸を訪れ慰留に努めたが、「金丸氏は黙って聞いているだけだった」(村岡氏)という。

金丸氏は、静岡県函南町で29日から開かれる経世会(竹下派)青年研修会への出席をとりやめ、31日に予定されていたあいさつも中止。引き続き、神奈川県箱根町に場所を移して行われる同派議員研修会にも欠席し、当分、私邸にひきこもる構えだ。

このため同派としては、小沢一郎会長代行(元幹事長)が、議員研修会を緊急派閥総会に切り替え、同派議員全員の「会長留任」の声をとりまとめたうえで、改めて金丸氏の説得にあたる。《読売新聞》

【ボスニア・ヘルツェゴビナ】各地で激戦

ロンドンの和平会議での和平合意にもかかわらず、28日、ボスニア・ヘルツェゴビナの各地では、セルビア人とクロアチア人、イスラム勢力との間で激しい戦闘が交わされた。首都サラエボで10人の死者が出たのをはじめ、ボスニア保健省の発表によると、ボスニア全体で45人が死亡、251人が負傷した。

サラエボ市内では、砲撃によって製鉄工場が燃え上がった。サラエボ放送によると、イスラム教徒地区を中心に主要道路に沿って迫撃砲やロケット砲の激しい攻撃にさらされ、五輪アイスセンター、新聞社、ラジオ局などにも被害が出た。

27日の夜から28日朝にかけて、国連防護軍の本部近くにも3発が着弾。同軍兵士たちは、ドアの窓に砂袋を積んで自衛に当たっている。

一方、タンユグ通信によると、ボスニア北部の戦線では、クロアチア人がセルビア人に対して決定的な敗北を喫した模様だ。セルビア人側にはボサンスキブロド近郊のビエロブルートを制圧した。このほか、ボサンスキブロドの南のドボイ、ツズラなどでも戦認が激化。さらに、ボスニア南部のモスタルなどでも激しい戦闘が伝えられている。

砲撃激化で、セルビア人側が重火器を1週間以内に国連監視下に置くことなどを約束した今回の合意も、覆されるのではないかとの懸念が、早くも広がってきた。会議に出席したセルビア人指導者カラジッチ氏は、ボスニア内のセルビア人武装勢力への影響力低下が指摘されており、現地の国連関係者の中には、国際社会からの圧力が、かえって追い込まれたセルビア人武装勢力の攻撃をあおっていると、心配する声もある。《読売新聞》



8月28日のできごと