平成637日目
1990/10/06
この日のできごと(何の日)
【スペースシャトル・ディスカバリー】打ち上げ
初めて大洋の両極を観測する探査機「ユリシーズ」を搭載した米スペースシャトル「ディスカバリー」が米東部夏時間6日午前7時47分(日本時間同日午後8時47分)すぎ、フロリダ州ケネディ宇宙センターから打ち上げられた。
シャトルの打ち上げは燃料の液体水素漏れが相次いだことなどから、ことし2月下旬以来実施されておらず、約5カ月ぶり。今後の宇宙開発の行方は、シャトル飛行を再開できるかどうかにかかっていることから、米航空宇宙局(NASA)は入念な準備を進め、背水の陣で打ち上げに臨んだ。
ディスカバリーにはR・リチャーズ船長ら5人が乗り組み、打ち上げ約6時間後に今回の最大の目的であるユリシーズ放出を行う。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
情報量が少ない日は随時加筆中です。
引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。
外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)
古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。
【大洋・加藤博一外野手】現役引退を表明
大洋の加藤博一外野手(38)は6日、横浜球場での阪神最終戦終了後、現役引退を表明した。
同選手は21年目のベテラン。1970年、多久工高(佐賀)からドラフト外で西鉄(現西武)に入団し、76年から82年まで阪神でプレーした後、83年から大洋に移った。俊足好打が持ち味で、80年には打率3割1分4厘で打撃ベストテンの5位に入った。21年間の通算成績は1061試合に出場して打割2割7分、169盗塁。
加藤が引退したため、かつて西鉄でプレーしたことがある現役選手は日本ハムの若菜ただ一人となった。
同選手は試合後「テスト生として入団し、自分でもよくやったと思う」と語った。《共同通信》
【政府専用機】自衛隊が運航・管理
政府は6日までに、国連平和協力隊の輸送任務に自衛隊の部隊が参加することに関連して、来年秋に導入される政府専用機の運航・管理を自衛隊にゆだわる方針を固めた。政府筋が同日、明らかにした。
政府専用機の運用については「海外からの邦人の救出なども用途に含まれるのは確実」との判断から、自衛隊に運航・管理を委託した場合、自衛隊の海外派遣に道を開くことになりかねない、との懸念の声もあり、政府は対応に苦慮していた。
国際平和協力隊の活動に関連して自衛隊の補給艦、輸送機派遣方針を決めたことと併せ、政府が一気に政府専用機の自衛隊全面委託の方針を固めたことは、今後、その是非をめぐり論議を呼ぶことになろう。
専用機は1987年に米国・ボーイング社のB747-400型2機を購入。来年11月に引渡しを受け、千歳空港(北海道)に格納庫を新設することになっており、現在、操縦資格の取得や整備要員の養成のため防衛庁職員を含め約80人が総理府に出向の形で研修を受けている。
同筋は、邦人救出に政府専用機を使う場合「自衛隊のパイロットが操縦し、運航・管理を自衛隊に任せる。今は訓練などで自衛隊員が総理府に出向しているが、(専用機が)来年入ったら、自衛隊にゆだねる。政府専用ヘリと同じだ」と述べ、運航・管理を全面的に自衛隊にゆだねる意向を明らかにした。
政府専用ヘリ(フランス製スーパーピューマ)は86年秋に防衛庁に所属替えし、自衛隊に運航・管理の任務を付与しており、専用機についてもこれに倣って同様の措置を取るものとみられる。
しかし、専用機の導入は、85年のイラン・イラク戦争の際の邦人脱出にトルコ機を使わざるを得なかった教訓も背景にあることから、ヘリと違って海外の邦人救出などが任務に加わるのは確実。事実上の自隊海外派遣につながるため、専用機を自衛隊の管理下に置くことの是非も含め、12日召集の臨時国会でも論議の対象になろう。《共同通信》
【海部俊樹首相】サウジアラビア国王と会談
日本の首相として12年ぶりにサウジアラビアを公式訪問中の海部首相は6日午後9時すぎから、ジッダ市内のサラーム宮殿にファハド国王を表敬訪問し、ペルシャ湾岸情勢について意見交換、湾岸危機の平和的解決で一致した。
国王は「この地に平和が戻った暁には日本を訪れることを希望している」と述べ、訪日の意向を表明した。
ファハド国王は湾岸危機に対する日本の紛争周辺国経済援助について「このような行為は人道的に素晴らしいだけでなく、日本の今後の国際的貢献のために力を与えるものだ」と評価し、感謝の意を示した。
さらに国王は多国籍軍に派兵しているエジプト、シリア、モロッコ、パキスタン、バングラデシュなどの発展途上国について「これらの国への援助も考えてほしい」と日本の協力を求めた。
これに対し、首相は直接答えなかったが、政府は一定の援助が必要との認識だ。
首相が国連決議に基づく①イラク軍のクウェートからの撤退②クウェート正統政権の復帰―など日本の基本的立場を伝え「イラクと妥協せずに対応していく必要がある」と述べたのに対し、国王も「イラクの撤退がなければ大国が小国を侵攻していいという危険な原則が世界中にまかり通ることになる」と指摘、対イラク経済制裁の厳格な実施で一致した。
ただ国王は経済制裁について「ある国にこのような完全な制裁をしているのは歴史上初めて」との認識を示しながらも「(結果については)もう少し待ってみたい」と述べ、“制裁破り”に強い警戒感を表明した。《共同通信》