平成387日目

平成2年1月29日(月)

1990/01/29

【在韓米空軍】3基地を閉鎖

韓国と米国両政府は29日深夜、ことし10月末から1992年7月にかけて在韓米空軍の韓国内5基地中、大邱と光州、水原の3基地を閉鎖し、行政・支援など非戦闘要員約2000人を削減することで合意した、と発表した。

東西緊張緩和と米国内の国防費削減圧力などを背景にしたもので、在韓米軍の基地閉鎖、人員削減合意が正式に公表されたのは初めて。数年前から論議が高まっていた在韓米軍撤退問題に対する初の具体的措置であり、朝鮮半島の緊張緩和に向けた動きとして注目される。

韓国国防省の発表によると、韓米両政府は在韓米空軍の平常時の作戦運営体制を5基地から鳥山、群山の両基地を中心に再調整し、大邱、光州、水原の3基地は有事の際に米軍の増員戦力展開のための韓米共同作戦基地の形として維持することを決めた。

米軍は現在、烏山と群山を主基地として、大邱など3基地を補助基地として使っているが、今後、水原基地を鳥山基地に統合し、大邱基地に駐屯しているRF-4C偵察機大隊を撤収、光州基地では行政補助要員を削減する計画。

韓国国防省は、撤収されるRF-4C機を既に韓国軍が保有しており、今後、撤収されるのと同数の同型機を追加導入する予定と明らかにした。さらに在韓米空軍が夜間戦闘遂行能力など最新の航法装置を備えたF16戦闘機を追加配備するため、対北戦争抑止力には変化はないと強調している。

一方、韓米両国は今月17日から在韓米軍撤収、韓国の防衛費負担問題について初の公式協議を行っており、2月24日にはチェイニー米国防長官が訪韓して本格的な両国間の協議が行われる予定。《共同通信》




【米軍】69基地閉鎖へ

チェイニー米国防長官は29日の記者会見で、韓国など海外14カ所を含む69の米軍基地閉鎖(部隊撤退、再編を含む)計画を発表した。東欧での変革と財政赤字に伴う国防費削減に対応した措置で、現在進められている欧州通常戦力交渉(CFE)が合意に達すれば、欧州を中心にさらに基地を閉鎖する方針を明らかにした。

閉鎖・削減の対象となる海外基地は欧州が大半で、在日米軍基地は含まれていない。アジアでは光州空軍基地など韓国が3カ所、フィリピンのサンミゲル海軍通信基地などが対象になっている。

消息筋によると、国防総省内部では沖縄、山口県岩国に駐留する海兵隊の一部撤退が検されている。これについてチェイニー長官は2月の訪日時に撤退問題で日本側と交渉するのか、との記者団の質問に対し「具体的な問題で交渉に入る計画はない。在日米軍の在り方については話し合う」と述べ、まだ決定の段階には至っていないことを明らかにした。

チェイニー長官はまた、北大西洋条約機構(NATO)に対するワルシャワ条約機構側の攻撃の可能性は「明らかに遠のいた」と語った。しかし、ソ連・東欧の動きに対応して軍事戦路を変更すべきだとの意見について「間違った考えた」として、(1)前方展開(2)柔軟反応戦路(3)十分な抑止力の維持―などの基本戦略は堅持する考えを強調した。

その理由として長官は、ソ連が依然として戦略核兵器の近代化を進めていることを指摘した。また基本戦略の一つとして同盟国との協調を挙げ「日本、韓国、NATO諸国との同盟関係は重要であり続けるだろう」と述べ、日米安保体制などの堅持も訴えた。

長官はCFEや戦略兵器削減交渉(START)の行方が今後の兵力削減に大きな影響を与えるとする一方、新型戦略爆撃機B2配備など米国の核戦力近代化方針を重ねて強調した。また西側諸国の企業がソ連・東欧圏と接近し対共産圏輸出調整委員会(ココム)の規制が緩和される状況下で、「90年代には東西の軍事技術格差は縮まるだろう」との懸念も示した。

今回発表された基地閉鎖計画は94年度までに順次実施される。米国内の基地の場合は議会の承認が必要とされており、長官は議会の反対を押し切っても基地閉鎖さらに推進するため、新たな法的措置も検討していることを明らかにした。《共同通信》

