平成321日目

平成元年11月24日(金)

1989/11/24

【リクルート事件】元労働事務次官ら無罪主張

リクルート事件労働省ルートで収賄罪に問われた元労働事務次官加藤孝被告(59)と贈賄側のリ社元社長室長T被告(47)の初公判が24日午前、東京地裁(中川武隆裁判長)で開かれ、加藤被告は「値上がり確実な非公開株だとは知らなかった」とわいろ性の認識を否認するなど両被告とも無罪を主張した。

検察側は冒頭陳述でリ社による大掛かりな株ばらまき工作の骨格、職業安定法改正をめぐる対労働省工作の実態を明らかにした。労働省ルートは5つに分けられたリクルート裁判の第一弾。この後12月15日の政界ルートまで各ルートの初公判が開かれ、政官財界の中枢を揺るがせた腐敗の構造が裁かれる。《共同通信》




【野球・武隈祥太さん】誕生日

【プロ野球・ロッテ】千葉移転へ意欲

ロッテの松井静郎球団社長は24日、川崎から千葉への本拠地移転問題について「来年から移転したいということで千葉県、千葉市と交渉している」と早期移転実現に意欲を示した。

だが、同社長は「まだ何も決まっていないし、千葉の県、市のどちらかと合意したという事実もない」と語り、25日の実行委員会に移転問題を諮る用意はないことを明言。本拠地移転交渉は「相手もあることで難しい」と、話し合いが難航していることも示唆した。

同問題では、受け皿となる千葉側が「(来春完成する)千葉マリンスタジアムは県民、市民の球場と位置付けており、来季からプロ野球のフランチャイズ球場ということは考えられない」(松井旭・千葉市長)との基本姿勢を崩しておらず、同市幹部は24日にも「いずれにしても来年はないだろう」と否定的な見解を示した。《共同通信》

【社会党・土井たか子委員長】自民批判の第一声

社会党の土井委員長は24日、岩手県入りし次の衆院選に向けた全国遊説を事実上開始した。大船渡市など2カ所で演説、「総選挙は2、3カ月以内には必ずある」と述べ、自民党過半数割れに追い込むための社会党への支持を訴えた。

大船渡市で開かれた福祉関係者との対話集会で、土井氏は「野党の消費税廃止案に対し(自民党が見直し)案を出して審議するのが本当だが、自民党案はまだ出されていない。自民党は以前から野党に対案を出せと言ってきたが、それをそっくりそのまま自民党に返したいと、自民党を批判した。

土井氏が第一声を上げた大船渡市は自民党の小沢幹事長の地元である上、社会党が現職と新人の2人の候補者擁立を決めた重点選挙区。土井氏は岩手を皮切りに12月1日、仙台市に入り選挙遊説を本格化させる。《共同通信》

【越山会】解散へ

田中元首相の後継者問題をめぐり元首相の後援会「越山会」県議団は24日午前、新潟県長岡市の越後交通本社で県議団会議を開き「最後の候補者」とされる三富佳一県議団幹事長の擁立について協議した。

この席で三富県議は「再三の出馬要請を受けたが、その任にない」との声明を出し固辞した。この結果、越山会が後継者を擁立する可能性はほとんどなくなった。

越山会は25日、郡市連絡協議会を開き、最終的な方針を決めるが、元首相の引退表明から既に40日がたち次の衆院選も近づいているだけに、候補擁立はできない見込み。既に片岡甚松会長は、越山会新潟県本部について、今年限りで政治団体の届け出をやめることを表明しており事実上、越山会は解散することになった。《共同通信》

【海部俊樹首相】「政治改革を一生懸命に」

海部首相は24日午前、リクルート事件の公判が同日始まったことに関連して「(こうした事件は)繰り返してはならないことだ」とした上で「(自民)党はリクルート事件のけじめ案に従って対応しているし、政治改革を一生懸命やらなければならないと思っている」と述べた。首相官邸で記者団の質問に答えた。《共同通信》

【チェコスロバキア】ヤケシュ書記長を解任

民主化要求デモの拡大による緊迫した状況下で開催されたチェコスロバキア共産党緊急中央委総会は24日夜、ミロシュ・ヤケシュ書記長(67)ら幹部是認、書記など党指導部25人全員が辞任、秘密投票による新指導部選挙の結果、若手のカレル・ウルバーネク幹部会員(48)を新書記長に選出し、9人からなる新幹部会を発足させた。ヤケシュ氏のの退陣は事実上の解任である。

