平成1168日目
1992/03/20
この日のできごと(何の日)
【金丸副総裁狙撃事件】
20日午後5時50分ごろ、栃木県足利市の市民会館大ホールで、次期衆院選に出馬を予定している自民党参院議員の応援演説を終えた金丸信・自民党副総裁(77)に、若い男が短銃を構えながら演壇の下まで駆け寄り実弾3発を発射。
一発は演壇に当たったが、他の二発はそれ、金丸氏にけがはなかった。警備中の警察官が男を殺人未遂の現行犯で逮捕した。栃木県警足利署捜査本部の調べによると、男は住所不定A容疑者(24)。東京都豊島区に事務所を持つ右翼団体のメンバーで、計画的犯行とみて背後関係や動機などを追及している。
調べによるとA容疑者は金丸氏が演説を終了、応援を受けた山岡賢次参院議員と握手しようとした際、ホール中央から演壇下へ駆け寄り、5メートルの至近距離から持っていた短銃で金丸氏に向けて3発発射した。それた2発は演壇後方の看板などに当たり、ステージに落ちているのが見つかった。短銃はブラジル製の38口径回転式で、セカンドバッグに入れて持ち込み、弾倉には実弾2発が残っていた。
これまでの調べに対しA容疑者は「昨年末、東京で金丸の北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)に対する土下座外交を糾弾する集会があった。その時、右翼仲間から“金丸は国賊だ”と聞いて悪い奴だと思ったので、おれがやろと思った。前から機会を狙っていた」と供述しているという。《共同通信》
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【F1】
20日に行われた自動車のフォーミュラワン(F1)シリーズの今季第2戦、メキシコグランプリ(GP)公式予選第1日で、優勝候補でマクラーレン・ホンダのアイルトン・セナ(ブラジル)がカーブを飛び出して壁に激突、首や左足などにけがをした。
セナは首に固定器具をつけたまま医務センターに運ばれ、エックス線検査を受けた。左足にひどい打撲傷を負ったが、骨には異常はなかった。21日の公式予選最終日に出場するかは不明。《共同通信》
【大相撲春場所13日目】“四強”賜杯へ快進撃
大相撲春場所13日目(20日・大阪府立体育会館)2敗の“四強”の並走が続いた。小錦は貴花田の動きを封じて巨体で圧倒。霧島は豊ノ海を出し投げで崩して寄り切った。栃乃和歌は曙の突き、押しをしのぎ、安芸ノ島は会心の上手出し投げで鬼雷砲を横転させた。 13日目で4人がトップで並んでいるのは昭和47年初場所以来、20年ぶり。先場所優勝の貴花田は負け越し。ハワイ出身の武蔵丸は勝ち越した。琴稲妻は、この日から再休場した。
◇
「戦国時代」の大相撲。一昨年の九州場所から、8場所連続で優勝者が変わり、同じ力士の優勝はない。今場所も13日目まで4人が並ぶ大混戦だ。 このような状況の中で先場所の覇者、貴花田が小錦に簡単に寄り切られて負け越した。15日制が定着した24年夏から平幕優勝者は14人を数えるが、翌場所勝ち越したのは4人だけ。貴花田も「平幕優勝者の翌場所は不振」のジンクスに勝てなかった。
「お願いします。勘弁して下さい」と言って、ふろもそこそこに引き揚げた貴花田。先場所、土俵際で逆転負けした小錦は「元気ないね。まわしを切りにくると思ったが」と、今場所の手ごたえのなさに驚く。 師匠の藤島親方(元大関貴ノ花)は負け越しについてこう話す。「上と下の実力が紙一重ということは、大勝ちもあれば、大負けもある。貴花田はだれにでも勝てる要素と、負ける要素をぎりぎりのところで持っている。今場所は歯車が狂って、負ける要素が多かった」と。
若貴フィーバーで精神的に参ったこともあるだろうが、師匠は「勝つ要素を増やすにはけいこしかない」と、突き放す。《読売新聞》