平成347日目

平成元年12月20日(水)

1989/12/20

【パナマ侵攻】

12月20日のできごと(何の日)
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ブッシュ米大統領は20日午前1時、米兵射殺事件などで緊張が高まっている中米パナマに、米軍実戦部隊を投入し、「政府主席」に就任した最高実力者ノリエガ将軍の逮捕作戦に踏み切った。

フィッツウォーター大統領報道官は、米軍の作戦開始の直前、ことし5月の選挙に立候補、実質的に当選した野党のギジェルモ・エンダラ候補がパナマ大統領就任の宣誓をパナマ国内で行い、米政府は直ちにこれを承認したことを明らかにした。

ブッシュ米大統領、ベーカー国務長官ら米政府首脳はこれまで、ノリエガ将軍の支配体制に対し「米の反応は、軍事力の行使を除外しない」(ベーカー長官)との姿勢を続けてきたが、今回の米軍作戦はその最後の手段に訴えたことになる。しかしパナマ国軍の中核部隊はノリエガ将軍に忠誠を誓っているといわれ、作戦成功の見通しは確かではなく、予断を許さない。《共同通信》

米兵が殺害され緊張が高まっていた中米パナマに対し、米国は20日、米人の保護と最高実力者ノリエガ将軍の逮捕を目的に軍事介入に踏み切った。同日未明(日本時間同日午後)から米軍は首都の国軍司令部などを空陸から攻撃、これまでに死者五十人以上、負傷者数百人が出て、なお戦闘が続いているもようだ。またパナマ運河管理当局はパナマ運河を閉鎖した。

ブッシュ米大統領はホワイトハウスの記者会見で米軍に死者が出たことを明らかにするとともに、リエガ将軍の所在はまだつかめていないと述べた。米国の中南米への軍事介入は1983年10月のグレナダ侵攻以来。

ソ連は「国連憲章違反」と強く非難し、軍事介入の即時停止を求め、ニカラグアも米国の行動を国連安保理に提訴した。米国は新大統領就任を宜造したギジェルモ・エンダラ氏(国の政府を承認、軍事介入の根拠をパナマ運河の米国による防衛権を定めた新パナマ運河条約に置いているが、その正当性について論議を呼ぶのは必至だ。《共同通信》

米軍のパナマ侵攻作戦は、拘束を目指したノリエガ将軍の行方が依然つかめず、作戦開始から十数時間経過した20日タ(日本時間21日朝)早くも長期化する様相を呈してきた。

一方、ブッシュ米大統領は野党のエンダラ政権をいち早く承認したものの、米軍介入に対する中南米諸国の反応は必ずしも支持で固まっておらず、ベーカー国務長官ら首脳は、今回の作戦が国際法上も正当だとの主張を必死に展開して外交努力を続けている。

米国の専門家の間では既に、ノリエガ将軍がジャングル地帯で米軍に対してゲリラ戦を展開する恐れがあると指摘する声もあり、その場合は米軍部隊の撤収が難しくなって作戦が長期化すると懸念されている。《共同通信》




【ユーゴ共産党】ルーマニア共産党と断絶

ユーゴスラビア共産主義者同盟(共産党)は20日、ルーマニア・ティミショアラでの反政府デモ弾圧に抗議し、ルーマニア共産党との関係を「無期限に断絶する」と発表した。

国営タンユグ通信が伝えた公式声明の中で、ユーゴ党はティミショアラの弾圧を「悲劇的事件」とし、チャウシェスク大統領を始めとする保守的なルーマニア党が「流血で解決した」と非難。ルーマニア当局に残虐行為をやめ、国内の民主的勢力との対話を始めるよう呼び掛けている。《読売新聞》

【ルーマニア】西部に非常事態宣言

国際社会の対ルーマニア非難の高まる中、チャウシェスク・ルーマニア大統領は20日夜、国営テレビ・ラジオで演説、ティミショアラ事件について「帝国主義勢力による内政干渉に反撃したもの」と武力弾圧を正当化、今後も反政府デモに厳しく対処する強硬方針を明らかにした。これを受け、ルーマニア政府は同日夜、ティミショアラ市を含むティミス郡に非常事態宣言を発令した。

30分間の演説でチャウシェスク大統領は「過去ルーマニアは西側諸国と良好な関係を保ってきたが、今、帝国主義的報復主義的勢力が反国家的テロ行為を組織化している。事件は混乱を引き起こし、体制の破壊を狙ったもの」とティミショアラでの反政府デモを糾弾し、今後も内政干渉に厳しく対処していくと語った。《読売新聞》

ルーマニアのチャウシェスク大統領は20日、反政府デモの発生した西部のチミショアラとその周辺を含めたチミス郡全域に非常事態を宣言した。

非常事態宣言は、午後11時以降の通行と市民5人以上の集会を全面禁止している。チミショアラでは同日、5万人規模の反政府デモが再発、17日のデモ鎮圧の際には民袋を無差別に撃った軍は、この日は静観するにとどまり、武力介入はしなかったと伝えられている。しかし、非常事態宣言下でデモが再び起これば、新たな流血の惨事になることは必至である。

一方、東ドイツ国営ADN通信はルーマニア筋の話として、先の流血のデモ武力制圧による死者は三千人から四千人に達したと報じた。チャウシェスク大統領はイランから帰国した直後にテレビ、ラジオを通じて演説し、国内で反政府デモが起きたことと軍が発砲したことを初めて認めるとともに、チミショラの反政府デモは外国に扇動されたファシストや反動勢力によって引き起こされたと述べ、武力制圧に踏み切った軍を「愛国者」として称賛した。

大統領は扇動した「外国」を名指しで非難しなかったが「反政府デモ発生後にハンガリーやその他の放送が中傷を始めた」と述べ、隣国ハンガリーが背後で糸を引いたとの見方を示唆して間接的に同国を非難した。《共同通信》

【海部俊樹首相】「できるだけ早く改革推進要綱を決定」

臨時行政改革審議会(新行革審、大槻文平会長)は20日、国と地方の関係等に関する答申を決定し、同日夕、大槻会長らが海部首相に提出した。これに対し首相は「できるだけ早く改革推進要綱を決定して、答申の実現を図りたい。行政改革の推進は内閣の基本方針として堅持し、引き続き努力したい」と述べた。

答申は農地転用許可や都市計画決定などの権限を国から地方へ移譲することや、補助金の整理合理化など142の個別改善策を早急に実施するよう強く求めている。《共同通信》




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