これにより東ドイツ、ブルガリアに続いて政権交代でチェコも改革路線に急展開することになり、24日閉幕した党大会でチャウシェスク書記長(大統領)を再選、独自色を強めるルーマニアの孤立が一層浮き彫りにされる結果となった。

ウルバーネク新書記長は旧政権内では中間派とされ、実力は未知数だ。しかし、中央委は改革に向けた「行動指針」を採択する予定で、新政権が政治・経済改革を急ぐことは間違いないとみられる。

またヤケシュ氏の退陣により、「プラハの春」の再評価と、ドプチェク元第一書記の名誉」「回復の可能性も強まった。《共同通信》

【政界メモ】私はヤコブレフではない

○…海部首相は24日、NHKホールで開かれた商工会連合全国大会であいさつ。「政府としても中小企業施策の充実に万全を期す」などと用意していた祝辞を読んだ後「私が国会議員になって初めて就任した委員会理事は商工委員会だった」と、アドリブで商工会とのくしき縁を強調した。

「(自民)党の商工部会と中小企業調査会で17日に平成2年度予算について決議した。17日は私が就任してちょうど100日目。この決議は100日目の節目にもらった極めて重いものだ」と、予算編成でも中小企業に手厚い対策を取ることを示唆するなど、聴衆を前に総選挙を意識しての大サービス。

○…この日、定例の記者会見に現れた社会党の山口書記長は、参院税特委の審議空転の原因となっている税制再改革基本法案の憲法問題で、自民党の“違憲攻勢”に真っ向から反論。「問題があるとは全く思わない。いわれなき文句を付け審議を停滞させるのは、参院選で示された国民の意思を無視するものだ。自民党の修正、撤回は言い掛かりだ」などと切り捨てた。

記者団が「野党内には修正決着の動きもあるが」と水を向けても「要求に屈して撤回、修正を今申し上げることは4党ともしないだろう。私はヤコブレフ(ソ連共産党政治局員)ではないから“第三の道”があるとは言いません」と、野党側の強硬姿勢を強調。《共同通信》

【米英首脳会談】欧州の安定維持で一致

ブッシュ米大統は24日、訪米中のサッチャー英首相とキャンプデーピッドの大統領山荘で会談、急速に変革が進むソ連・東欧情勢、来月のマルタでの米ソ首話会談、北大西洋条約機構(NATO)の将来などについて協議した。

フィッツウォーター米大統領報道官によると両者は「NATOが東欧の変化に直面している現在、欧州の安定が必要、との点で一致」、またソ連のペレストロイカ(改革)とグラスノスチ(公開性)を支持するとの点でも意見が一致した。

会談後、記者会見したサッチャー英首相によると、在欧米軍の削減問題、米国防予算の大幅削減問題についても欧州通常戦力交渉(CFE)の進展と絡んで協議した。

会談は昼食を挟んで4時間にわたり、午前中は主にソ連・東欧情勢と米ソ首脳会談、午後は軍備管理交渉、地域紛争について議した。

ブッシュ大統領は米ソ首藤会談に臨む姿勢について説明した。サッチャー首相は記者会見で、首脳会談では「異例の大きな発表が出るとは思わない。驚くようなことが突然出てくることはないと思う」と語った。ソ連・東欧問題については両首脳は「改革の第一歩は民主化の追求である点をともに強調した」(米大統領報道官)。

NAT0戦力の現状維持をするサッチャー首相と、「国防予算削減のため在欧米軍明点も検討するブッシュ政権との立場の違いが指摘されているが、サッチャー首相は記者会見で「英政府の財政は黒字だが、米政府は財政赤字の難問を抱えている」と皮肉るのにとどまり、この場をどれほど詰めて協議したかについては明らかにしなかった。

サッチャー首相は米側の事情も踏まえて、CFEで東西間の対立となっている戦術戦闘機の扱い方などについて、場合によっては次の第三段階のCFE厚相に回すことを示後、現在のCFE交渉の早期妥結に意欲を示した。《共同通信》




11月24日のできごと