平成845日目

1991/05/02

この日のできごと(何の日)

【巨人・原辰徳選手】通算300号本塁打

阪神6−9巨人◇2日◇東京ドーム

巨人が原辰の通算300号本塁打で勝ち越し点を奪い連敗を3で止めた。

4−4の五回、篠塚が左中間二塁打、原辰はカウント2−2から高村のシュート気味の球を左に本塁打した。阪神の攻勢を断ち切る四番打者らしい一撃だった。

巨人は六回、香田が二死満塁のピンチを招くと宮本を救援に投入、宮本は代打古屋を三振に退け、八回に真弓の本塁打で2点を許したが4三振を奪う力投でリードを守った。

阪神はよく反撃したが、救援投手の力不足に拙守も重なって終盤で突き放された。《共同通信》

本人の言う「いいところで打ててよかった」というひとことが、その場の状況とその後の波及効果をズバリと言い当てていた。 先行した4点が阪神の四回の反撃で一瞬に消え、いやなムードが漂い出した直後の原の通算300号。それはまた、ナインから重圧を消し去る一発ともなって、クリーンアップの長打のそろい踏みや、延長戦を除けば開幕6試合目の広島戦を最後に途絶えていた2ケタ安打へと展開していった。300本を振り返った時、恐らく五指に入る感激の一本になるだろう。

巨人に入団した11年前、原は初めてユニホームを着た日に目標を定めたという。「長島さんの444本を抜くんだ」。自分なりの夢だったとも言う。 だから300本目という意識は、あと1、2本になるまでなかったそうだが、達成した今振り返れば「300という数字は重い」と、心の内を語った。11年目といっても今季は始まったばかりだから、ザッと計算すれば3ホーマーを10年打ち続けた勘定。巨人の四番ゆえにそれでも物足りなさを指摘されたりするが、プロ野球で過去に19人しか到達しなかった記録という点を考えれば、たしかに重くて大きな勲章なのである。

原は、もっと別の言葉でうれしさを発散させたかったろう。それが出来なかったところに、現在のチームの事情が反映している。記念の一発を口火に中盤5点も加えれば、あとは一気にゲームセットへが普通の流れだが、投手がモタモタしてしまうのが今年の巨人。 「これをキッカケにチーム全体がいい方向に行けば……」。ここでも原の言葉-はファンの思いを代弁していた。《読売新聞》

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【北朝鮮・金日成主席】日朝正常化に意欲

列国議会同盟(IPU)総会出席のため朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の平壌を訪問中の日本議員団の小宮山重四郎団長は2日、市内の錦繍山議事堂で、金日成主席と約40分会談した。

金主席は冒頭、「朝日交流は金丸先生が窓口をあけ、今は大門になりました。これから両国は『近くて遠い関係』から『近くて親しい関係』になっていくと思う」と述べたうえ、「朝日関係は世界と時代の流れである。『天も人心を止めることはできない』との言葉がある通り、両国民の心は正常化の方向に進んでいる。これからは皆さんを旧友と呼びたい」と、日朝国交正常化に向けての意欲を語った。

また、注目の核査察問題に関し、小宮山団長が、「国際原子力機関(IAEA)の保障措置協定を受け入れなければ、国際的な原子力協力が期待できない。一番重要なのは安全性の確保であり、そのために調印すべきだ」と迫ったのに対し、主席は答えなかった。

残留日本人妻の里帰り問題については「国交正常化が実現すれば自由に往来できるようになる」と述べるにとどまった。《読売新聞》

【韓国・盧泰愚大統領】仏・ロカール首相と会談

韓国を訪問中のロカール仏首相は2日、盧泰愚大統領と会談し、韓国が今年秋の実現をめざしている国連加盟に対し支持を表明し、フランスが加盟実現に「最大の支援をする」ことを約束した。

首相は席上、デュマ外相が最近中国を訪問した際、中国側の考えを聞いたところ、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が主張している単一議席同時加盟方式は「実現性がない」と答えた事実を伝え、中国が北朝鮮案を支持していないことを示唆した。

また、首相は、ソウルと釜山を結ぶ「京釜高速電車」建設事業にTGV(フランス新幹線)が採用されれば、技術移転が速やかに進むほか、財政問題もフランスがコンソーシアム(国際借款団)を設立して解決できるなどの利点を説明し、韓国がTGVを採用するよう求めた。《読売新聞》

【海部俊樹首相】シンガポール・ゴー首相と会談

東南アジア諸国連合(ASEAN)五か国歴訪中の海部首相は2日午後(日本時間同)、第四の訪問国シンガポール入りし、同日夕、ゴー・チョクトン首相と首相府で約2時間、会談した。

この中で海部首相は、湾岸戦争後のアジア・太平洋地域の新秩序構築のために「経済分野だけでなく、政治的な面でも積極的に貢献したい」と日本の姿勢を表明した。ゴー首相は、これに理解を示しながらも「日米の同盟は今後とも守って欲しい」と述べ、日本の政治的貢献はあくまでも日米同盟関係の枠内で行うよう求めた。

また、ゴー首相は、アジアにおける米軍のプレゼンス(存在)維持に対する日本の協力を要請。さらに両首脳は自由貿易体制堅持のため協力し合うことでも一致した。《読売新聞》



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