平成587日目

平成2年8月17日(金)

1990/08/17

【石川県能登地方】大雨

前線が能登半島付近に停滞している石川県内は17日未明から珠洲で1時間に39ミリの雨量を記録するなど能登全域で集中的な大雨に見舞われ、珠洲市内では小学校グラウンドののり面が崩れ、七尾市内でも正午現在で民家35戸が床下浸水するなど各地で被害が相次いだ。

JR北陸線では津幡—倶利伽羅間で運転を見合わせ、JR七尾線でも良川ー能登中島や津幡ー宇野気間で一時不通となった。さらに国道249号、能登有料道路でも一部区間が通行止めとなり、都会に向かう帰省客らは足止めを食った。

金沢地方気象台は能登地方に大雨洪水警報を発令し、山間部のがけ崩れなど警戒を呼び掛けている。加賀地方では午前中、お湿り程度の雨となったものの、午後からまとまった雨量になると予報している。

県消防防災課が午前11時現在でまとめた被害状況によると、住居の床下浸水が七尾市橘町で19戸、同市白銀町で7戸の計26戸、いずれも側溝のいっ水のため発生している。

道路では国道249号の和倉駅前で延長200メートル、深さ30センチにわたり冠水し、通行止め、能登有料道路の柳田ー此木間も激しい雨のため通行止めとなっている。《北國新聞》




【皇太后さま】那須御用邸入り

皇太后さまは夏の静養のため17日、特別列車で栃木県那須町の那須御用邸に入られた。毎年恒例の静養で、9月3日までの18日間滞在、この間天皇、皇后両陛下も19日から26日まで那須御用邸付属邸で皇太后さまと一緒に過ごされる。皇太后さまが皇居の外に出られるのはことし3月、神奈川県葉山町の葉山御用邸で11日間静養されて以来5カ月ぶり。移動には車いすごと乗れる専用ワゴン車が使われた。《共同通信》

【橋本龍太郎蔵相】「中東紛争は長期化の可能性も」

橋本蔵相は17日、都内で講演し、イラクのクウェート侵攻後の中東情勢について「(日本への)石油供給にはある程度見通しがついており、今は国民生活への影響を心配する状況にはない」としながらも「紛争長期化の可能性も十分検討しなければならない。物価面では原油価格にどうはね返ってくるか警戒心を強めている」と語り、紛争長期化による日本経済への影響に懸念を示した。《共同通信》

【イラク】邦人出国当面認めず

イラク政府は17日、イラクにいる日本人の出国を当分の間、認めないと日本政府に正式に通告してきた。日本政府はこれに強く反発、既に同様の措置を取られている欧米各国とも足並みをそろえて、出国禁止措置の早期撤回を重ねてイラクに要求する方針。

現在、日本人はイラクに230人、イラクが併合を宣言したクウェートに278人が取り残されている。出国ビザを取って14日、イラクから出国しようとした日本人10人が出国を拒否されたため、外務省はイラク政府に対し事情明を求めていた。

在イラク日本大使館から外務省への連絡によると、イラク国内では日本の対イラク制裁措置を理由に日本人に対する感情的反発が広がっており、在留邦人は食料など日常必需品の買い物などで嫌がらせを受けるケースも目立っている。

邦人の中には妊婦や病人も含まれており、外務省は在イラク日本大使館に対し、人道的措置からこれらの人たちの出国を優先的に働き掛けるよう指示した。

一方、イラクはアルリファイ駐日大使が12日に、商契約が残っている邦人の出国は認められないとの同国政府の口上書を日本側に伝達。13日には日本政府も「在留邦人を含め西側諸国民の出国を認めない措置が取られたもよう」との情報をつかんでいた。

外務省は15日、アルリファイ大使を呼び確認したが、大使は「初耳だ」と答えたにとどまり、16日に現地大使館がイラク外務省に照会した結果でも、同国の担当者は「そのような事実は承知していない。邦人出国禁止はあったとしても一時的なものではないか」と回答、要領を得なかったという。《共同通信》

【政界メモ】にぎやかな見送り風景に

◯…自民党の渡辺元政調会長は17日、東南アジア歴訪への出発に先立つ成田空港での結団式で、訪問先のタイのカセムシー駐日大使から「大きな成果を収められるように」と歓送のあいさつを受け「所期の目的を達成できるよう頑張ってきたい」と神妙に決意表明。

ところが、乾杯後は、同行する山口部美渡辺派事務総長に向かって「君のひげは(訪問国の)ベトナムのホー・チミン(元主席)に間違えられるよ」とからかうなど、いつものペースに。そこへ「地元松山から朝一番の飛行機で駆け付けました」と“入閣待望組”の関谷勝嗣衆院議員が飛び込んでくるなど、にぎやかな見送り風景となった。

◯…民社党の田渕副委員長は国会内での記者会見で、今秋をめどに進めている衆院選挙制度改革の党独自案作りについて「日本の議会政治のビジョンを描いて、21世紀半ばまで通用するものを作りたい」と“中間報告”。この作業のため、夏休みも最小限に絞り、外遊も避けて奮戦中とか。

さらに「抜本改革は短時日にはできない。次の総選挙は現行制度の下で定数是正して実施となるだろう」との読みから、格差二倍未満の定数是正独自案をまとめる二段階作戦を展開中。だが「自民党がもたもたしているので、民社党案を先に出すかどうかは、戦術論としていろいろある」と、含みも残していた。《共同通信》

【ソ連軍】来年から大改革

ゴルバチョフ・ソ連大統領は17日、黒海沿岸のオデッサ軍管区の軍の集会で演説し、現在の五軍制、徴兵制から志願兵制への切り替え、全連邦軍体制などの是非について9月から検討、根本的な改革計画を作成し、最高会議の決定を経て来年から軍の大改革を断行する、と言明した。

タス通信によると、大統領は、大統領会議の下に新たに改組した国防会議を設け、1990年代のソ連軍はどうあるべきかを検討する。「合理的十分性」の軍事ドクトリンを基本線に置き、徴兵制度も見直して、場合によっては全軍を志願兵制に切り替えることも検討する、と述べた。

改革に着手する理由として大統領は、軍の改組は通常、戦争が終わった後に行うが「わが軍は冷戦に対処するように確立された。しかし、この戦争は終わった」と述べ、戦後の冷戦構造の解消に伴うものだと指摘した。

改革で検討するものとして、大統領は①90年代のソ連軍の戦力と質②ソ連軍の構成③現在の五軍(陸、海、空、戦略ロケット、防空各軍)がすべて必要か、必要だとしてどういう役割分担にするかーなどの基本構造から考え直し、決定しなければならない」と述べた。

さらに、軍務に就く場所についても、出身民族の共和国内か、全連邦か、あるいはその混合かなどのさまざまな要素についても決めるとしている。《共同通信》




8月17日のできごと