平成903日目

平成3年6月29日(土)

1991/06/29

【自民党・小沢一郎氏】緊急入院

自民党竹下派会長代行の小沢一郎・前幹事長(49)は29日午前、東京・深沢の私邸で、突然、「胸が苦しい」と訴え、救急車で都内の病院に緊急入院した。

主治医の平川恒久・日本医大助教授は同日夜、記者団に対し、「午前9時ころ、『胸が痛い』という電話があり、救急車で来てもらった。検診したところ、狭心症の所見があった。治療後、症状はすぐ良くなった。心電図の値も正常になった。入院期間は2週間程度になるだろう」と説明した。

小沢氏は29日、夫人の実家がある新潟市を訪れて一泊、30日は長岡市内で開かれる竹下派衆院議員の後援会会合で講演する予定だった。小沢氏の突然の入院は、政治改革、総裁選挙をめぐって動きが活発化する政局に少なからぬ影響を与えうだ。《読売新聞》

【海部俊樹首相】政治改革の意義を強調

海部首相は29日午後、新潟市内のホテルで開いた「一日内閣」(国政に関する公聴会)に出席、約3時間にわたり吹田自治相、中山外相らとともに政治改革、対ソ問題などについて地元財界人、農協組合長らの質問に答えた。

政治改革では「一般市民には分かりにくい」と問われ、首相は「自民党に数年来続いた不祥事で国民が、きれいな姿勢に戻せ、と求めた。政治改革は姿勢を改め国民の信頼を得ること」と述べ、リクルート事件に端を発した改革であることを強調、同事件に関係した政治家の動きにくぎを刺すともとれる、改革の意義付けを示した。《共同通信》

【自民党】政治改革法案を党議決定

自民党は29日、党本部で総務会を開き、衆院小選挙区比例代表並立制を柱とする政治改革関連3法案についての論議を再開、前日と同様に賛否両論を交わした末、西岡総務会長が一方的に質疑を打ち切り「了承」を宣言し党議決定した。

これを受け、政府、自民党は臨時国会を早期に召集して3法案を提出したい意向で、当面は国会の召集時期が焦点となる。《共同通信》

【社会党・土井たか子委員長】改革への協力を要請

社会党の土井委員長は29日、同党の地方ブロック代表を集めて都内で開かれた党組織建設推進委員会であいさつし、自らの辞意表明に伴う委員長公選に再出馬する意思がないことを明らかにした。

その上で、先にまとめた基本政策の見直しを含む党改革案を、7月末の臨時党大会で全党一致で党議決定したいとの強い意向を表明、地方代表者らに協力を要請した。

これは、21日の土井氏の辞意表明後、県本部などから上がっている土井続投論を鎮静化させるとともに、田辺誠副委員長を軸とする新執行部体制を念頭に、党勢ばん回に向けた党改革を挙党一致で推進することを狙ったものといえる。

同日の会合は、10都道府県本部の書記長クラスが出席して開かれた。土井氏は、神奈川、岐阜県本部などからの続投要請について、「身に余るご厚情に胸が一杯になる」としながらも、「これに甘えてより以上の迷惑をかけることは本意ではない」と述べ、再出馬要請には応じられないとの考えを地方代表者らに公式に表明。暗に、これ以上の“土井コール”を控えるよう訴えた。

さらに、党改革案について「どんな改革にも苦難が伴う」と指摘。「改革案の作成をお願いした田辺さんから大変な苦労話をうかがうにつけ、本当に感謝している」と、田辺氏の労をねぎらいつつ、安保・自衛隊など同党の基本政策の見直しにも踏み込んだ改革案の了承を求めた。

一方、党改革案の説明にあたった田辺氏は「基本理念は曲げない」とし、自衛隊政策で、理想的な姿として非武装を掲げることに変更はないとの考えを明らかにした。

これを受けて、地方代表者からは、改革案の自衛隊政策などに対し、「解釈が難しい。地方の党員が納得できるように、説明してほしい」との注文は出たが、強硬な反対論はなかった。また、人事問題では、「土井委員長の辞任という事態となったことを受け、党をまとめて、改革案が了承されるような人事を決めてほしい」など、執行部に注文はついたが、強い土井続投論は出なかった。

党執行部側は、この日の地方代表の要望などを踏まえ、臨時党大会に向け、改革案を取りまとめた中執委員らを地方に派遣、今後、改革案に対する地方討議を行い、理解を求めていくことになった。《読売新聞》



6月29日のできごと