平成552日目

平成2年7月13日(金)

1990/07/13

【アルバニア】亡命者4000人がイタリア入り

アルバニアの首都ティラナの西ドイツ、イタリア両大使館に駆け込み約1週間ろう城していたアルバニア人市民約4000人を運ぶ4隻のチャーター船が13日、イタリア南部のブリンディジ港に到着した。また別の客船がフランス大使館に駆け込んだ545人を乗せ、南フランスのマルセイユに向かっている。

アルバニア共産主義政権は、市民の大量出国を許したことで、今後重大な試練を迎えそうだ。

ブリンディジ港には、この日午前9時(日本時間同日午後4時)第一便のフェリー「エスプレッソ・グレチア」が入港。船のデッキには、着のみ着のままのアルバニア人数百人が黒山のようになり「イタリア、イタリア」叫び、歓声と拍手に沸いた。

赤十字社によると、乗客の中には下痢と発熱の幼児ら4人、骨折の5人などけが人や病人も含まれている。船内で赤ちゃん1人が生まれたともいう。約30人が救急車で病院に運ばれた。

第一便と第二便の乗客は西ドイツ大使ろう城組で、ほぼ全員が休む間もなく岸壁で待機の特別列車5本で次々と西ドイツに向かった。到着は14日午前の見込み。また午後到着の第三、第四便の約800人は、イタリア大使館ろう城組で、上陸後は郊外に設置されたテント村に収容され、次の落ち着き一先が決まるまで滞在の予定だ。《共同通信》




【東京・上野】道路陥没事故から半年、新幹線トンネル工事再開

ことし1月に起きた東京・上野の道路陥没事故のため東京都の中止命令でストップしていた東北、上越新幹線御徒町トンネルの工事が13日午前、約半年ぶりに再開し、来年6月の東京駅乗り入れに向けてようやく動き出した。《共同通信》

【岡山県笠岡市】市長が男に刺され負傷

13日午後5時50分ごろ、岡山県笠岡市亀島、渡辺嘉久笠岡市長(65)が自宅前路上で、車を降りたところ、潜んでいた男に刃物で切り付けられた。渡辺市長は左腕や左胸を切られ、市内の病院に運ばれたが10日間の負傷。

市長公用車の運転手で同市秘書広報課のAさん(43)も腹やほほなど3ヶ所を刺され1ヶ月の重傷を負った。

男は近所の雑貨店経営Bさん(47)が取り押さえ、110番で駆け付けた笠岡署員が午後6時すぎ、殺人未遂の現行犯で逮捕した。

同署の調べでは、犯人は岡山県倉敷市内の64歳の無職の男。約20年前に精神分裂病で入院していたことがある。

調べに対し、「渡辺市長をやれば、神の国が作れる、と神のお告げがあった」などと訳の分からないことを口走っているという。《共同通信》

【自民党・山口敏夫衆院議員】コメ部分自由化を容認

自民党・経済調整特別調査会の山口敏夫会長(衆議院議員)は13日、長野県・軽井沢町で開かれている日本生産性本部主催のトップマネジメント・セミナーで、コメ問題に触れ「コメは自由化しても牛肉、サクランボと同じように競争力はあり、自由化は避けられない。国内需要のうち5%は(輸入を)認めてもよいのではないか」と述べ、自由化に柔軟な姿勢を示した。自民党の要職の立場にある議員がコメの部分自由化を認める発言をしたのは、これが初めて。

山口氏が会長を務める経済調整特別調査会は、同党の対外経済政策を取り仕切っているだけに、氏の発言が党の政策に与える影響も大きく、波紋が広がりそうだ。

コメ市場の開放問題は、国会で「完全自給の堅持」を決議していることもあって部分的にせよ「コメ自由化」発言はタブーとされている。

しかし今回の先進国首脳会議では日本の食糧安保論が一応受け入れられた形にはなったものの、新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)の年内決着のため各国が農業保護を引き下げることが確認された。米国内でも依然、コメ市場開放の圧力が強く、ことし秋以降、最大の国際政治課題となっている。

