平成1122日目

平成4年2月3日(月)

1992/02/03

【宮沢喜一首相】共和汚職「議員辞職は本人が判断」

国会は3日午後から論戦の舞台を衆院予算委員会に移し、共和リゾート汚職などのスキャンダルや防衛費削減問題などを中心に平成4年度予算案に対する総括質疑に入った。

宮沢首相は共和汚職で逮捕、起訴された阿部文男元北海道、沖縄開発庁長官の議員辞職問題をめぐり「最終的には阿部氏本人が判断すべきこと」との考えを改めて示す一方で「そこに至るまでに友人としてアドバイスに欠けることがあってはならない」と述べ、いずれかの段階で阿部元長官と進退問題について話し合う意向を表明した。《共同通信》



【宮沢喜一首相】「汗して働くという倫理観、米国民には欠ける」

宮沢首相は衆院予算委員会で、日米貿易摩擦に関連し「(米国民には)額に汗して働くという倫理観が欠けているのではないかと思ってきた」と発言した。

首相の発言は、自民党の武藤嘉文氏が「米国の企業には(日本の企業に比べ)マネジメントがしっかりしていない企業がある」「米国経済に立ち直りが必要」など、首相の見解をただした際、飛び出した。

首相は「米国に欠けているもの、この十何年、ここに至ったゆえんは、物をつくる、価値を生むという解釈がルーズになった。額に汗して一つの物を想像していく労働の倫理、額に汗して働くという倫理観が欠けているのではないかと思ってきた」と述べた。

首相は米国のコンピューター産業などにも触れ、大学卒の多数の若者がウォール街(証券街)に就職していったことを指摘、「この結果としてものをつくるエンジニアがどんどん減っていった」との見解を示した。

さらに首相は「(日本の)バブル(経済)もそういう要素があったが、国民全体への教育になった」とし「ブッシュ米大統領が教育を、と言い出したのはそういうことだったのだろう」と評した。

首相自身、やや言い過ぎたと思ったのか「少し説教的になった」と釈明したが、先に桜内衆院議長が「米国の労働者は働かなさ過ぎる」と発言して米国内の激しい反発を買っただけに、首相発言が改めて米国内で波紋を呼ぶことも予想される。《共同通信》

【宮沢喜一首相】北方領土「在住ロシア人に居住権」

宮沢首相は3日の政府、自民党首脳会議で、北方領土問題について「仮に返還になった場合の四島島民の永住権についてっも検討しなければならない。日本の方が生活レベルが上がるから(ロシア人が北方領土に)残っていたいというなら、そのまま残っていいではないか」と述べ、返還後も在住ロシア人の居住権を保証する考えを初めて表明した。

これについて加藤官房長官は同日夕の記者会見で「希望なら、そこに住めることは当然考えていい。役所の専門家にどういう問題点があるか考えてもらおうと思っている」と述べ、政府として首相の意に沿って国籍、永住権の在り方や共同管理論とのかかわりなどの法的側面について今後、外務、法務両省などに検討させる考えを示した。《共同通信》

【社会党・山花貞夫書記長】「共和」汚職追及

国会は3日午前9時過ぎから衆院予算委員会を開き、平成四年度予算案に対する総括質疑を行い、外交・防衛問題や阿部文男・元北海道沖縄開発庁長官が受託収賄罪で起訴された「共和」汚職事件の献金疑惑の真相解明、政治倫理確立問題を中心に本格的論戦を開始した。

質問に立った社会党の山花貞夫書記長は、共和事件に関し、政界への資金の流れをくむ捜査状況の中間報告を求めるとともに、阿部元長官の議員辞職を迫った。さらに、阿部元長官と「共和」から資金提供を受けたとされる塩崎潤・元総務庁長官らの証人喚問を要求した。

これに対し、宮沢首相は、阿部元長官の進退は本人が判断すべきだとの姿勢を崩さず、証人喚問要求については理事会で協議することになった。《読売新聞》

【相撲協会】出羽海理事長が就任、新体制スタート

日本相撲協会は3日、役員改選で決まった新理事10人による理事会を開き、二子山理事長(元横綱初代若乃花)の退任に伴う第7代の新理事長に、出羽海智敬理事(53)=元横綱佐田の山、長崎県出身=を互選した。任期は2年。《共同通信》

【若貴兄弟】豆まき

史上最年少で初場所優勝した大相撲・貴花田と兄の若花田など、藤島部屋の6力士が節分の日の3日、東京都八王子市高尾町の「高尾山薬王院」で、約20分間、厄払いの豆を盛大にまいた。

本堂前の広場には、兄弟らを一目見ようという相撲ファン約600人が、朝早くからカメラなどを手に詰めかけるフィーバーぶり。力士らが「福は内、鬼は外」の掛け声に合わせて、大きな手で力いっぱい豆をまくと、訪れた人々は、豆をつかんで兄弟の強さにあやかろうと、両手をいっぱいに広げていた。

中には小さな子供を抱き上げる親子連れもおり、いつもは静かな本堂も、この日ばかりは歓声と熱気に包まれた。《読売新聞》



2月3日のできごと