平成475日目

平成2年4月27日(金)

1990/04/27

【大阪空港】存続へ

関西新空港建設に伴う、現大阪空港の「存続」か「廃止」かを決める調査を進めていた運輸省は27日、空港存続を前面に打ち出した総合評価をまとめ、伊丹(兵庫)、大阪の空港騒音公害調停団と周辺自治体に提示した。

それによると、存廃判断の基本となる近畿圏での国内航空の潜在需要予測を、関西新空港開港7年後の平成12年(2000年)で、現在の大阪空港利用者数より約1800万人多い3250万人と算出。その上で、廃止した場合は利便性の低下や雇用問題、経済的損失など社会的影響が大きく、跡地利用も困難などと指摘、存続の方向性を出している。

同省は7月中には大阪、兵庫両府県と周辺11市、住民の意見を聴取、8月の平成三年度予算概算要求に合わせ、存続か廃止かの最終判断をする。しかし、伊丹市など周辺自治体は既に存続を前提に独自の街づくりを進めるなど、存続へ向けての動きが出ており、昭和48年の騒音公害調停申請以来17年越しの同空港存廃問題は、事実上「存続」の方向が固まったといえる。《共同通信》




【プロ野球】一軍平均年俸は2370万円

労働組合・日本プロ野球選手会(原辰徳会長=巨人)が集計した1990年度選手年俸の調査結果が27日、明らかになった。

選手会事務局が自己申告をもとにまとめたもので、米国や台湾出身の外人選手と任意引退選手を除く12球団の支配下選手675人(7日現在)の平均年俸は、昨季より14.9%(198万円)増えて1526万円となった。一軍選手だけの平均年俸も14.4%(299万円)アップして2370万円に達した。

リーグ平均年俸ではセは1562万円(平年比13.8%増)で、パが1490万円(同16.0%増)と昨年より両リーグの差が縮まった。

球団別のトップは3年連続西武で1997万円(同18.1%増)と2000万円に迫り、2位は年季日本シリース優勝の巨人が1992万円(同26.0%増)で続き、3位中日の1928万円(同23.7%増)と、4位以下に400万円以上の差をつけている。

球団別平均で目立つのはダイエーで、南海時代の88年は1球団日だけ1000万円に届かなかったが、今季は1438万円(同19.1%増)で7位まで上がった。年季パ・リーグ優勝の近鉄は1485万円(17.6%増)で8位から5位になった。

球団別の年俸総額が10億円を超えたのは西武、中日、巨人の3球団で、西武と巨人は一軍選手だけの平均年俸が3000万円台に笑った。12球団の年俸総額は102億9846万円と初めて100億円に達した。年俸階層別に見ると一軍最低保障の840万円未満が338人と半数以上で、5000万円以上の高給選手は45人で全体の6.7%しかいない。大リーガーの平均年率は各種の調査結果から60万ドル(約9620万円)前後と推定される。《共同通信》

【民社党・大内啓伍委員長】海部首相に就任あいさつ

民社党の大内委員長ら新三役は27日午前、首相官邸に海部首相を訪ねたのをはじめ、国会内で土井社会党委員長らに会い就任あいさつをした。席上、大内氏は消費税問題の取り扱いについて「このまますれちがいをほうっておくと、与野党とも公約違反になる。民社党は率直に話し合う用意がある」と述べ、問題解決に向けて積極的に協議に応じる姿勢を示した。《共同通信》

【政界メモ】「経営の神様にも誓い」

○…海部首相は27日昼、都内のホテルで開かれた松下電器創業者の「故松下幸之助氏をしのぶ会」に出席した。松下氏の遺影を前に、首相は「あこがれにも近い人生の目標だった」とあいさつ。政治決断で苦労した日米構造協議を引き合いに「あんな時に、大先輩の人生哲学を開きたかった」としんみり。

しかし、首相にとっては、野党はおろか自民党内にも反対の強い選挙制度改革のハンドリングこそが、政権が長持ちするかどうかの正念場。それを十分意識してか、最後は「選挙制度審の答申も頂き、不退転の決意でやりますので見守っていただきたい」と、「経営の神様」にも誓い。

○…自民党の小沢幹事長はこの日、国会内で小野明前参院副議長死去に伴う福岡補欠選挙の対策会議に出席、比例代表議員らを前に「参院選の一議席は重要だ。わが党候補に全力を挙げて当選してもらわなければならない」と、ゲキを飛ばした。小沢氏は補選日程の見通しに触れ「告示の5月23日は先負、投票の6月10日は仏滅だ。従来のパターンからすると縁起が悪いが、茨城も(告示が)先負、(投票が)仏滅で勝った。今度もどうかよろしく」。

ところが、よく調べてみると、6月10日は確かに仏滅だが、5月23日は友引。小沢氏は昨年10月、社会党を破った茨城補選以来の「必勝縁起」を強調したものの、どうやらこれは勘違い。《共同通信》

