平成1290日目

平成4年7月20日(月)

1992/07/20

【証券取引等監視委員会】発足

不公正な証券取引の摘発を目的とした証券取引等監視委員会は20日発足、初会合を開いた。昨年の証券・金融不祥事の再発防止をきっかけに、業界に対して甘いと批判された検査体制を改めるため、行政からの独立色を強くしたのに加え、巧妙、複雑化する経済事件に対応して強制調査など強い権限を持つのが特徴。同監視委が、公正な市場を実現し、長期低迷する証券市場に対する投資家の信頼回復を図れるかどうか、注目される。

委員は、初代委員長の水原敏博氏(前名古屋高検検事長)と成田正路氏(元日本放送協会解説委員長)、三原英孝氏(元会計検査院事務総長)の3人で、大蔵OBを排除し、独立性の確保に配慮した布陣となっている。

昨年に問題となった損失補てんや相場操縦をはじめ、粉飾決算など、証券市場全体の安定と秩序を乱す不正を強制調査で摘発、捜査当局に告発するほか、証券会社の営業姿勢に問題があれば蔵相に行政処分を勧告することができる。

また、損失補てんでは、一昨年に特別検査を実施した大手4社、準大手のうち4社について検査が終わっているが、そのほかの証券会社は、91年3月期以降についての解明が進んでいない。監視委では、8月下旬までに年間の検査計画を作成、順次解明していく方針。

水原委員長は同日午前、「厳正な検査を実施するとともに、犯罪については的確な証拠収集に努め、毅然たる態度で告発していく」と抱負を述べた。《読売新聞》



【東京地裁】少年の暴行は親にも責任、賠償命令

東京都大島町でオートバイ騒音を注意した同町の役場職員がオートバイを運転していた少年に暴行を受け死亡した事件で、職員の妻ら遺族5人が少年4人(いずれも19歳)とその両親らに約1億1000万円の賠償を求めた訴訟の判決が20日、東京地裁であった。

春日通良裁判長は「学校にも行かない少年らの生活態度を放置し、指導監督を怠った両親らにも責任がある」として、犯行に加わらなかった少年1人を除く少年3人とその両親ら4人に約8300万円の支払いを命じた。《共同通信》

【自民党・小沢一郎元幹事長】経済構造改革論

自民党の小沢一郎・元幹事長は20日、札幌市内のホテルで開かれた竹下派の参院選候補者の演説会であいさつし、「秋には財政も含めた大規模な景気刺激策を講じたい。ただし、それだけで景気が上昇基調に転じるとは思えない」と述べ、大型補正予算などの対症療法的な景気対策だけでは、十分な効果は上がらないとの見方を示した。

そのうえで、小沢氏は「21世紀への新しい発想と行動が必要であり、政治はこれにこたえなければならない」と述べ、低成長下でも耐え得る経済構造に改革するため、政治がリーダーシップを取る必要性を強調した。《読売新聞》

【自民党・金丸副総裁】山梨入り

自民党の金丸副総裁(竹下派会長)は20日、参院選応援のため、公示後初めて地元・山梨県入りした。山梨選挙区は自民党対連合候補の一騎打ちの様相で、金丸氏は「負けたら、副総裁を辞める」と綿貫幹事長ら執行部に漏らしている。それだけに、党内には「万が一にも敗北すれば、金丸氏の威信は低下し、竹下派の影響力減退にもつながりかねない」(渡辺派幹部)との見方もあり、終盤は竹下派の総力を挙げた戦いとなっている。

山梨選挙区は、知名度抜群の前知事の望月幸明候補(連合=新)の出馬で、志村哲良候補(自民=元)の苦戦が伝えられ、当初、竹下派幹部も「反金丸包囲網」を敷かれ、無所属候補に敗れた昨年の山梨県知事選の二の舞いを恐れていた。

金丸氏や竹下元首相らに対しては「権力的な政治家だ」と一部に根強い反発があるため、地元の選対責任者の田辺国男・元総務庁長官(三塚派)は「反権力を旗印に戦う。竹下派の応援は橋本龍太郎・元蔵相以外は要らない」と広言し、序盤戦では奥田敬和運輸相や羽田孜蔵相らの応援も断ったほど。このため、同派は中村喜四郎・元科技庁長官を山梨選挙区に張り付け、金丸氏を前面に出すのを控える作戦を取った。しかし、「ここへ来て望月候補の伸び悩みもあり、志村候補が健闘」(自民党筋)。竹下派も最後の追い込みとして、金丸氏がこの日に予定されていた北海道遊説の中止を受け、急きょ、甲府市内の候補事務所など回った。21日には竹下氏も山梨入りする。

こうした竹下派の同選挙区への熱の入れようは「万が一、落としたら、威信だけでなく、金丸氏自身の次期衆院選にも響くかもしれない」(幹部)という懸念によるものだ。選挙序盤の10日、竹下派有力幹部の一人が加藤紘一官房長官に対し、「宮沢首相は山梨選挙区に全力投球してほしい。もし負けたら、金丸副総裁は辞めるかもしれない。そうなったら宮沢政権は終わりだ」と半ば脅すように、テコ入れを要請したのもその一環だった。

連合にとっても「山梨は最重点区の一つ」(幹部)としているだけに、竹下派としても、最後まで気の抜けない戦いとなりそうだ。《読売新聞》

【皇太子殿下】セビリア万博「ジャパン・デー」に出席

スペインで開かれているセビリア万博で20日、「ジャパン・デー」が催され、歌舞伎や太鼓など日本紹介のイベントが繰り広げられた。午前11時(現地時間)からセレモニー会場で開会式典が行われ、スペイン訪問中の皇太子さまや、盛田昭夫・万博日本政府代表、鈴木俊一・東京都知事ら両国の関係者、それに一般客など約2000人が出席した。

式典で皇太子さまは「日本館を訪れる方々が、我が国の文化の理解を深め、将来を展望する良い機会を得られることを望んでやみません」とスピーチ。「万博の成功と両国民の友好の増進を祈ります」と最後はスペイン語で語りかけ「ムーチャス・グラシアス」(ありがとう)と結ばれた。《読売新聞》



7月20日のできごと