平成1291日目

平成4年7月21日(火)

1992/07/21

【産経新聞社】会長を解任

産経新聞社は21日、定例取締役会を開き、同社の鹿内宏明・代表取締役会長(47)を解任した。

取締役会後、東京都千代田区大手町の本社ビルで記者会見した羽佐間重彰・社長は解任の理由として、「新聞人には独特の社会的責任が要求されており、この点で鹿内氏は新聞の代表者として持つべき資格が欠落していたこと」などを挙げ、「今後、企業の私物化を断固として排除する」との社長声明を発表した。会長職は当分、空席とする。

今回の突然の会長解任について、羽佐間社長は現段階では産経新聞社の会長人事に限られたものとの見解を示した。しかし、同社長は、今回の人事が鹿内氏が務めるフジテレビ、ニッポン放送など「フジサンケイグループ」の議長職にも及ぶ可能性を示唆した。

宏明氏は、フジサンケイグループの中興の祖といわれる故鹿内信隆氏の女婿で、信隆氏の子息の春雄氏の死去に伴い、88年6月、銀行員から産経新聞社の会長代行に就任。翌年、会長に昇格、フジサンケイグループの議長にも就任した。

しかし、最近は強引なグループ内の人事や信隆氏に対する巨額退職金が一部マスコミに批判され、内部での信望は低下していた。《読売新聞》



【プロ野球オールスターゲーム第3戦】全セ4−2全パ

プロ野球のサンヨーオールスターゲームの最終戦(第3戦)全パシフィックー全セントラル(第3戦)は21日、初めて宮城・仙台球場で行われ、全セが8回に打者一巡の集中攻撃で4−2と逆転勝ちし、対戦成績を2勝1敗とした。通算では全パの63勝46敗5分け。

全セは1点を追う8回、駒田(巨人)の左中間本塁打で同点とし、無死一、三塁で和田(阪神)の中前適時打で勝ち越し、さらに一死満塁で前原(中日)が左前へ2点適時打し、4点を奪った。全パは4回、佐々木(ダイエー)の中越え本塁打で先制したが、逆転された後の反撃は9回の清原(西武)の本塁打による1点だけだった。《共同通信》

【ASEAN外相会議】開幕

東南アジア諸国連合(ASEAN、加盟6か国)の第25回外相会議が21日午前、マニラで開幕した。冒頭、議長国フィリピンのラモス大統領は、「冷戦による緊張解消にもかかわらず、この地域には紛争の潜在性がある」と述べ、特に「南沙諸島領有権問題」を挙げて、憂慮を表明、各国が「共通理解」作りを目指し、話し合うよう求めた。

同大統領は、冷戦終結とソ連解体がASEAN地域からの米、旧ソ連の軍事的プレゼンス低下をもたらし、同地域の不安定化につながることに懸念を表明、「ASEAN域内での防衛協力や軍事協力を拡大すべきだ」と述べた。さらに、「軍事演習での協力や技術的交流を段階的に強化していくべきだ」と具体的に提案、安全保障問題で、加盟各国がより踏み込んだ対応と協議を行うことに強い意欲を示した。

一方、カンボジア問題では、タイのアーサ・サラシン外相が、「パリ和平協定の実行を妨げることが特定の当事者の目的とすれば、受け入れ難い」と名指しは避けながらもポル・ポト派を非難した。

同会議には、前回に続き、中国、ロシアがゲスト国として参加。インドシナ三国のうちベトナム、ラオスも参加、将来の正式加盟の前提となる「東南アジア友好協力条約」に加入する。21日午後には、南沙諸島問題で対立する中国とベトナムが協議を予定している。会議は二日間の討議の後、22日に共同宣言を発表する。《読売新聞》

21日開幕した東南アジア諸国連合(ASEAN、加盟6か国)の第25回外相会議は、午後から非公開協議に入った。緊張状態が続いている南沙諸島問題について突っ込んだ話し合いが行われたとみられ、22日夕に採択される共同宣言には、同諸島を領土として領海法に明記するなど実効支配を図る最近の中国の動きを間接的に批判する文言が盛り込まれる見通しとなった。

