平成975日目

平成3年9月9日(月)

1991/09/09

【大相撲秋場所2日目】若花田が初金星

大相撲秋場所2日目(9日・両国国技館)人気の平幕若花田が横綱旭富士を破り初金星を獲得した。注目の新関脇、貴花田も快勝し2勝目を挙げた。

若花田は左四つから右の上手投げを決めた。旭富士は初黒星。貴花田は琴錦の両まわしを引きつけて寄り切った。大関小錦は同じハワイ出身の小結曙を落ち着いて寄り切り、初日を出した。もう一人の大関、霧島は巴富士に不戦勝で2勝目。《共同通信》

横綱挑戦5戦目で初金星の若花田。それも上手投げで旭富士を裏返しにするという豪快な勝ちっぷりに、館内のどよめきも、しばらくやまなかった。

左を差した旭富士の寄りを回り込んで残し、横綱の右巻き替えを左おっつけで防いだ後、体を開きながらの上手投げだった。旭富士は懸命に体を寄せるが、けいこ十分の若花田は崩れない。最後は引退した千代の富士が得意だったように、手で相手の頭を押さえつけて投げを打つと、横綱は一回転して土俵にたたきつけられた。

前日は速い相撲で曙を破り、この日も完勝。若花田は「親方の言いつけを守って、無我夢中でやっている」というだけだが、弟の貴花田に負けず、場所ごとに力をつけている。結膜炎で真っ赤な両目は「痛みはないが、涙が出てしようがない。だから、これはうれし涙ではありません」。

場所前、部屋の関取衆に厳しかった藤島親方(元大関貴ノ花)が、若花田にだけは合格点をつけていた。「必死にやる姿勢が前面に出て来た。2、3場所したらよくなるよ」親方の予想より早く、上位で十分に通用する力士になってきた。《読売新聞》

【タジク共和国】ソビエト連邦から独立を宣言

ソ連のインタファクス通信によると、ソ連中央タジク共和国最高会議は9日、ソ連からの独立宣言を採択した。これで独立を宣言したのは、国家評議会が独立を承認したバルト3国を含め、15共和国のうち11共和国となった。

宣言はタジク共和国を主権、民主、法治国家と規定し、9日を独立記念日として休日にする、としている。《共同通信》

【ソ連・ヤブリンスキー国民経済対策委員会副議長】「北方4島返還すべき」

ソ連の暫定内閣である国民経済対策委員会のヤブリンスキー副議長(前ロシア共和国副首相)は9日、共同通信の質問に書面回答を寄せ、この中で副議長は北方領土問題について「1855年の日露通好条約に立ち返って色丹、歯舞、択捉、国後の4島は日本に返還されるべきだ」と述べ、ソ連政府の指導者として初めて4島返還を明言した。

また副議長は西側の対ソ支援問題について、ソ連側の受け入れ体制がはっきりするまでは待つべきだと述べ、当面各共和国にする「経済同盟」条約の締結に全力を挙げる方針を明らかにした。《共同通信》

【海部俊樹首相】ロシア共和国議長代行と会談

来日中のハスブラトフ・ロシア共和国最高会議議長代理は9日午後、首相官邸に海部首相を表敬訪問し、エリツィン同国大統領からの親書を手渡すとともに約45分間会談した。

席上、ハスブラトフ氏は懸案の北方領土返還問題について「新しい状況の下で公正、国際法上の規範尊重の側面に重点が置かれてきている。第二次世界大戦の戦勝国、敗戦国の区別でなく、真の国際法上の平等、正義、平和による困難な問題の解決を考えていきたい」と述べた。同時に「困難な係争問題解決の決意がある」とのエリツィン大統領からの口頭メッセージも首相に伝えた。

ソ連要人の来日はクーデター失敗後初めて。ソ連側が北方領土問題に関連して「国際法による解決」を前面に出したのも新しい動きで、日本政府は断定を避けながらも「柔軟姿勢の表れ」と受け止めている。

海部首相も会談で、この発言に対し「国際法と正義の原則に従って対外関係を進めることへの歓迎と期待を表明したい」と評価した。《共同通信》

【自民、公明、民社】PKF5原則法制化

小渕・自民、市川・公明、米沢・民社の3党幹事長・書記長は9日午後、国会内で会談し、国連平和維持活動(PKO)協力法案(仮称)などについて協議した。この結果、平和維持軍(PKF)への自衛隊参加5原則の法制化や、組織の規模の上限を2000人程度とすることなどで大筋合意した。ただ、国会承認問題で、公明党が国会報告でよいとしたのに対し、民社党があくまで国会承認を主張したため、調整がつかず、13日に改めて協議することになった。政府・自民党は次回の会談で最終合意を図り、20日には閣議決定のうえ、法案を国会に提出したい考えだが、審議時間が少ないため、今国会での成立は困難な情勢だ。

小渕幹事長は、PKF参加と憲法との関係について、PKO法案提出と同時に政府統一見解を発表する意向を表明。また、PKFの呼称について、軍事行動を主目的としないことを理由に「平和維持隊」とするよう提案し、公明、民社両党とも了承した。

焦点のPKF参加への歯止めとしての5原則についても、小渕氏は公明、民社両党の主張を受け入れ、法案に明記する考えを初めて表明。さらに、平和維持隊の規模の上限についても同様に法案に明記することとし、これについて同席した大島理森・官房副長官が、各国のPKFの規模からみて、2000人程度が適当との考えを示した。《読売新聞》

【自民党】西岡総務会長と中曽根元首相「リリーフ海部」で応酬

自民党の西岡総務会長と中曽根元首相が、9日、海部首相が「ワンポイント・リリーフなのかどうか」をめぐって、時と所を異にしながらも鋭く応酬した。

「海部続投論」に立つ西岡総務会長は、このところ中曽根氏や宮沢喜一・元副総理らが、首相の湾岸危機への対応の不手際などを批判、本格政権の必要性を主張しているのに業を煮やしたかのように、国会内で記者団と懇談、「その当時に言うならともかく、今になって歴史家ぶって『判断が遅れた』などと言うのは責任を持つ政治家の態度ではない」と、厳しく非難した。

これに対し、中曽根氏は同日夜、サッチャー前英首相とともに出演した民放テレビ番組で「私は(アメリカで)政治のシステムの説明をした。特定の人がいいとか悪いとか言っていない」と強調。しかし同時に、「アメリカ人は野球が好きだから、日本の現状をわかりやすく話した」と述べ、海部政権がワンポイント・リリーフであることに変わりはないとの認識を改めて示した。《読売新聞》



9月9日のできごと