平成683日目

1990/11/21

この日のできごと(何の日)

【プロ野球・ダイエー】元木選手獲得を断念

ダイエーの田辺寿球団社長(59)は21日、福岡市中央区の球団事務所で、昨年のドラフト会議で1位指名した元木大介選手(18)=大阪・上宮高出=の獲得を断念、再指名をする同意書も取らないと発表した。

ダイエーは穴吹義雄編成部長がこの日、大阪市内のホテルで父親と入団交渉したが不調に終わった。球団事務所で電話連絡を受けた田辺社長は「残念だが、元木君についてはもうこれまでだというので了承した」と語り、野球協約138条で定める交渉期限切れの22日を前にして元木選手との交渉を断念。24日のドラフト会議で再指名する権利を得る元木側との合意書も取らず、入団へのアタックを完全に打ち切った。

巨人入りを熱望する元木選手は現在ハワイに滞在し、24日のドラフト会議の結果を同地で待つ予定。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

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【連合・山岸章会長】4野党の共闘復活を

連合(山岸章会長)は21日午前から、土井社会、石田公明、大内民社、江田社民連の野党4党党首らを招いて、結成一周年を記念する中央委員会を都内のホテルで開いた。

あいさつに立った山岸会長は国際平和協力、来年度予算編成に向けた消費税の見直し、選挙制度改革の三つの課題を挙げて「(社、公、民、連)4野党がバラバラでは前進を勝ち取ることは困難」と強調。「4野党が政策協議を積み上げ、協力協調体制を再構築してもらいたい」と述べ、4野党共闘の復活を強く要望した。

特に新たな国際貢献策について山岸氏は「非武装、非軍事が大前提」とした上で「拙速主義を排し、国民からみて分かりやすく、ガラス張りの野党間の話し合いや、与野党協議を積み重ねてもらいたい」と述べた。

発足後一年間の連合の活動については「トータル的には一応順当なスタートを切ることができた」としながらも「一日も早く不動の存在価値を確立するため、より一層の努力を傾注することが重要」との認識を示した。

中央委員会は同日午後、来年の春闘の賃上げ要求目標を8-9%とすることなどを決めるとともに、育児休業法の早期制定を求める決議を採択して閉幕する。《共同通信》

【全欧安保協力会議】冷戦構造終結を宣言

パリで開かれていた全欧安保協力会議(CSCE)首脳会議は21日、戦後欧州の安定を支えてきた東西両軍事機構対決の冷戦構造が終結したことを宣言し、新たな欧州平和秩序の構築を盛り込んだ最終文書「新欧州のためのパリ懸章」に調印して三日間の全日程を終了した。

調印後、フランスのミッテラン大統領が閉幕演説し「新生CSCEが決めた新しい指針に沿って欧州の新たな出発をしよう」と呼び掛けた。

アルバニアを除く全欧州32カ国と米国、カナダの計34カ国の首脳が調印した「パリ憲章」は、戦後西側が掲げてきた民主主義や人権、法の支配、市場経済原理を全欧州が受け入れたことを宣言し、2年ごとの首脳会議、毎年1回の外相理事会の開催や常設事務局の設置などCSCEの機構化、制度化を規定して欧州新時代の到来をうたい上げている。次回首脳会議は1992年、ヘルシンキで開かれる。《共同通信》

【社会党訪朝団】嶋崎団長らが帰国会見

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)から帰国した社会党朝鮮問題対策委員会の代表団(団長・嶋崎譲衆院議員)は21日、国会内で記者会見し、朝鮮労働党の金容淳書記(国際部長)らとの五回にわたる政治会談の内容を明らかにした。

嶋崎氏によると、朝鮮労働党は日本の36年間の植民地支配に対する償い問題について「日本と韓国との間には日韓条約があるが、それとのバランスで処理すべき問題ではない」との基本的姿勢を表明した。

その理由として、金書記は「戦前、朝鮮北部には豊富な地下資源があったが、日本によって奪い去られた。共和国の地域的特性を考慮すベきで、単なる(韓国との)バランス論をとるべきでない」と述べ、日韓国交正常化で日本が補償した以上のものを求める考えを示唆したという。

嶋崎氏はこうした朝鮮労働党側の姿勢をめぐって「戦後の45年も含めた償い問題に関し、北朝鮮は今後、独自な判断で日朝国交正常化交渉一に臨んできそうだ」との見方を示した。

懸案となっている朝鮮労働党のハイレベルの代表団訪日について金書記は「私が団長となる予定であり、自民、社会両党で日程を決めてくれれば直ちに訪日できる。ただし、あまり遅過ぎては困る」と述べたという。《共同通信》

【政界メモ】

◯…21日の海部首相は、幸世夫人が民放テレビの料理番組に出演したことから「(手料理も)中身によりけりだよ」などと上機嫌で記者団と応対。ところが記者団が「年内は予算編成やら何やらある」との前日の首相発言を持ち出し「年内改造見送りと受け取られているが」と水を向けると「それは昨日も言ったはずじゃない。(質問は)もうなし」と一転迷惑そうな表情。

「(内閣改造について)いろんなことを書かれるから。ミスリードしたくないから」と口をとがらせ、最後にもう一度「それはもうなし」と質問を遮ったが、改造の有無を決断できぬいらだちとの見方も。