一方、この問題をめぐって、ASEAN6か国外相と中国の銭其琛外相との協議が21日夕行われ、銭外相は①領有問題の棚上げ②武力行使を行わないこと③平和的手段による解決―という三原則を繰り返し、「これらの条件が満たされれば中国はいつでも協議に応じる」と述べた。

銭外相は、南シナ海について、南沙諸島問題を含む地域安全保障を協議するための「新しいメカニズム」の創設を提唱した。《読売新聞》

【国連安保理】ポル・ポト派非難決議

国連安保理は、21日夕(日本時間22日早朝)、本会議を開き、武装解除拒否を続けているポル・ポト派に、すみやかな武装解除実施を要求、不履行の場合は援助の対象外とすることをうたった安保理決議766を全会一致で採択した。

決議は、①国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)がパリ協定の実施にあたって困難に直面していることに深い懸念を表明②相次ぐ停戦違反を非難し、当事者すべてに敵対中止を呼びかけ—など13項目。決議は表現上、名指しこそしなかったが、ポル・ポト派非難が柱となっている。《読売新聞》

【エジプト・ムバラク大統領】イスラエル・ラビン首相と会談

イスラエルのイツハク・ラビン首相は21日、首相就任以来初めてエジプトを訪問、カイロでムバラク・エジプト大統領と首脳会談を行った。イスラエル・エジプト首脳会談は86年以来、6年ぶり。

両首脳は会談で、中東和平交渉を積極的に推進して行くとの認識で一致、また、ムバラク大統領はラビン首相からのイスラエル訪問の招請を受諾した。

ラビン首相の訪問は、ベーカー米国務長官の中東歴訪とタイミングを合わせたもので、両国の関係改善と中東和平会議の進展に向け、突っこんだ意見交換が行われた。会談は昼食をはさんで3時間近く続けられ、ムバラク大統領は会談後の共同記者会見で「ラビン首相が和平進展に真剣なことがよくわかった」と、ラビン首相の和平への取り組み姿勢を評価した。

またラビン首相はエジプトが提案している中東和平会議二国間交渉を今後カイロで開くことについて、「まったく異存はない」と答えた。だがムバラク大統領は「もう少し聞きたかった部分もある」と時間不足を指摘、ラビン首相も和平進展について「イスラエルの安全を損なわない形で」と原則論を繰り返し、それ以上の新たな発言はなかった。《読売新聞》

【米・ブッシュ大統領】うわさを否定

ブッシュ米大統領は21日、閣議前の記者団とのやり取りで再選体制強化に関連してうわさされるダン・クエール副大統領の更迭を強く否定した。また伝えられるベーカー国務長官の再選委最高責任者転出については確認を避けた。

クエール副大統領については、先月ニュージャージー州の小学校を訪問し「ポテト」の間違ったつづりを教えたり、ロサンゼルス暴動の遠因として未婚の母問題を指摘するなど、これまで深夜テレビショーの物笑いの種にされることが多かった。このためブッシュ大統領の人気低迷との関連で、ワシントン政界ではその更迭がうわさされ、後任としてベーカー国務長官、コリン・パウエル統合参謀本部議長などの名前さえ浮かんでいた。

ブッシュ大統領はクエール更迭説については「確実にない」と強く否定した。当のクエール副大統領は、22日夜の米CNNテレ・ビとの会見の中で「もし自分で(プッシュ再選の)足を引っ張ると思ったら、自分でやめるよ」と述べ、副大統領職にこだわらないことを強調したものの、「選挙戦では、クリントン(民主党候補)の弱さを突く」とやる気を見せていた。

この日のブッシュ大統領は健康問題でのうわさを最も気にしている様子で「バーバラ(大統領夫人)が病気だ、マリリン(副大統領夫人)が病気だ、と言った電話がかかって来る。ホワイトハウスの外で何が進行しているのか理解しかねる」とし、ホワイトハウスの老齢化が進んでいるとの印象を必死に打ち消した。《読売新聞》



7月21日のできごと