平成680日目

平成2年11月18日(日)

1990/11/18

【沖縄県知事選】大田昌秀氏が初当選

保革一騎打ちになった沖縄県知事選は18日投票、即日開票の結果、革新共闘会議で新人の大田昌秀・琉球大名誉教授(65)=社会、共産、社民連、沖縄社大推薦、公明支持=が無所属で4選を目指した西銘順治氏(69)=自民、民社推薦=に約3万票の大差をつけて当選し、屋良朝苗、故平良幸市両知事以来、12年ぶりに革新県政を奪還した。投票率は76.78%だった。

大田氏の勝利は、中東貢献策での自衛隊の協力参加に対し沖縄県民がはっきり拒否の姿勢を示したもので、来春の統一地方選の前哨戦として取り組んだ野党陣営にも勢いを与えよう。また米国のアジア・極東戦略のかねめである沖縄に「安保反対」の革新知事が誕生したことは、在沖縄米軍基地の在り方にも大きな影響を及ぼすのは必至だ。

この選挙は任期満了に伴うもので、序盤は国連平和協力法案に容認姿勢を示した西銘氏と「沖縄戦を体験した県民を再び戦場には送れない」とする大田氏との間で同法案が最大の争点となった。

自民党沖縄県連は、告示直後に法案反対を表明し法案が争点になるのを避けようとしたが、これが同党本部との対立を招き、海部首相ら幹部の応援が中止されて西銘氏は苦戦を強いられた。先の国会で法案が廃案になったのを機に、西銘氏は企業動員などで反撃に転じたが、基地の計画的返還や徹底した地元企業優先など保守層にも配慮したきめ細かな政策を掲げた大田氏に終始リードを許す形になった。

大田氏は沖縄戦の研究者として平和政策を前面に打ち出し、女性や出身地の久米島関係者、障害者団体など従来の革新の選挙以上に広範な運動を展開。各地で着実に支持を広げた。

ことに米軍の都市型戦闘訓練施設に対する住民の反対運動が続く国頭郡恩納村では、従来保守地盤ながら大田氏への支持が西銘氏を勝った。


自民、民社両党は18日、沖縄県知事選で両党が推薦した西銘順治氏が敗退したことについて、それぞれ談話を発表した。

自民党は小里総務局長談話で「西銘氏の政策が有権者に十分浸透しなかった」と敗因を分析。「選挙結果を謙虚に受け止め、けん土重来を期すとともに今後も責任政党として沖撮県発展に努める」としている。

一方、民社党は中井選対委員長談話で「国連平和協力法案自体に自衛隊の海外派兵に対する十分な歯止めが無かったことなどに対する県民の反発が強かったことの表れ」と受け止めている。


社会、公明、共産、社民連の各党は18日、沖縄県知事選で革新共闘会議の大田昌秀氏が当選したことについて次のような談話を発表した。

▷社会党(山口書記長) 選挙では平和か戦争かが争点となった。軍縮・平和に向かう国際社会の動きにあって沖縄は基地が強化され演習も激化し中東湾岸危機に直結した緊張感が高まっていた。加えて自衛隊の海外派兵に道を開く国連平和協力法案が県民の不安を一層広げた。大田氏は核も基地もない平和で豊かな沖規を訴え、これが県民の共感を得た。

▷公明党(長田選対委員長) 大田氏の当選は、廃案になったとはいえ政府が国連平和協力法案を提出したことに対する県民の強い拒否感情、また、平和と福祉、教育の充実など新しい県政を訴えたことに県民の期待と信頼が集まった結果だ。わが党は住民サイドに立った県政の実現を目指す。

▷共産党(志位書記局長) 12年ぶりに革新県政を奪回するという歴史的快挙。これは、悲惨な沖縄戦を体験した県民が海部内閣の自衛隊海外派兵につながる新たなたくらみに明確にノーの判を下したものだ。自衛隊海外派兵のたくらみを阻止し、消費税廃止、小選挙区制とコメの輸入自由化阻止に努める。

