平成774日目

平成3年2月20日(水)

1991/02/20

【湾岸戦争】多国籍軍、空爆を強化

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湾岸戦争の最終段階である地上戦に向けた緊張が高まる中、米軍を主力とする多国籍軍は20日、クウェート国内のイラク軍地上部隊への空爆をさらに強化するとともに米軍当局が「攻撃的偵察」と呼ぶ越境偵察作戦を開始した。

作戦目的はイラク軍部隊の配置確認と破壊であり、多国籍軍は制空権確保の優位を利用して偵察ヘリコプターと攻撃ヘリを投入し、地上戦を開始した場合の突入地点となるイラク軍防衛陣地の手薄な部分の偵察を続けている。《共同通信》



【社会党】都知事選での山花氏擁立を断念

難航している東京都知事選の候補者選びをめぐり、社会党は20日午前、党本部で土井委員長を中心に三役と都本部三役が山花貞夫副書記長(衆院東京11区)の擁立問題について協議した結果、山花氏の擁立を断念することを最終的に確認した。

山花氏が固辞したのをはじめ、有力支持労組である全逓や後援会が強く反対したためで、党三役、都本部三役ともに「これ以上山花氏擁立を続ければ、かえって本人を傷付けることになり、申し訳ない」との判断で一致し、この旨を山花氏にも伝えた。《共同通信》

【全逓・河須崎暁委員長】社会党執行部の対応批判

社会党支持の中核労組である全逓の河須崎暁委員長は20日午前、都内で開かれた全逓中央委員会であいさつし、東京都知事選での同党の対応について見解を述べた。

この中で河須崎氏は「住民参加による地方自治の確立と地方から政治改革を実現するために、あらゆるレベルで必勝シフトを確立することが必要」と強調した上で「都知事選をめぐる状況は残念至極、党中央の責任に言及きるを得ない」と社会党執行部の対応を批判した。《共同通信》

【民社党・大内委員長】連合、連立へ積極姿勢

東京・九段会館で開かれている民社党大会は最終日の20日午前、運動方針案など執行部提案について三つの分科会に分かれて議論を行った。

大内委員長は運動方針案に関する第一分科会の質疑の中で、将来の政権参加問題に触れ「基本政策においてはっきり一致できる党との間に政権という面でも政治勢力という面でも協力関係を持っていきたい」と述べ、基本政策の一致を前提に連合、連立へ積極的に取り組む考えを示唆した。

民社党は①日米安保②日韓関係③原発④自衛隊上の四つの基本政策で社会党と一線を画しており、この大内委員長発言は自民党との連携に強い意欲を示したものとみられる。《共同通信》

【民社党大会】閉幕

東京・九段会館で開かれていた第36回民社党全国大会は20日午後、執行部提案の91年度運動方針、大会宣言、決議案などを承認、採択して二日間の日程を終え、閉幕した。

運動方針では「国民に実りをもたらす政治」の前進を目指して「国際的に通用する生活重視の政治勢力の結集」を訴え、既存の政治体制の枠組みを超えた新たな政治体制づくりの必要性を強調した。大会宣言は新しい国際秩序づくりに向けた日本の積極的貢献の重要性を指摘。その上で「自民党政府はこれらの問題に対して明確なビジョンを示して積極的に対応する能力を失っている」とする一方、「一部野党はかたくなに路線・政策の現実化を放棄し、反対のための反対を繰り返すだけ」と暗に社会党の姿勢を批判した。

党再生を目指すためまとめられた新綱領草案は大会で了承されたものの、党の基本理念である「民主社会主義」の表現が消えたことに強い反対の意見が出た。向こう一年間の党内論議で再び盛り込まれる可能性も出ている。《共同通信》

【自民党、朝鮮労働党】党の交流拡大で一致

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の朝鮮労働党代表団を率いて来日した金容淳書記(党国際部長)は20日午後、自民党本部で小沢幹事長、西岡総務会長とそれぞれ会談した。

この中で、日朝関係の早期正常化や朝鮮半島の安定を目指し、党間交流を強化・拡大していくことで一致。文化、芸術、スポーツ交流を促進するため、代表団が帰国する27日までに両党の実務者間で合意文書を取りまとめていくことで合意した。

