平成474日目

平成2年4月26日(木)

1990/04/26

【民社党】大内体制スタート

民社党大会は26日、大内委員長、米沢書記長を軸とする新執行部を選出、三日間の日程を終えて閉幕した。

大会終了後、会場の東京・九段会館で記者会見した大内氏は、消費税問題について「高齢化社会にとって、最も重要な柱である年金、医療を中心とする福祉に必要な財源を(間接税で)確保していくという観点に立って検討すれば、国民の理解、期待が生まれてくるのではないか」と述べ、福祉財源の確保を前面に与野党が協議し、決着を図るべきだとの考えを表明した。

さらに、大内氏は「われわれとしてもこの点を詰めて、場合によっては提案していきたい」と述べ、消費税問題の解決に民社党が政策面で主導権を発揮していく意向も強調した。また、決着時期については「秋の臨時国会ということが一番考えられる」と述べ、今国会での消費税問題の解決は困難との見方を明らかにした。

自民党との連立について大内氏は「今までの政権ではできないことをやるという意味で、プラスになるならやっていいし、単なる補完ならやらない。国家、国民の利益にかなうかどうかが基準だ」と述べ、政策の一致を前提にフリーハンドで臨む考えを示した。

一方、野党間の連合政権協議については「社会党が転換してくるなら協議再開の条件は整う。社会党の出方次第だ」との立場を示すとともに、公明党についても「同じ中道勢力として提携を重視していきたい」と述べた。




【金沢三越店】オープン

金沢駅前第二地区の市街地再開発ビル「ヴィサージュ」のオフィス棟一、二階に出店した金沢三越店は26日から営業を開始し、海外の一流ブランド品を集積した駅前商圏の核店舗として華やかにデビューした。

オープン日のこの日は午前9時半から、店舗入り口前でオープニングセレモニーが始まり、女性5人による「友禅華太鼓」のアトラクションが披愛される中、広い歩道を埋める人垣ができた。10時の開店に合わせて江川金沢市長、三谷進三再開発組合会長、市原晃三越会長、坂倉芳明同社長ら8人がテープカットすると、開店を待ちわびた市民らがどっと内に繰り出し、人であふれた各フロアは高額商品に女性たちのため息がもれていた。

正午からは、近くの金沢都ホテルで開店記念レセプションを開き、地元の行政、経済界の代表や三越の取引関係者ら約500人の招待客が「金沢の玄関口」にふさわしい超高級専門店ゾーンの誕生を祝福した。同店は派遣社員を含め総勢80人の体制でスタートし、一、二階合わせて約1405平方メートルの店舗にティファニーはじめ米、伊、仏、スイスなどのトップブランドをそろえ、北陸初の三越の拠点として幅広い営業活動を行うことにしている。《北國新聞》

【帝国ホテル】大阪進出

帝国ホテルは25日、大阪市北区天満橋にある三菱金属大阪製錬所跡地の再開発計画に参加、高級都市ホテルを建設すると発表した。帝国ホテルは今年創業百周年を迎えるが、今回の大阪進出はこの記念事業の一環。直営ホテルの展開は長野県・上高地の「上高地帝国ホテル」に次いで二番目。さらに東京近郊を含む二件の新ホテル計画があり、帝国ホテルが本格的に多店舗化による事業拡大に乗り出すことを示している。《共同通信》

【民社党】大内新体制を選出

東京・九段会館での民社党大会は最終日の26日午後、大内委員長ー米沢書記長を中心とする新執行部を選出、「今やわが党の存在意義そのものが問われている。結党の原点に立ち返って党再建に取り組む」との大会宣言を採択して三日間の日程を終え、閉幕した。

新三役のうち副委員長には、留任の抜山映子前参院議員と新任の田渕哲也参院議員、西村章三前衆院議員の3人をそれぞれ選出。常任顧問には、永末英一、塚本三郎両氏が就任し、「大内新体制」の陣容が決まった。

衆参両院選に敗れ、結党30年を迎えて最大のピンチに立つ民社党の再生をかけた今回の大会では、党名変更論や路線問題、選挙の敗因をめぐって例年になく活発を論議が交わされた。しかし、具体的な再建策や政治路線については新設の「民社党新生委員会」での検討に先送りする形となり、大内新執行部にとっては明確な展望を欠いたままのスタートとなる。

大会では連合政権協議と消費税問題を共に「白紙に戻す」との姿勢を打ち出した運動方針に対し強い異論もなく、過去一年間、永末執行部が進めてきた社公民路線との決別を印象付ける大会となった。《共同通信》

【選挙制度審議会】「並立制」導入を答申

第八次選挙制度審議会(首相の諮問機関、小林与三次会長)は26日午後、自治省で総会を開き、衆院の選挙制度として、小選区比例代表並立制の導入を柱とした答申を正式に決定、小林会長が首相官邸を訪れ、海部首相に提出した。過去の審議会と違い衆院制度改革を初めて一本化したのが特徴で、小選挙区301、比例代表200の総定数501を事実上示した。