◯…この日開かれた連合の中央委員会で、民社党の大内委員長があいさつに立ち「社会党と私とは合わない点もあるが、土井さんとは話が合う」と、同じ壇上に並んだ土井社会党委員長に突然の“エール”を送り始めた。大内氏は「二人だけで話してみたいな、とも思っているんです」と続け場内は爆笑。

大内、土井両氏が親密という話はこれまでなかっただけに会場は大内氏の次の「言葉に耳をそばだてたが、大内氏は「国連平和協力法案で連合が“廃案だけでは解決しない”と言うのは見識がある」と今度は社会党批判ともとれる発言で、エールはたちまちチョン。《共同通信》

【ベトナム】ASEAN加盟求める

インドネシアのスハルト大統領が三日間のベトナム訪問を終え帰国した21日、ベトナム、インドネシア両国はベトナムの東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟を求める共同声明を発表した。ASEAN側はカンボジア問題解決を条件にインドシナ三国のASEAN加盟を歓迎する意向をかねてから示しているが、ベトナムがASEAN加盟の意向を公式に表明したのは初めて。

反共連合として1967年に発足したASEANが、インドシナ社会主義圏を含んだ「拡大ASEAN」として画期的な転換をする可能性が高まった。

共同声明は「ASEAN第一回首脳会議で調印されている東南アジア友好協力協定(バリ宣言)にベトナムが参加した後、ASEANに加盟したいとベトナムが表明、スハルト大統領がこれを歓迎した」とし、「世界全体が緊張緩和と協力強化に向け激変している中で、東南アジアを平和・自由・中立・協力友好・非核地帯にすべきだ」と指摘している。またベトナムが地域の平和、安定、協力に積極的に参加することが重要とうたっている。

インドネシアのアリ・アラタス外相は記者会見で「ASEANは89年2月、カンボジア問題解決後にASEANをインドシナ三国を含む組織とすることで一致しており、ベトナムの加盟希望を歓迎する。カンボジア和平は目前に迫っており、東南アジアにとって画期的な時点に入った」と強調した。

声明はさらにスハルト大統領がボー・チ・コン国家評議会議長とド・ムオイ首相をインドネシアに招請、ベトナム側が受諾したとしている。

ベトナム、インドネシア両国は共同声明とともに経済・科学・技術協力協定に正式調印した。この協定で両国は①合弁事業による投資の促進②石油、港湾、航空、観光、農業、林業、金融、人材育成などでの協力③協力委員会の設置―などで合意した。《共同通信》

【米・ブッシュ大統領】サウジアラビア訪問

ブッシュ米大統領は21日夜(日本時間22日未明)中東歴訪の最初の訪問地であるサウジアラビアのジッダに到着、亡命中のジャビル・クウェート首長、またファハド・サウジアラビア国王と相次いで会談した。

イラクのクウェート侵略後、米大統領の中東訪問は初めて。ジャビル首長との会談後、声明を発表、記者会見したブッシュ大統領は、米国が国連安全保障理事会の議長を務める今月30日までに「国連は新たな決議に向け行動を起こすべきだ」と述べ、米国が求める軍事力行使を認める国連安保理決議の問題の決着を含め、対イラク力強化で何らかの新たな前進を図るよう訴えた。

ブッシュ大統領は、決議までには各国との協議がさらに必要だと指摘、ゴルバチョフ・ソ連大統領が国連安保理開催を呼び掛けたことを歓迎、こうした協議が「数日で」終わるとの見通しを明らかにした。

ベーカー国務長官は22日には国連安保理非常任理事「国の一つであるイエメン、コロンビアを訪問、決議案問題を協議する予定となっている。

ジャビル首長との21日の会談では、湾岸危機の解決を望むとの点で一致しただけでなく、軍事行動を含む「あらゆる選択肢を維持、効果的措置を取る」点でも合意しており、クウェートが新たな決議に同意したことは明らかだ。

また、21日深夜から22日未明にかけてのファハド・サウジアラビア国王との会談では、ベーカー米国務長官によると①湾岸危機の部分解決を求める動きを警戒する②軍事力行使を排除しない—などの点で一致した。

サウジアラビア政府スポークスマンによるとこのほか、サウジに駐留する多国籍軍は「湾岸危機解決後すぐに、あるいはサウジアラビア政府の要請があった場合」に撤退することでも合意したという。《共同通信》

【大相撲九州場所】11日目

大相撲九州場所11日目(21日・福岡国際センター)横綱千代の富士が鋭い立ち合いで大関小錦の突進を止め、鮮やかな下手投げで倒して全勝を続けた。

横綱旭富士は琴ケ梅を簡単に下してただ一人2敗を守った。北勝海は琴錦の立ち合いの変化に敗れ3敗となった。琴錦は新関脇で見事な勝ち越しを決めた。今場所に進退をかけた横綱大乃国は大関霧島を寄り切りで破り、待望の勝ち越し。

これで3敗は両横綱、琴錦のほか、平幕の陣岳、久島海の5人となった。十両は新十両の大輝煌と浪ノ花が3敗でトップに並んでいる。《共同通信》



11月21日 その日のできごと(何の日)