【米紙ニューヨーク・タイムズ】石原慎太郎氏は「怒れる男」

29日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、米国で論議を呼んだ共著「“NO”と言える日本」の真意釈明のために先ごろワシントンを訪れた石原慎太郎前衆院議員を「怒れる男」として紹介するとともに、米国側の対応ぶりを詳しく伝えた。

紙面の半分を割いたこの記事は今回の「悪口合戦」で「右翼」というレッテルを張られた石原氏は、「米国人が番犬というよりも、狂犬のように振る舞っている」ことに怒る一方、「米国からの経済、貿易面での要求に屈し、また自国のテクノロジーを世界のために使おうとしない日本人」にも腹を立てている、とその人物像を紹介した。

記事によれば、石原氏は米要人との懇談で、米国防継省が無断で翻訳した同著の英訳版に誤訳や省略があったため、自説がわいされたと述べ、真意は日米関係の強化にあったことを強調した。

「(石原氏が)米国へ来たことは有益だった」(レビノ下院議員)、「真剣で、良い話し合いだった」(ゲッパート下院議員)など、米側の反応はおおむね好意的だったが、民主党のボーカス上院議員は石原氏からの面会依頼を断った。同議員の側近は、その理由として、「(石原氏の)米国たたきは常軌を逸している」と語ったという。

モスバカー商務長官は「日本が米国に対する半導体チップの供給をやめ、ソ連に売れば、世界の軍事バランスは崩れる」という趣旨の著書のくだりを取り上げ、「そんなことをすれば、米通商法の下で日本は大きな経済的損害を被ることになる」と警告した。《共同通信》

【政界メモ】待たされても当選すれば

○…海部首相は29日午前、自民党総裁として党本部で第二次公認候補53人に公認証を手渡したが、最後の1人がなかなか現れず、手持ちぶさた気味。三塚政調会長が新行革審に関連して記者団とコメ談議しているのに加わり「国民が一日一杯ずつのごはんを余計に食べれば、一年で250万、消費が増える」「脂肪を減らすため、コメと野菜と魚を中心にした食生活が注目されている」などと、持論をしゃべっていたが、終了予定を7分過ぎて最後の1人が到着すると「お待ちしてましたよ」。

しかし、周りが「総理を7分もお待たせしたのですよ」ととがめると、首相は「当選してくれるなら7分でも、8分でも待ちますよ」と、思わず本音。

○…この日、記者会見した公明党の峰山昭範参院議員(政審副会長)、先の税特委審議では野党側答弁者の一人として活躍「連合政権の大蔵大臣候補」とまでいわれただけに総選挙の応援で大忙し。

「社会党や民社党からも応援に来てくれ、といわれても行かれへんがな」と悲鳴を上げた。大阪を中心に連日飛び歩いているが「反応はものすごい」と、今更ながらテレビ中継の威力に感心した様子。しかし、公明党候補が社会党候補と激しく争っているケースが多いだけに「消費税のことだけ主張すると社会党の応援みたいになる。頭痛いわ」と、消費税でのスターの悩みもちらり。《共同通信》

【海部俊樹首相】ブラジル次期大統領と会談

海部首相は29日午前、首相官邸で、コロル次期ブラジル大統領と約25分間会談した。コロル氏は「日本の東欧への支援を理解、協力する」と日本の東欧支援策への理解を表明。その上で「今後はブラジルを含む中盤米にこれまで以上に目を向け、投資や各種協力が一層促進するよう期待している」とブラジルへの経済協力を要請した。

さらに同氏は累積債務問題に関連して「国際通貨基金(IMF)でブラジルは決して一方的措置は取らない、と明言してきた」と述べ、一時的支払い停止などの措置を取る考えのないことを表明した。

これに対し首相は「就任以来、訪米、訪欧を通じ、世界の平和と安定のため日米欧ができるだけ協力することで一致した。ブラジルとも協力していきたい」と述べた。《共同通信》

【セ・リーグ】延長十八回制採用を決定

セ・リーグは29日、理事会を開き、今季から公式戦の延長戦の制限を、従来の十二回から「十八回まで」(時間制限はなし)に変更することを決めた。

同理事会は先月21日、延長戦無制限化による「原則引き分け廃止」を打ち出し、今月13、25日にもその方針を確認していたが、試合が深夜に及んだ場合の周辺住民の迷惑を考慮、十八回という歯止めをかける結論を出した。《読売新聞》




1月29日のできごと