西岡氏は、過去の植民地時代の歴史に触れて「反省しなければならない時期があった。この反省に立ち、新しい関係を築く責任がある」と謝罪した。

小沢一金会談は、昨年10月に小沢氏が訪朝して以来4カ月ぶりに行われた。金書記は昨年秋、自民、社会、労働3党でまとめた「共同宣言」を例示しながら「自主、平等、互恵に基づき、両党と両国関係を深めたい」と提唱。1月から始まった国交正常化のための政府間本交渉が順調に進むよう強い期待を表明した。

小沢氏はこれに同意するとともに、代表団の来日について「政府、党間関係(の拡大)につながるものだ」と高く評価。相互理解を進める上で「日本をよく見て、大勢の人と会ってほしい」と要望した。《共同通信》

【政界メモ】北朝鮮の都知事に大笑い

○…自民党の小沢幹事長はこの日、党本部で来日したばかりの朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の労働党代表団一行と会談。金容淳団長(国際部長)がメンバーを紹介した際、副団長の崔文善・平壌市人民委員会委員長のことを「日本で言えば都知事に当たる人だから、東京の自民党の皆さんと懇談したらいい」と説明。

自民党は都知事選問題で党本部と東京都連が分裂状態とあって、小沢氏は思わず苦笑いしながら傍らの衆院東京八区選出の鳩山国際局長に「君が会えばいい」。今は東京のことなぞ話したくない心境?

○…海部首相はこの日、中山外相、栗山外務事務次官ら外務省幹部を官邸に集め、イラクに対するソ連の和平提案について鳩首協議。

当初、戦争終結へ向け光明が見えたと歓迎の意向だったが、ブッシュ米大統領がソ連提案の中身に不満の意向を表明したことから日本政府の立場が微妙に揺れただけに、首相は「いろいろ情報を集めてきちんと対応しています。(ソ連提案への「日本の態度決定も)すべきときにはします。今までもそうやってきたんだから…」と、記者団の質問をかわすのが精いっぱい。《共同通信》

【第33回グラミー賞】クインシー・ジョーンズ氏に最優秀アルバム賞

米音楽界の最大の祭典、第33回グラミー賞の授賞式が20日午後5時半(日本時間21日午前7時半)から、ニューヨークのラジオ・シティー・ミュージック・ホールで開かれ、最優秀アルバム賞に、ジャズ界の大御所、クインシー・ジョーンズの「バック・オン・ザ・ブロック」が選ばれた。最優秀新人賞は女性歌手マライア一・キャリーが受賞した。

日本関係ではクラシックの独奏部門に、ピアニストの内田光子さんとバイオリンの五島みどりさんがノミネートされていたが、同部門はピアノの巨匠故ホロビッツが受賞、二人は惜しくも賞を逃した。

また特別功労賞が、故ジョン・レノン、ボブ・ディランらに贈られ、未亡人のオノ・ヨーコさんが賞を受け取った。

会場周辺には授賞式に出席するスターたちを見ようと、大勢のファンが詰め掛けたが、テロを警戒して厳しい規制が敷かれた。

今回の授賞式に対しては、最優秀シングル賞など一にノミネートされたアイルランドの女性歌手シンニード・オコナーが「アルバムの売れ行きで芸術性を評価するのはナンセンス」と受賞を辞退したほか、黒人のラップ音楽グループ、パブリック・エネミーは「最優秀ラップ(グループ)部門の発表が午後八時からのテレビ放映以前に行われるのは人種差別」とボイコットした。《共同通信》

【チリ】旅客機、海に突っ込む

チリ最南端ナバリノ島のプエルト・ウィリアムス空港で20日午後4時15分(日本時間21日午前4時15分)ごろ、ラン・チリ航空の旅客機が着陸に失敗、海に突っ込んだ。

チリからの報道によると、乗員、乗客73人のうち53人は救助されたが19人が死亡、2人が行方不明となった。救助された53人のうち17人が負傷しているという。

在チリ日本大使館に対し、ラン・チリ航空は、日本人乗客がいなかったことを確認した。乗客の大半は米国人とドイツ人。

事故機は現場から北西約300キロのプンタアレナスから南極近海上の遊覧のために飛来。事故当時の天候やオーバーランの原因などは伝えられていない。チリ海軍が不明者を捜索している。《共同通信》



2月20日のできごと