平成677日目

平成2年11月15日(木)

1990/11/15

【日ソ平和条約作業部会】第6回会合

外務次官級による日ソ平和条約作業部会の第6回会合が15日、外務省で行われ、日ソ双方は両国関係の抜本的改善には平和条約締結が重要との認識で一致、来年1月にもモスクワで第7回作業部会を開き、平和条約の概念、内容について議論を深めることで合意した。

両国間の最大懸案である北方領土問題ではソ連側が従来の硬い姿勢を崩さず、実質的な進展はなかったものの、ロガチョフ外務次官は「平和条約における地理的側面の調整の必要性を小さくみるつもりはない」との表現で、来年4月のゴルバチョフ大統領訪日に向け、領土問題打開に強い意欲を表明した。

作業部会には日本側から小和田外務審議官ら、ソ連側からロガチョフ次官らが出席、午前と午後に分けて計約6時間行われた。

作業部会の両代表は会合のあと声明をまとめ、ロガチョフ次官は、「ソ連への領土要求は根拠がない」としながらも「ソ日関係の質的改善を進める過程の中で平和条約の問題は極めて重要な役割を占めている」と、両国関係改善へ平和条約締結の必要性を強調、領土問題打開に意欲をのぞかせた。

小和田外務審議官は「非常に大きな政治決断をすべき時期にきている」とゴルバチョフ大統領の来日に合わせたソ連側の政治決断を求めた。同時に小和田氏は北方領土問題を「最重要課題」と位置付けながらも「これを日ソ関係全体の枠組みの中で考え、両国関係の抜本的改善を図りたい」と述べ、ソ連側が求める経済、文化面での幅広い協力拡大に柔軟に対応していく姿勢を示した。

北方領土問題をめぐる法的、歴史的側面からの議論ではヤルタ協定、サンフランシスコ平和条約についての双方の主張が対立、ソ連側は「ソ連に対する領土要求は法的、歴史的に根拠、理由がない」との従来の主張を崩さず、平行線をたどった。

ただ、ソ連側は日露通好条約以前の歴史的経過については触れず、日本側は法的、歴史的側面からの議論はおおかた出尽くしたと判断、今後はゴルバチョフ大統領の政治決断を重ねて迫っていく方針だ。《共同通信》




【俳優・本郷奏多さん】誕生日

【大相撲九州場所5日目】大乃国、連敗止める

大相撲九州場所5日目(15日・福岡国際センター)4横綱がそろって勝った。進退がかかる大乃国は元気な平幕安芸ノ島を右下手投げで下し、3連敗を免れて3勝目を挙げた。北勝海は関脇寺尾を押し出し、貴闘力の初挑戦を退けた千代の富士とともに土つかずの5連勝。旭富士は花ノ国を右すくい投げで仕留めて連敗を防ぎ4勝目を挙げた。

大関陣は霧島が琴ケ梅を寄り切って2勝3敗としたが、小錦は好調の新関脇琴錦に突き落とされて2敗目を喫した。琴錦は5戦全勝。幕内の全勝は北勝海、千代の富士、琴錦の3人に減り、1敗は旭富士ら5人。《共同通信》

【長野地裁】留置場での全裸検査は範囲逸脱、県に賠償命令

無免許運転で警察に逮捕された長野市篠ノ井、飲食店経営A子さん(38)が、警察の留置場で令状もなく、裸の身体検査を受け、逮捕容疑とは関係のない覚せい剤検出のための採尿を強制されたのは人権侵害だ–と、長野県に慰謝料など330万円を求めた国家賠償請求訴訟の判決が15日午後、長野地裁であった。

山崎健二裁判長は「本件留置場での全裸の身体検査は、身体検査の範囲、程度を逸脱し違法。尿の提出は任意捜査によるもので、違法とはいえない」として、慰謝料など35万円の支払いを長野県に命じる原告一部勝訴の判決を言い渡した。

弁護側によると、警察の留置場での容疑者の身体検査について一部違法性を認めた判決はこれが初めてという。《共同通信》

【社会党】消費税「簡易課税」是正などを要求

社会党は15日の中執委で消費税問題への今後の対応について、「廃止」を第一の目標に掲げながらも、平成3年度予算編成に向け、食料品をはじめとする生活必需品の非課税化、簡易課税の廃止など、現行消費税の“欠陥”を緊急に是正するよう政府、自民党に求める方針を正式決定した。

山口書記長は記者会見で、この措置を「消費税廃止に向けたプロセス」と強調しているが、従来の「廃止」一辺倒路線から大きく方針を転換したものと言えよう。

同党は近く公明、民社両党と政審会長レベルで調整、21日の税制問題両院協議会の専門者会議では、自民党に対して共同して譲歩を迫りたい意向。これにより足踏み状態だった与野党協議が打開に向け、一歩踏み出す可能性が出てきた。

社会党が決めた方針は「消費税問題を中心とする税制改革の三つの目標」として①消費税廃止と税制再改革②徹底した不公平税制の是正、土地税制の抜本的改革③欠陥税制の定着を許さず緊急改革を迫る—を掲げている。

これを受け、改革されるべき「五つの重大欠陥」として①税金が国庫に入らない②逆進性、不公平を拡大した③大企業ほど税金の運用益が発生する④土地税制、企業税制などの「前提」に欠陥⑤福祉社会形成への展望がない—を列挙。

具体的には、食料品など生活必需品の非課税化による逆進性の緩和や、消費者が払った税の一部が国庫に入らない簡易課税制度などの根本的是正、運用益発生の是正、総合課税への移行などを挙げている。

同党は、生活必需品やサービス、公共機関料金の非課税化により「1兆円から1兆2000億円の減税効果がある」(党幹部)とみている。同方針については12日、山口書記長も加わった党内の税制問題担当者会議で基本的な了承を得ていた。《共同通信》

【政界メモ】首脳会談で運動不足解消

◯…即位の礼外交が幕を閉じた15日、海部首相は記者団に「ようやく終わりました」とホッと一息。首相は即位の礼を挟んで4日間、東京・元赤坂の迎賓館にほとんど詰めっきりで、59首脳との会談をこなした。迎賓館では外国首脳の待機する部屋まで出迎え、会談会場までエスコートするパターンの繰り返し。

「運動不足では」と記者団に聞かれた首相は「ない、ない。思ったよりたくさん歩くでしょ。あの中を往復するのは」と笑顔で切り返した。実は会談初日に万歩計を腰につけたところ、一日で約9000歩を歩いたとか。皇居一周を少し上回るとあって、首脳会談も運動不足に一役買った様子。《共同通信》

◯…衆院への小選挙区比例代表制導入に反対する自民党の一年生議員の有志15人が記者会見。議員の身分にかかわる深刻な問題だけに、「小選挙区制になれば政治改革ができるとは限らない。ゴルフクラブを換えるのとは違う」「執行部が押し切る形で決めるのはおかしい」と口々に反対意見や執行部批判をぶちまけた。

さらに「総会での意見集約は阻止する。決まっても了承しない」と過激な発言も飛び出す始末。代表格の細田博之氏が「国会を通らないものを一生懸命議論して政治改革が進むのか」と締めくくったが、不満をぶちまけるのも議論のうち、との声も。《共同通信》




11月15日のできごと