平成341日目

平成元年12月14日(木)

1989/12/14

【新日鉄堺・野茂英雄投手】近鉄と仮契約

近鉄からドラフト1位指名された新日鉄堺の野茂英雄投手(21)は14日、大阪市天王寺区のホテルで二度目の入団交渉に臨み、プロ野球史上最高の契約金1億1000万円、初年度の年俸としてはやはり最高の年俸1000万円で仮契約した。

この日の交渉は近鉄から島田編成部次長、河西チーフスカウトが出席、野茂には新日鉄堺の元永野球部副部長、中川野球部前監督が同席して行われ、約20分の話し合いで入団が決まった。前回(11日)の初交渉で、近鉄は契約金1億円、年俸1000万円を提示していたが、この日はさらに契約金を1000万円上積みした額を提示し、合意に達した。

この後、会見に臨んだ野茂は「プロで一年もやっていないので大きなことは言えないが、優勝に貢献できるよう頑張りたい」と抱負を語った。

野茂は社会人ナンバーワン投手として、ドラフト会議では史上最多の8球団が1位指名で競合。くじで交渉権を獲得した近鉄は4日に下交渉、11日に本人を交えた話し合いを持っていた。(金額は推定)《共同通信》




【プロ野球・ロッテ】高橋慶彦内野手らの入団を発表

ロッテは14日、広島からトレードで獲得した高橋慶彦内野手(32)=176センチ、76キロ、右投げ左右打ち=、白武佳久投手(29)=180センチ、70キロ、右投げ右打ち=、杉本征使投手(22)=187センチ、87キロ、右投げ右打ち=の入団を発表した。

高沢、水上との複数トレードでロッテ入りした3選手は同日契約も更改し、高橋慶は現状維持の年俸6000万円、白武は20%増の1780万円、杉本は13%増の420万円でサイン。背番号は高橋慶5、白武3、杉本32と決まった。

発表に同席した金田監督は「高橋には外野手をやってもらいたい」と語り、左翼手へ転向させる方針を明らかにした。高橋慶も「勝つための監督の構想に従う」とコンバートを受諾。「ロッテでは4年連続盗塁王の西村を脅かすぐらい走り、優勝を狙えるよう「頑張りたい」と抱負を述べた。

3選手は年内にも東京への移転を済ませ、来年1月10日前後にスタートするロッテ選手会主催の合同自主トレーニングからチームに合流する予定。(金額は推定)《共同通信》

【草場良八氏】次期最高裁長官に決定

政府は14日、来年2月19日限りで定年退任する矢口洪一最高裁長官の後任として、草場良八最高裁判事(64)を任命することを決めた。矢口長官が14日、首相官邸に海部首相を訪ね、草場氏の推薦を伝え、首相も了解した。来年2月の閣議で正式決定、天皇が任命する。

第12代長官となる草場氏は最高裁事務総長などを経験し司法行政に精通し、任期も5年以上あり、矢口長官側近として気心がしれた間柄であることから適任と判断された。今年11月に最高裁判事に就任したばかりで、刑事畑出身の判事が長官となるのは、第5代長官の石田和外氏以来。戦後の司法修習(3期)を受けた初の長官となる。《共同通信》

【連合】野党選挙協力を積極推進

連合(山岸章会長)は14日の第1回中央執行委員会で、衆院選への対応について(1)社会、公明、民社、社民連の4野党の候補者数が定数の半分に達していない46選挙区での新たな候補者の擁立(2)4党の候補者が半分に達している選挙区での政党間選挙協力(3)地方連合会独自の並列推薦・協力・支持の三段階での「連合選挙協力」を推進していくことを決定した。

衆院では「連合参議院」型の新会派はつくらず、当選者は四党いずれかの会派に所属するとの原則も改めて確認した。

これを受けて、連合は16日に総評センター、友愛会議(旧同盟)との第三回総選挙対策連絡会を開き、選挙区ごとの青写真をまとめた上で、4党書記長、選対委員長との話し合いに臨む予定だ。《共同通信》

【政界メモ】頭の中は選挙でいっぱい

○…海部首相は14日昼、小泉自民党全国組織委員長とともに、宗教団体「霊友会」の政治団体の全国役員総会に出席。小泉氏が「社会党に政権を渡すかもしれないという危機感を初めて持って戦う総選率だ」とあいさつ。

首相は「選挙」という言葉こそ使わなかったものの「どんなことがあっても自由主義社会を守りきたい」「皆さん方の日ごろの自民党との友好的な付き合いに感謝するとともに、今後一層の理解と力添えを心からお願いする」と大票田といわれる宗教団体に協力を要請。「解散、総選挙のことは考えていない」と口では言う首相も、頭の中は選挙のことでいっぱいか。

○…この日午前、自民党本部で開かれた税制調査会の正副会長会議に前会長の山中貞則氏が顔を出し、出席者をびっくりさせた。

会長を辞任して以来、同調査会の会合に出席したのは初めて。会議では、冒頭からいきなり土地税制関連の問題で「何だ。そんなこともやっていなかったのか」と大蔵省幹部を一喝。会議は「だいぶ引き締まった」(税調幹部)とのこと。会議終了後、出てきた山中氏、記者団に「復しゅうのガンマンじゃないけれど、帰ってきたガンマンてとこかな。(会議室に入ったら)みんながさっと席けてくれて気持ちが良かった」と上機嫌。だが、税調メンバーは「これからもちょくちょく来られるとなあ…」と、やや困惑気味。《共同通信》

【中山太郎外相】ウィーンへ

中山外相は14日夜遅く(日本時間15日早朝)、ウィーンのシュベヒャート空港に到着した。モック・オーストリア外相が異例の出迎えで、早速、車中で「今週末は数十万人のチェコ人が見物に来ます。交通渋滞になるかも」と国境開放など改革が進む隣国チェコスロバキアについて実感あふれる説明。モック外相は「チェコ製自動車の排出する汚染物質はフォルクスワーゲンの30倍に相当するそうです。大気汚染も懸念している」と東欧支援も楽ではないことをついポロリ。

中山外相は「いい時期に訪問できてうれしい」と聞き入っていたが、連日の強行日程で疲れたせいか、得意の環境問題でも聞き役に回りがちだった。《共同通信》

【アンドレイ・サハロフ博士】死去

ソ連の反体制運動指導者でノーベル平和賞受賞者のアンドレイ・サハロフ博士は14日、心臓発作のため死去した。68歳。

サハロフ博士は原子物理学者としてソ連の水爆開発の先頭に立ち、米国に先駆けた水爆の実用化に功績があり“水爆の父”と呼ばれた。しかし、放射能汚染問題を契機に核実験反対に向かい、1960年代に入って体制批判を始めた。74年、作家ソルジェニーフィン氏が国外追放されて以降は、反体制活動の精神的象徴となり、西側への窓口の役割も果たした。

博士の死は、イレーナ・ボンネル夫人が14日午後6時(日本時間15日午前8時)に義理の娘でボストン郊外に住んでいるリザ・セミョーノフさんに電話をかけ伝えたという。88年12月米国を訪問した際にマサチューセッツ州の病院で心臓の検査を受けたが、手術をしたりペースメーカーを着けたりする必要はない、との診断結果だった。《共同通信》




12月14日のできごと