平成1050日目

平成3年11月23日(土)

1991/11/23

【上原謙さん】死去

戦前から戦後にかけ、日本映画界を代表する二枚目スターとして活躍した俳優の上原謙さんが、23日、急逝した。82歳だった。

最近では、「フルムーン」のCMの爆発的人気や、38歳年下の夫人との再婚、離婚劇でも話題を集め、昨年からは長男の俳優、加山雄三さんと同居を始めたばかり。様々な思いに満ちた人生を象徴するような突然の旅立ちに、出先から戻った加山さんも涙のまま立ち尽くしていたという。

上原さんはこの日、東京都世田谷区の自宅フロ場で倒れ、午後3時過ぎに見つけたお手伝いさんの119番通報で、三鷹市内の病院に運ばれた。しかし、同3時44分、急性心不全のため亡くなった。

東京・牛込生まれ。立教大学卒業後、昭和10年に松竹蒲田に入り、佐分利信、佐野周二さん(ともに故人)と「松竹三羽烏」として売り出した。

人気を決定づけたのは、故・田中絹代さんと共演した同13年の「愛染かつら」。「花も嵐も踏み越えて……」の主題歌とともに映画は大ヒットし、続編や完結編まで製作された。

戦中から戦後にかけては、吉村公三郎監督「西住戦車長伝」、木下恵介監督「花咲く港」などに出演。原節子さんと共演した成瀬巳喜男監督の「めし」では、中年サラリーマンの心境を巧みに演じて演技派への脱皮を見せ、注目された。

他の代表作に、同じ成瀬監督の「山の音」、五所平之助監督の「煙突の見える場所」、吉村監督の「夜の河」などがある。

一貫して二枚目スタートもてはやされたが、本人は「大部屋の人には白い目で見られるし、嫌で嫌で….。本当は喜劇が好きなのに、なかなかやらせてもらえなかった」と語ったこともある。

晩年はわき役に徹したが、その上原さんが再び脚光を浴びたのは、昭和56年の旧国鉄の「フルムーン夫婦グリーンパス」キャンペーン。故・高峰三枝子さんと二人で入浴するテレビCMやポスターが話題を呼び、「フルムーン」が一躍流行語になった。

また私生活では、女優の小桜葉子さんと45年に死別したあと、51年に38歳年下の大林雅美さんと再婚、2人の女児をもうけて、“71歳のパパ”と話題になった。

大林さんとは今年6月に正式離婚したが、これをめぐって一部上場企業社長の名前も上がるトラブルが起き、テレビや週刊誌などが連日のように様子を伝えることもあった。《読売新聞》



【ソ連ロシア共和国・クナーゼ外務次官】領土問題の早期解決を

クナーゼ・ソ連ロシア共和国外務次官は23日、共同通信との単独会見に応じ、北方領土問題で見解を表明した。

10月に日ソ間で新設された領土問題分科会でソ連側責任者となってから初めて日本マスコミと会見した次官は、共和国指導部が「できるだけ早い日ソ平和条約締結を結んでいる」と述べ、領土問題での管轄権を連邦政府から移譲されたロシアが早期の領土解決を目指す立場を強調した。《共同通信》

【渡辺美智雄外相】米国防長官と会談

渡辺外相は23日、チェイニー米国防長官と東京・麻布台の外務省飯倉公館で会談した。

この中で同長官は朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の使用済み核燃料再処理施設問題について「近く稼働し始めると予想される。(原爆の原料となる)プルトニウムをつくることができるようになる。これを北朝鮮がやめるように外交的なイニシアチブ(強い働き掛け)をとっていくことが極めて重要だ」と強調したのに対し、外相も「重大な憂慮の念をもっている」と述べ、日米はじめ関係各国が外交的圧力を北朝鮮にかける必要があるとの認識で一致した。《共同通信》

【ロシア】大統領令を事前審査

ソ連ロシア共和国最高会議は23日、エリツィン大統領が今後発令する大統領令、政令について、最高会議の編成した「特別グループ」が事前審議を行うことを決定した。先月の共和国人民代議員大会は経済改革関連の大統領令、政令に「他の法律に優先する」強い拘束力を与えたが、今回の決定で、大統領のイニシアチブに最高会議の事前承認が前提とされることになり、エリツィン氏の「大権」は大きな制約を受ける。

最高会議はエリツィン大統領が訪独した22日、「ロシア共和国国立銀行創設」に関する大統領令草案の提示を要求、その布告を拒否するとともに、内容を修正した別の決議を採択した。政権は今年末までに価格統制廃止を含む計70の大統領令、政令の布告を予定しているが、大統領側近のシャフライ国家顧問は「議会内の大統領への敵対姿勢」を非難、経済改革推進への懸念を示した。《読売新聞》

【大相撲九州場所14日目】琴錦、小錦を圧倒

大相撲九州場所14日目(23日・福岡国際センター)1敗の小錦は立ち合い、不用意にはたいて琴錦に完敗。2敗で琴錦と並び、優勝争いは千秋楽に持ち越された。両者が同時に勝つか、負けた場合は今年夏場所以来、3場所ぶりの決定戦となる。

新小結の若花田は、新入幕の武蔵丸の突き押しに屈して負け越した。武蔵丸は10勝目。貴花田は舞の海を速攻で下し、星を五分に戻した。《読売新聞》

【ユーゴスラビア】初の「国連仲介」停戦

国連事務総長特使のバンス元米国務長官は23日、ユーゴスラビア情勢打開のため、セルビアのミロシェビッチ、クロアチアのトゥジュマン両大統領、カディエビッチ連邦国防相と欧州共同体(EC)特使のキャリントン元英外相を招き、ジュネーブの国連欧州本部で会談を開き、ユーゴスラビア当事者は停戦協定に調印した。国連の仲介による停戦は初めて。

国連平和維持軍(PKF)の派遣については、今後、さらに協議を進めることとした。

EC仲介を含め今回で14度目となる停戦合意は4項目で、クロアチア側が、連邦軍駐屯地の封鎖を解除する一方、連邦軍側は、クロアチアから武器、装備を伴って撤退することなどを決め、24日をもって発効するとされている。《読売新聞》

【競馬・ジャパンカップ】ゴールデンフェザントが優勝

競馬の国際レース、第11回ジャパン・カップ(2400メートル)は24日、東京競馬場に外国招待馬9頭を含む、6か国の代表、15頭が参加して行われ、直線勝負にかけた7番人気の伏兵ゴールデンフェザント(米)が豪快に追い込んで、2分24秒7で快勝、一着本賞金1億2000万円を獲得した。

二着は1馬身半差でマジックナイト(仏)が入り、日本期待のメジロマックイーンは直線伸び切れずに四着に敗れた。米国勢の優勝はジャパン・カップ史上4頭目。C・ウイッティンガム調教師、G・スティーブンス騎手はともに初優勝。《読売新聞》



11月23日のできごと