平成1123日目

1992/02/04

この日のできごと(何の日)

【アルベールビル五輪】日本選手団入村式

アルベールビル冬季五輪に参加する日本選手団の入村式が4日午後3時すぎ、雪が降る中、ブリドレバンの選手村内で行われた。

式には堤義明団長、林克也団長代理や本部役員9人のほか、選手はスケートからスピード女子の橋本聖子(富士急)ら3人、フィギュア男子の鍵山正和(愛知工大)ら2人、スキーからはジャンプ陣の葛西紀明(地崎工業)ら5人が出席。

五輪賛歌演奏の後、ジャンクロード・アシャール選手村長が歓迎のあいさつ。日本とともに入村式を行ったギリシャ、ハンガリーの国家演奏、国旗掲揚に続き、君が代の演奏をバックに日の丸が掲揚されて終了した。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

このサイトについて

【従軍慰安婦問題】旧日本軍が詳細な管理規則

第二次大戦中、旧日本軍の最高指導部による従軍慰安所設置の指示を受け、マニラの前線部隊がどのように慰安所や慰安婦を運営、管理していたかを具体的に示す管理規則の全文が、米軍作成の調査報告書「日本軍の慰安政策」の中にあることが4日、明らかになった。

慰安所への現地日本軍部隊の関与についてはビルマ戦線に送り込まれた朝鮮人従軍慰安婦の証言があるが、現地部隊作成の詳細な管理規則が残っていたことにより、上層部から現地部隊まで旧日本軍が一体となって慰安所に深く関与していたことがはっきりした。朝鮮人慰安婦問題をめぐる日韓両国の補償問題の行方にも大きな影響を与えそうだ。《共同通信》

【宮澤喜一首相】「米国の労働者を批判する意思はない」

宮澤首相は4日の衆院予算委員会で、「(米国民には)勤労の倫理観が欠けているのではないか」との3日の答弁について「誤解を生んだとすれば私の本意ではない。米国の労働者を批判する意思はまったくなかった」と釈明した。

首相はこれに関し「わが国のバブル経済が行き過ぎた反省に立ち、私の経済哲学として額に汗し、物をつくるという勤労に対する取り組み方を述べた」と強調した上で「この勤労の哲学を“倫理観”という言葉で表した」と説明した。《共同通信》

【自民党・金丸信副総裁】三塚博元政調会長と会談

自民党の金丸信副総裁と三塚派会長の三塚博・元政調会長が4日、都内の金丸氏の事務所で約20分間会談した。

この日の会談で両氏は、「米国あっての日本であり、日米関係は大事にしなければならない」との認識で一致。また、参院奈良選挙区補選(9日投票)に関し、情勢は厳しいとして、竹下、三塚両派が全力で支援していくことを確認した。

金丸、三塚両氏は、三塚氏の訪米直前の1月24日にも会談している。故安倍晋太郎・元幹事長の後継をめぐる三塚氏と加藤六月・前政調会長の対立の中で、金丸氏が加藤氏サイドに立った動きを見せ、さらに昨年11月の宮澤政権発足直前には金丸氏が党三役からの三塚派はずしに動いた経緯などから、冷たい関係が続いてきた両氏が続けて会談したことで、修復に向けて動き出したとみられる。《読売新聞》

【自民党・金丸信副総裁】ほろ酔いで長広舌

政府・自民党首脳会議メンバーによる初の懇親会が、4日夜、都内の料理屋で開かれ、宮澤首相と金丸副総裁が、酒をくみかわしながら、「政府・自民党がしっかりしていれば微動だにしない」と政府・党一体となって当面の国会審議など難局を乗り切っていくことを確認し合った。

懇親会は塩川正十郎自治相の提案で開かれたもの。金丸氏が「宮澤首相嫌い」とみられていることから、宮澤、金丸両氏の関係を繋密にする狙いを込めたもので、「宮澤さんは金丸さんの懐に飛び込んだ。金丸さんも宮澤さんを懐にしっかり抱えた」(梶山静六国対委員長)との声も出た。

懇親会では、首相が金丸氏の副総裁就任に謝意を示し、「これで難問が山積する国会をやっていく自信ができた」とあいさつ、党側の協力を改めて求めた。これに対し、既に会合を「一つこなし、ほろ酔い気味の金丸氏は延々15分間の長広舌をふるってあいさつ。「宮澤さんが本当に虚心坦懐で難局を乗り切るなら、心中するつもりでやる。私を裏切らない限り、男の約束を守る。今はこの人しかいないから」などと述べ、宮澤政権を支えていく考えを改めて示した。

さらに、副総裁就任にあたって社会党の田辺委員長に協力を要請したのに対し、田辺氏が「スジの通ったことなら協力する」と答えたことなどを紹介しながら、「何ごとも人間関係だ」と強調。クールと評価される首相をちらりと皮肉りながらも、「今までは(首相が)嫌いだったけど、今は好きになった」。首相は、「裏切るようなことはしません。何でも副総裁に相談します」と上機嫌で応じたという。

塩川自治相の音頭で乾杯のあと、首相、副総裁はピッチで杯を傾け、「日本酒、水割りとりまぜてコップで7杯は飲んだ」(出席者)金丸氏が、梶山静六国会対策委員長に歌を強要したのを皮切りに、「私もお耳を汚しますか」と首相が小唄の「お嬢吉三」を披露。「これからもそういう面をえん出してくれ」と指手を送った金丸氏も「さのさ」で応じた。