このため自民党内で先の生産者米価決定に際して海部首相に「完全自給化方針堅持」を求める動きがあった一方、四極フォーラム日本会議が今月5日に行った「コメの一部自由化」を含む政策提言に、自民党の伊東正義元務会長ら4人の衆院議員が署名に名を連ねるなど、内の意見対立も目立ち始めている。《共同通信》

【近鉄・野茂英雄投手】11試合2けた奪三振

近鉄4−3日本ハム◇13日◇藤井寺

大石が逆転サヨナラの2点本塁打を放ち、近鉄が8連勝した。2点を追う近鉄は九回、石井が中堅バックスクリーンに打ち込む5号ホーマー。続く代打中谷が左前打し、(代走中根)安達が送った一死二塁で、大石はカウント1-1からの内角寄り速球を左越えにたたいた。

西崎は緩急をつけた投球でピンチをかわしていた。しかし、九回に石井を2ー0と追い込んでから一発を浴びたのが痛かった。

野茂は10三振を奪ったものの、失策も絡んでの3失点。西崎に投げ負けていた格好だが、打線の奮起に救われての9勝目になった。《共同通信》

たまげた勝ち方である。終盤の八回に2点を日本ハムに奪われ、敗色濃厚となった。なのに、土壇場の九回裏にとんでもない逆転サヨナラの場面が待っていた。

先陣を切ったのはルーキー石井だった。カウント2-0と追い込まれながらも西崎の直球をバックスクリーンへ運ぶ5号ソロ。代打中谷が左前打(代走中根)して安達がバントできっちり送り一死二塁。今度は小さな大石が左へ逆転サヨナラの15号2ラン。

近鉄はこれで8連勝。ナインのはしゃぎようといったらない。仰木監督はこれを代弁するかのように「何もいうことなし。これが最初から分かっていたらな」と笑いが止まらない。

大石は6月26日のロッテ戦(日生)での逆転サヨナラ満塁本塁打に続く今季2本目のサヨナラアーチ。「狙っていたなんておこがましい。真っすぐをしんに当てることだけを考えていた。そうしたら内角に甘い球が…」。喜びもひとしおだ。

野茂には思わぬ白星がころがり込んできた。新人の年間最多の二けた奪三振試合の、プロ野球記録を達成した試合がサヨナラ勝ち。「石井さんの一発でいけるかなと思った。初勝利のときと同じくらいうれしいです」と、ニヤリとしていた。《共同通信》

【大相撲名古屋場所6日目】千代まさかの初黒星

大相撲名古屋場所6日目(13日・愛知県体育館)全勝は関脇安芸ノ島ただ1人となった。安芸ノ島は全勝同士の対戦で大関小錦を終始攻めて左下手投げで破った。

横綱千代の富士は平幕両国にいいところなく押し出されて初黒星。両国は昨年九州場所、ことし春場所に次いで千代の富士から3回目、通算でも3個目の金星獲得。横綱北勝海は関脇琴富士を一直線に押し出し、旭富士、霧島の両大関とともに1敗を守った。北天佑は4勝目。安芸ノ島を追う1敗は2横綱と3大関と平幕の貴ノ浜、春日富士の計7人。十両は若花田ら5人が1敗で並んでいる。《共同通信》

【海部俊樹首相】日米協調改めて強調

アトランタ訪問中の海部首相は、13日放映の米CNNテレビの単独会見番組で、朝鮮半島情勢の安定化、カンボジア問題の解決に積極的な役割を担っていく姿勢を表明した。

首相は米テキサス州ヒューストンでの先進国首脳会議では、第三次対中円借款の凍結解除の方針を各国首脳に伝えたが、CNNテレビとの会見でもアジアへの積極外交の意向を表明、韓国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の対立状態の解消を助け「(東南アジアやインドシナ)地域の紛争の種となり得るカンボジアの内戦解決のため力を貸したい」と述べた。

首相はさらに、日米関係について「両国が世界の国民総生産の四割を占めているなかで、両国間に誤解や対立、障害があってはならない」と強調した。最大の懸案だった日米構造協議では、政府内だけでなく、日本の産業界に対しても「良き企業人であるよう指示した」と述べた。

首相はさらに「米国に投資するなら、敵対的な目で見られないよう良識を持って行動すべきだ」と米国市民の日本および日本人に対する認識が重要な要素であるとの考えを示した。《共同通信》




7月13日のできごと