【モンゴル】軍が出動、集会中止に

アジアの社会主義国のなかで唯一本格的な改革に踏み出したモンゴルで27日午前(日本時間同)、民主勢力連合など野党勢力が首都ウランバートルで開こうとした集会を、丸腰の政府軍部隊や警官隊約1000人が出動して中止させた。会場の政府庁舎前広場一帯には、これに抗議する野党メンバーや市民ら約4万人が集まり一時緊張したが、野党勢力側は「無用な衝突はしたくない」として同日午後3時までに自主解散した。

昨年末からの民主化要求運動の高まりの中で、非武装ながら軍隊が出動したのは初めてで、急進的改革を拒否する当局側が見せた強硬姿勢に野党勢力が反発を強めるのは必至とみられる。

西側外交筋などによると、当局側が警備の兵士を増強するなどの情報が流れたため、野党勢力は衝突を避けるために解散を決定したが、広場では「われわれはこれだけの規模の集会をいつでも開くし、その実力はある」と気勢を上げ、当局側の出方によっては再び大集会を開くことも辞さないとの姿勢を見せていた。

この日の集会は、野党勢力が先にオチルバト人民大会幹部会議長らに対して出した①国民の意思を反映しない現在の人民大会に代えて暫定国民会議を設置する②7月下旬に予定される自由選挙を前に各政治集団が対等な立場で政策を審議する国民評議会を設ける③複数政党制導入に伴い、旧独裁党の人民革命党は政府庁舎から退去する―の3
項目の要求が26日夜拒否されたことに抗議するためのものだった。

オチルバト議長は26日夜、国営放送を通じて緊急声明を発表。この集会を“違法集会”と決めつけ、強行開催した場合には実力行使する構えを見せていた。《共同通信》

【米・ブッシュ大統領】スーパー301条対日適用回避

ブッシュ米大統領は27日、米包括貿易法のスーパー301条(不公正貿易国と行為の特定・制裁)の第2回適用について、ことしは日本を特定しないことを正式決定した。

前日開かれた経済政策閣僚会議(EPC、議長・ブレイディ財務長官)の進言を受けた決定で、外国への制裁を前提にした国内法に基づく一方的措置を排除し、今後の米貿易政策は年末合意を目指す関税貿易一般協定(ガット)の新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)における多国間協議を通じた市場開放の実現を目指すことになった。

27日午後(日本時間28日未明)にはヒルズ通商代表が記者会見し、大統領決定の詳細な内容を明らかにする。大統領はスーパー301条の決定に際して声明を発表する予定で、この中でウルグアイ・ラウンドの成功を強調するとともに、年末合意に向け各国の協力を求める。

大統領が日本への適用を見送ったのは、新ラウンドの成功とともに、昨年スーパー301条の不公正貿易行為に特定したスーパーコンピューター、人工衛星、木製品の三分野で日米合意が達成されたことや構造の中間報告取りまとめの日本側の努力を評価したためである。

しかし、6月末には構造協議の最終報告が予定され、5月には日米建設合意の見直し協議、7月末までの電気通信交渉などを控えており、米政府は日本の一層の開放努力を求めていく方針だ。

スーパー301条とともに知的所有権の保護を目指すスペシャル301条(知的所有権の侵害国と行為の特定・制裁)については、日本は特許制度などが昨年と同様、制裁を前提にしない監視リスト(ウオッチリスト)に入れられ、米政府としては特許、著作権、商標などの日本の改善努力を今後見守ることにしている。《共同通信》

【米・ヒルズ通商代表】コメ開放が対日重点項目

ヒルズ米通商代表は27日、米包括貿易法のスーパー301条(不公正貿易国と行為の特定・制裁)の適用に関する声明の中で、関税貿易一般協定(ガット)の新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)の年末合意に向けて「日本のコメ輸入禁止を具体的な貿易障壁の一つとして取り上げるべきだ」と言明し、今後の対日重点障壁としてコメの市場開放を目指す方針を明らかにした。

ヒルズ代表が新ラウンドの重点分野として挙げたのは、コメのほか欧州共同体(EC)の農産物に対する輸入課徴金、輸出補助金、同じくECの電気通信・重電機器に対する差別的政府調達の3つで、日本は多国間協議の新ラウンドを成功させるために、年内にコメ市場の具体的開放策を迫られることになる。

ヒルズ代表は記者会見で、日本にスーパー301条を適用しなかったことについて、「日本が多大の開放努力をしたのに加え、構造協議を通じた米側の改善要求を「日本国民の多くが支持している」点を強調し、今後も日本国民の支持を背景に市場開放が進展するよう期待を表明した。

ヒルズ代表はまた、現時点でスーパー301条を日本に適用することはむしろ逆効果になると述べ、今後はウルグアイ・ラウンド成功に向けて日本の協力ぶりを見守る姿勢を示した。《共同通信》




4月27日のできごと