▷社民連(阿部書記長) 大田氏の勝利は沖縄県民がつくりだした市民革命であり、来年の統一地方選へ向けて画期的な意義ある勝利だ。《共同通信》




【イラク・革命評議会】外国人人質を段階的に解放へ

国営イラク通信によると、イラクの最高意思決定機関、革命評議会(議長フセイン大統領)は18日、クウェート侵攻以来、イラク、クウェートに足止めしている日本人239人を含む外国人のすべてを12月25日のクリスマスから3月25日まで3カ月にわたり、「平和の機運が妨げられない限り」段階的に解放するとの声明を発表した。

イラク、クウェートには西側諸国の約4000人が足止めになっているほか、ソ連人約3000人が残っている。今回の決定では、戦略施設に拘束されている「人間の盾」の人質も含まれるとみられる。

ブッシュ米大統領の欧州、中東訪問、パリでの全欧安保協力会議(CSCE)首脳会議開催と時期を合わせた外国人一斉解放の発表は、米国を中心に進む国連安保理での対イラク軍事行動承認の新たな決議の動きをけん制、アラブを中心としたイラクに有利な平和的解決の流れを促進しようとの狙いがあるとみられる。

またイラク側が「3カ月間にわたり」と期間を定めたのは、一部で対イラク軍事行動は1月に実施との見方がある中で、3月の断食月(ラマダン)、6月のメッカ巡礼というアラブ諸国の日程をにらみながら、対イラク軍事行動を事実上、不可能に追い込む狙いもあるとみられる。

バグダッド放送によると、この決定は同日開かれた同評議会で決まった。声明は「出国できないでいる外国人の家族がクリスマス、新年を本当に祝えるようにするため、また、善意の人々の懇願にこたえて、決定がなされた」と理由を説明。さらに「決定は平和と対話をつくり出すためにより建設的な措置を提供し、邪悪な要素を阻止し、弱めるためにわれわれが貢献したものだ」と述べている。

しかし「平和の機運が妨げられない限り」外国人グループがイラクを離れることになろうとし、対イラク軍事行動承認の国連決議など、軍事圧力が一層高まれば、この決定の履行がされないとの条件を付けている。

イラクはこれまで、米軍を中心とした軍事圧力をかわす狙いで、中曽根元首相ら各国政治家のイラク入りなどの際に、外国人を徐々に解放、11月上旬には安保理常任理事国、日本、ドイツのうち2カ国が「不戦の誓い」をすれば、全員を解放する、と提案していた。《共同通信》

【天皇皇后両陛下】即位後初の一般参賀

天皇陛下の即位を祝う一般参賀が18日、皇居の宮殿東庭で行われた。両陛下が一般参賀を受けられるのは即位後初めて。今回は「即位の礼」を記念した特別の一般参賀のため、天皇ご一家だけでなく、皇族方も並び、天皇陛下が「国民の祝意に深く感謝の意を表します」とお言葉を述べられた。《共同通信》

【大相撲九州場所8日目】千代万全、全勝ターン

大相撲九州場所8日目(18日・福岡国際センター)横綱千代の富士が無傷の8連勝で勝ち越しを決めた。千代の富士は、今場所既に二横綱を倒している平幕安芸ノ島の挑戦を右下手投げで退けた。

横綱北勝海は小結栃乃和歌を一気に押し出して1敗を守り、旭富士も恵那桜を押し出して6勝2敗とした。進退のかかる大乃国は関脇寺尾に押し出されて3敗目を喫した。

2大関はともに順当勝ち。小錦は琴ケ梅を捕まえて料理して6勝目を挙げ、霧島は初顔合わせの貴闘力を押し出して5勝3敗。《共同通信》

【パ・リーグ東西対抗】東軍が快勝

パ・リーグの東西対抗は18日、静岡県営草薙球場に3万人の観衆を集めて行われ、東軍(西武、日本ハム、ロッテ)が6-1で西軍(オリックス、近鉄、ダイエー)に快勝した。通算成績は2勝2敗。

1点を先行された東軍は五回、押し出し死球で追い付いた後、秋山(西武)の2点適時打に続いて清原(西武)が3点本塁打してたたみかけ、一挙6点を奪って逆転した。注目の野茂(近鉄)は西軍の先発で3回を1安打、2三振で無失点に抑えた。

最優秀選手には清原が選ばれ、賞金100万円を獲得した。




11月18日のできごと