さらに、政党本位の選挙、政党に対する公的助成の必要性の観点から「政党に関する法制の整備」の検討を打ち出した。また、政治資金を受け入れる政治団体を2団体に限定するなど政治資金制度の改革を選挙制度改革と一体で速やかに行うことを強調している。

政府、自民党は26日の選挙制度演会の答申を受け今秋の国会開設百周年をめどに小選挙区比例代表並立制の会は連休明けから、早速、着手する。

答申は①衆院選挙制度の改革②参院選挙制度の在り方③政治資金制度の改革④政治活動に対する公的助成と政党に関する法制⑤腐敗行為に対する制裁強化ーの五つで構成。まず、前文で「政治に対する国民の信頼を確保することが今日ほど要請されている時期はない」と指摘、「選挙制度、政治資金制度の根本的見直しを行い、その改革を果敢に行うことが必要」と強調している。さらに、「一票の格差」問題にも触れ、「この改革をすることで格差是正の要請にこたえる」との見解を示した。

並立制の導入では、総定数は500程度(付された定数表によると501)、6割を小選挙区、4割を比例代表定数としている。小選挙区の区割りは、選挙区間の人口格差を一対二未満とすることを基本原則、市区町村を分割しないことを原則に掲げた。比例代表選挙は全国11ブロック単位で実施する。北陸地方では小選挙区定数は石川、富山3人、福井2人、比例代表は北信越ブロックで13人となっている。

政治資金制度では、企業、団体献金を政党に限定することで容認する姿勢を示したが①政治資金パーティー券の購入限度の設定②政治家の関係政治団体をすべて公表し、収支を集計報告③調達団体以外の政治団体に対する寄付は1万円超を公開④政治資金規正法違反の罰則強化–などを盛り込んだ。《北國新聞》

【海部俊樹首相】答申実現に向け決意

海部首相は26日、選挙制度審議会の答申を受けた後、首相官邸で記者団の質問に答え、「内閣は最重要課題として取り組み、不退転の決意で対応していかなければならない」と答申実現に向け政府としての強い決意を示した。《共同通信》

【政界メモ】飛鳥文化に浸り切る

◯…海部首相は26日午前、都内のデパートで開催中の「法隆寺秘宝展」を鑑賞。高田良信法隆寺執事長の案内で会場を巡った首相は、聖徳太子が使用した「褥」=布団=や「南無仏舎利塔」などの前に立ち止まっては「これは何」と尋ねたり「なるほど。そうですか」とうなずくなど、国会審議も一段落して飛鳥(あすか)文化に浸り切った様子。

予定時間をややオーバーして退出する際も「いいものを見せてもらいました」とにこやか。南西アジア歴訪を二日後に控え、テーマの一つである文化協力を肉付けする一助になったかどうか。

◯…この日午後、東京・芝の友愛会館で開かれた友愛会議(旧同盟)「全国代表者会議に、民社党大会最終日で選出されたばかりの大内委員長が米沢書記長とともに出席した。大内氏は「満場一致で選ばれました。浅学非才で徳足らざる私ですが、命を尽くして任務を全うしたい」とあいさつ。米沢氏も「再建の道は厳しいが、頼りになるのは皆さんです」と最大の支持基盤の強力を訴えた。

大内・米沢体制を了承し、内紛決着の役割を果たした友愛会議の芦田議長も「人事は心配したが、大きな火事に至らず何よりだった」と胸をなで下ろしていたが、党大会では委員長選出前から自民党との連合に含みある発言をするなど独断専行のきらいがある大内氏だけに、一件落着とはいかない表情。《共同通信》

【仏・西独首脳】リトアニアに書簡

フランスのミッテラン大統領とコール西ドイツ首相は26日、ソ連・リトアニア共和国のランズベルギス最高会議幹部会議長に連名の書簡を送り、リトアニア共和国最高会議が3月11日採択した「独立宣言」の効力を一時停止するよう要請した。ソ連とリトアニアの対話開始が容易になる、というのが理由で、書面はゴルバチョフ・ソ連大統領にも伝えられた。

リトアニア問題については、ブッシュ米大統領がこの問題での対ソ制裁措置の発動を踏みとどまっており、フランス、西ドイツが対話による「解決促進を求めたことで、リトアニア問題の話し合いによる解決の方向が国際的に一層強まったことになる。

書簡を送ることについては26日午後、第55回フランス・西ドイツ定期首脳会談後の両首脳の共同記者会見で明らかにされていたが、書簡は①リトアニアの主権は認,める②ペレストロイカを進めるゴルバチョフ大統領に新たな困難を与えないーとする立場からのもので「ひもをほどくには時間と忍耐を要求し、対話という古典的な道を取り入れるべきだろう」としている。

書簡に触れてコール首相は26日「ハンガリー、ポーランド、東ドイツなど最近の東欧の展開は、ペレストロイカ(改革)がなければ不可能だった」と、ゴルバチョフ大統領支援の姿勢を明らかにした。また、ミッテラン大統領は3月、「フランスはスターリンによる(リトアニア)併合を認めることを拒否してきた」と述べ、その一方で「われわれの役割は火に油を注ぐことではない」と表明、その姿勢を一貫させている。《共同通信》




4月26日のできごと