首相は「三本締め」に送られて中座したが、興さめやらぬ金丸氏は、渡辺美智雄外相をつかまえて、「次(の首相)はキミだ。焦るな、栃木弁を直せ」と激励(?)。

懇親会は「金丸氏で始まり、金丸氏で終わった(党三役の一人)が、金丸氏としては「人間関係の大切さ」(党首脳の一人)を首相に知ってもらいたかった様子。さて、宴のあとは?《読売新聞》

【ベネズエラ】国軍の一部が反乱

南米ベネズエラで4日午前0時15分(日本時間同日午後1時15分)ごろ、国軍の一部がクーデターを狙った反乱を起こし、首都カラカスの大統領府のほか、数都市を戦車などで襲撃した。カラカスでは、ほぼ4時間の散発的な銃撃戦の末、反乱軍は制圧されたが、マラカイボでは反乱軍がアルバレス・パス知事を数時間にわたり公邸で拘束、軍の基地や放送局の占拠が続いている。

すでに、カルロス・ペレス大統領は国防相とともに「反乱軍は降伏した」として事態の鎮静化を宣言したが、一時的に憲法上の権利を停止するなど完全鎮圧には至っていない模様だ。

反乱を起こしたのは空軍「ホセ・レオナルド・カエジャス」空てい連隊などの下士官が中心とみられる。連隊は大統領府、同公邸、警察庁などの拠点とマラカイボ、バレンシアなどの地方都市を一斉襲撃した後、一部は大統領府にたてこもって約90分間にわたり、忠誠派の国軍と機関銃、迫撃砲などで交戦した。銃声は市内の各地で聞かれた。交戦を目撃した報道関係者によると、大統領府内で4人、外で1人の兵士が死亡したという。

ペレス大統領は午前4時半ごろ、テレビで「反乱軍は正規軍によって鎮圧された。ブッシュ米大統領やフジモリ・ペルー大統領などからも支持の連絡があり、民主主義は守られた」と述べ、国民は民主主義を信じて平静を保つよう訴えた。また、野党党首もテレビで民主主義の擁護を訴えた。

だが、マラカイボ、バレンシアなどで戦闘が続き、反乱軍と見られる「ボリバル革命運動」の指導者と名乗るアリアス・カルデナス空軍中佐が午前9時30分ごろ、占拠しているラジオ放送局から国民に決起を訴えた。同グループはこれまで存在が知られていなかった。知事を拘束していた反乱軍は正午前、政府軍に降伏した。

ベネズエラは、産油国で、国民所得も中南米ではトップレベルにあり、30年以上の民主政権を経験して中南米では最も安定した国。しかし、債務危機で320億ドルの対外債務を抱え、89年2月に就任したペレス大統領が、厳しい経済緊縮政策を実施すると、翌月には死者約200人を出す大暴動が発生、緊縮政策を押しつけた国際通責基金(IMF)などに債務政策の画検討を迫った。

その後、同大統領はいったん緊縮政策を緩和したが、その後再びガソリンや公共料金の値上げを通して経済の引き締めをはかり、実質所得が大幅に低下した中、下層階級から強い反発を受け、連日のデモでクーデターのうわさも出ていた。先週発表された世論調査では、81%の国民が政権に不信を表明していた。《読売新聞》

4日未明、南米ベネズエラで発生した軍の一部によるクーデターは、同日午後までに反乱軍の大勢が投降、政府軍は指導者4人と133人の下士官、956人の兵士を逮捕した。カルロス・ペレス大統領は同日夕、テレビを通して演説、反乱は完全に鎮圧されたと発表した。この間、戦闘で19人が死亡、51人が負傷したと伝えられている。

同日午後、逮捕された反乱軍の指導者、ウゴ・チャベス中佐はテレビ放送で反乱兵士に対し、「我々の目的は達せられなかった。これ以上の血を流すのはやめて降伏するよう」訴えた。反乱軍は首都のほか、マラカイ、バレンシア、マラカイボの合計4都市を襲撃、同日夕現在で各都市とも政府軍の鎮圧が終了した模様だ。

反乱派には空てい連隊、機甲旅団など5つのグループが参加した。逮捕された指導者は、反乱軍を「ボリバル革命運動」と呼んでいるが、反乱の具体的な目的はまだ明らかでない。軍内にはカルロス・ペレス大統領の進める経済緊縮政策で、賃金が低く抑えられているのに対する不満が高まっていたという。《読売新聞》

【北朝鮮・金正日書記】「ソ連の崩壊、教訓に」

4日朝の平壌放送は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の朝鮮労働党の金正日書記が1月3日に党中央委員会の主要幹部らに対して行った「社会主義建設の歴史的教訓とわが党の総路線」と題する長文の談話の全文を発表した。

この中で金書記は「一部の国における社会主義の挫折」と「ソ連の解体」などから「教訓を求める」必要を指摘するとともに「階級闘争が続く過渡的社会である社会主義社会では、国家が独裁の機能も遂行しなければならない」と述べた。

さらに金書記は「帝国主義者らの反社会主義策動が続き、内部にそれと結び付いた不純分子らが存在する条件の下で、社会主義政権は帝国主義者と内部の反動らが革命と建設を妨害し、社会主義制度を破壊しようと策動するのを適時に粉砕すべきである」と主張した。《読売新聞》



2月4日 その日のできごと(何の日)