平成1263日目

平成4年6月23日(火)

1992/06/23

【時事通信記者訴訟】休暇変更、会社に裁量権

年次有給休暇を含んだ約一か月の夏休みが長過ぎるとして、時事通信社(東京都千代田区)が、記者の指定した休暇の時期を変更したことの適否をめぐって争われていた訴訟の上告審判決が23日午前、最高裁第3小法廷(坂上寿夫裁判長)であった。

同小法廷は、長期休暇を制限する会社側の時季変更権(労働基準法第39条)について、「事前調整がない場合、時期、期間について会社側にある。程度の裁量的判断を認めざるを得ない」とする初めての判断を示し、二審判決を覆した。一方、判決では、「会社側の業務計画や他の労働者の休暇予定等との事前の調整をすることが必要」と長期休暇のあり方も示した。

日本人の働き過ぎが批判され、労働時間短縮の論議が高まっている中、産業界や労働界などに影響を与えそうだ。《読売新聞》



【WBCフライ級タイトル戦】ユーリ海老原選手が初戴冠

旧ソ連から初のプロボクシング世界チャンピオンが誕生した。世界ボクシング評議会(WBC)フライ級チャンピオン、ムアンチャイ・キティカセム(タイ)に同級3位のユーリ海老原(協栄)が挑戦したタイトルマッチ12回戦は23日、東京・両国国技館で行われ、世界初挑戦のユーリが8回2分59秒KO勝ちし、タイトルを奪取した。《共同通信》

【ミッキー・ロークさん】プロボクシングの日本デビュー

人気俳優、ミッキー・ローク(36)(米)が23日、両国国技館でプロボクシングの日本デビューを果たした。

ユーリ海老原の世界挑戦と合わせダブル・メーンイベントとしてダリル・ミラー(米)を相手にスーパーミドル級6回戦を行ったもので、セクシーなトランクス姿でファンを魅了した。

試合は、ロークが1回2分8秒、左ジャブから右ストレートを顔面に決め、鮮やかなKO勝ち「もっと早く倒せると思ったが、調子が悪かった」とここでも憎いセリフ。《読売新聞》

【暴力団対策法】初の「指定」

兵庫県、東京都両公安委員会は山口組(神戸市、約2万3100人)、稲川会(東京、約7400人)、住吉会(同、約8000人)の広域3団体を暴力団対策法に基づく「指定暴力団」として23日、官報で公示した。

暴対法が3月に施行されたあと指定作業が進められてきたが、公示により3団体が初めて同法の適用対象となり、暴対法が本格的に始動した。《共同通信》

【宮沢喜一首相】インド・ラオ首相と会談

宮沢首相は23日午後、首相官邸で、日印国交樹立40周年を記念して来日中のナラシマ・ラオ・インド首相と会談した。

この中で、宮沢首相は「冷戦後の世界においては各国が軍備を削減していく必要がある。インドも核拡散防北条約(NPT)に対する方針を変更すべきではないか」と述べ、インドのNPT加盟を促した。これに対し、ラオ首相は「インドは核兵器は持っていない」と改めて強調するとともに、NPTは核保有国を固定させるものなどと、その不平等性を指摘。「国連の場で、より完ぺきな核軍縮の枠組みを検討すべきで、今の段階でNPTを批准する考えはない」として、現段階でのNPT加盟を拒否した。

一方、宮沢首相は経済自由化政策を評価すると同時に、インドに対し、①今年度中に総額約1120億円の円借款を行う②仏教遺跡の保存、修復のための50万ドルの拠出など文化交流を充実する—などの方針を伝えた。《読売新聞》

【フランス】欧州統合へ改憲

フランス両院合同会議は23日、欧州連合設立条約(マーストリヒト条約)批准の要件となる政府提案の憲法改正案を賛成592票、反対73票の圧倒的多数で可決・承認した。これで仏憲法改正作業は終了、9月にも予定される国民投票で条約批准の是非を国民に問う。仏国会での憲法改正は、ジスカールデスタン元大統領時代の76年6月以来16年ぶり。両院合同会議は、パリ郊外のベルサイユ宮殿で開催された。

改正により、「地方選挙の投票権、被選挙権は仏在住のEC加盟国市民にのみ付与することができる。これら市民は市長、助役に就任できず、上院選挙への参加は認められない」との項目が加わり、原則として外国人の選挙権付与に制限を加えたほか、「フランスの国語をフランス語とする」との条文を設け、欧州統合で予想される人口の流動化に伴いフランスの独自性が薄れないよう明記した。

6月2日のデンマーク国民投票によるマーストリヒト条約拒否の審判でEC加盟各国には条約批准の先行きに悲観ムードが広がった。26、27日にリスボンで予定されるEC首脳会議に先駆けてフランソワ・ミッテラン仏大統領が合同会議開催を決定し、条約実施に必要な憲法改正を仕上げたのは、欧州政治統合へのフランスの固い決意を示す外交上の理由からとみられるが、批准にはなお国民投票という関門が待ち受けている。《読売新聞》



6月23日のできごと