平成775日目

平成3年2月21日(木)

1991/02/21

【湾岸戦争】イラク・フセイン大統領「戦いの道を進む」

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湾岸戦争は地上戦突入かイラク軍のクウェートからの無条件撤退かという瀬戸際の中でイラクのフセイン大統領は21日、国営イラク放送を通じて国民や兵士、イスラム世界に向けて演説、イラクの撤退提案を米国が無視すれば、決意がさらに固まるだけだと述べ、含みも残しながらも徹底抗戦の姿勢を表明した。

ソ連の無条件撤退を含む和平提案についてイラクの正式回答を携えたアジス・イラク外相はテヘラン経由で21日夜、再びモスクワ入りする見通しで、その直前に行われた演説は回答の内容には触れなかった。このためアジス外相が具体的にどのような回答を示すかが地上戦回避に向け重要な焦点となってきた。

こうした中でイラク軍はサウジアラビアにスカッド・ミサイルを撃ち込み、一方の多国籍軍もバグダッド爆撃を続行するなど、湾岸戦争はサウジ・クウェート国境を含め軍事的緊張がさらに高まっている。《共同通信》



【米・フィッツウォーター大統領報道官】フセイン演説「失望」

フィッツウォーター米大統領報道官は21日の定例会見で、フセイン・イラク大統領の演説に「失望している」と述べ、多国籍軍はクウェートの解放に向けて軍事行動を続行するとの方針を明らかにした。

報道官はフセイン大統領が「国連決議を無視し、クウェートを占拠し続ける決意を改めて示した」と非難した。《共同通信》

【浜田マキ子氏】都知事選出馬表明

自民党衆院議員の浜田卓二郎氏の妻で、昨年2月の総選挙に埼玉5区から出馬、落選した浜田マキ子さん(48)は21日、ワシントン市内のホテルで記者会見し、4月の東京都知事選への立候補を表明した。《共同通信》

【中山太郎外相】北朝鮮・金容淳書記と会談

中山外相は21日夜、外務省で朝鮮労働党の金容淳書記と30分間会談した。朝鮮労働党幹部が日本の閣僚と会うのは初めて。

この中で外相は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が米韓合同軍事演習チームスピリット91を理由に25日からの韓国との第4回南北首相会談を延期したことについて「残念なことだ。南北対話の実質的進展を期待しており、再開を希望する」と、早期の南北首相会談の再開を求めた。

これに対し金書記は「われわれは南北対話を大事にしているので、チームスピリットの中止を何度も求めた。朝鮮半島に平和と和ぼくをもたらそうというのに、火薬のにおいがする中でどうして対話ができようか」と、チームスピリットを強く非難。その上で「対話をうまく成功させるために努力したい」と述べ、チームスピリット終了後の会談再開に前向き姿勢を示した。

外相は北朝鮮の核査察受け入れ問題について「国際原子力機関(IAEA)との保障措置協定(核査察)締結は核拡散防止条約上の義務である」と早期締結を要望。同時に「この問題を未解決のままで国交を正常化することは政府の立場、国民感情からも受け入れられない」との日本政府の立場を強調した。

金書記は「南(韓国)には(米国の)核兵器が存在している。われわれが朝鮮半島に非核地帯をつくろうとしていることを(日本は)米韓両国に話してほしい」と従来の考え方を繰り返した。《共同通信》

【政界メモ】イラクに聞いてよ

◯…重大局面を迎えている湾岸戦争のカギを握るのがソ連の和平提案。21日の海部首相への記者団の質問もこのことに終始した。ところが「提案の中身は日本政府に届いているか」などと、手を替え品を替えて攻めても、首相の答えは「返事がこないなあ」「こちらは即時停戦を言い続けている」と的を射ない内容ばかり。

90億もの巨額の多国籍軍追加支援を決めたにもかかわらず、日本が外交面で全く蚊帳の外に置かれている現実を思い知らされたためか、最後は記者団に「イラクに聞いてよ」と八つ当たり。

◯…社会党の田並広報委員長はこの日昼、国会内で記者会見し「山口書記長から東京都知事選で独自候補擁立は厳しくなったとの報告があった」とボソボソと発表。さらに土井委員長の発言を引用する形で「平和を守る。憲法を尊重する。地方自治の本旨を守る」を社会党として支持できる候補者の基準を説明した。

田並氏としては鈴木都知事への“相乗り”を示唆したつもりだったようだが、記者団から「それは共産党の畑田重夫さんを指すのか」と皮肉な質問が飛び出し、虚を突かれた形の田並氏は絶句。《共同通信》



2月21日のできごと