平成1066日目

1991/12/09

この日のできごと(何の日)

【中日・落合博満内野手】契約更改

中日の落合博満内野手(38)は9日、ナゴヤ球場内の球団事務所で今オフ初の契約更改交渉に臨み、日本球界最高の3億円でサインした。落合は今季2億2000万円でプレーしており、8000万円増の更改となった。

約1時間10分の話し合いの後、会見した落合は「サインしました」と切り出し、12月に入ってから既に伊藤球団代表と契約更改の話をしていたことを認め「最低3億の数字が出てくれれば面目も立つと思っていた。2億台の線だったらもめたかもしれないが、最初からそれを出してくれたので」と3年ぶりの一発サインの理由を笑顔交じりで話した。

落合は今季37本塁打で、ロッテ時代を含めてこの部門で2年連続5度目のタイトルを獲得した。さらに打率3割4分、91打点はともにリーグ2位で、優勝争いを演じたチームへの貢献度も高く、長年にわたる好成績も評価された。(金額は推定)《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

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【政府、自民党】今国会でのPKO法案成立を断念

政府、自民党は9日、今国会最大の焦点である国連平和維持活動(PKO)協力法案の今国会での成立を断念した。10日に会期切れを迎える今国会の大幅延長が社会党などの強い抵抗で困難になったためで、会期延長については平成3年度補正予算案とPKO法案の会期末未処理に必要な10日間程度確保する方針を固めた。この結果、PKO法案も前国会に続き「継続審議」扱いとなる公算が強まった。

自民党の綿貫幹事長と加藤官房長官らは9日夜、国会内で協議したが、具体的な延長幅を含め最終的な合意に至らず、会期延長問題は会期末当日の10日に持ち越されるという異例の事態になった。《共同通信》

【宮澤喜一首相】「3点セット」答弁

国会は9日午前10時から、衆院予算委員会(山村新治郎委員長)を開き、6日に提出された平成3年度補正予算案の審議に入った。

午前中は山花貞夫氏(社会)が質問に立ち、宮澤首相が提出したリクルートコスモス未公開株譲渡に絡む売買約定書などいわゆる「3点セット」の内容をめぐり、「宮澤事務所ぐるみの取引ではなかったか」などとして、首相の過去の答弁との整合性を厳しく追及した。

これに対し、首相は、首相の元秘書である服部恒雄氏の「個人的取引」として事務所の関与を否定したが、山花氏は納得せず、株式売買約定書の「宮澤喜一」の署名の筆跡鑑定と、服部氏、首相の第一秘書である松本雅雄氏の証人喚問を要求した。《読売新聞》

【宮澤喜一首相】総量規制撤廃に前向き

宮澤首相は9日昼の政府、自民党首脳会議で不動産融資の総量規制について「撤廃は景気刺激対策もあり、なるべく早くやりたいと思っている」と述べ、総量規制撤廃に前向きの方針を首相として初めて言明した。《共同通信》

【京都ホテル】ひっそり起工式

計画再検討の末、60メートル高層化を決めた京都ホテル(京都市中京区)は9日、平成6年8月のオープンを目指して新ホテル建て替え工事の起工式を行った。高層化に反対する京都仏教会などへの刺激を避けて、8人が参列した安全祈願祭だけのひっそりとした式。

先月22日に予定していた当初の起工式は、工事関係者ら約70人が参列し、地鎮祭も営む予定だった。だが、この日は、ホテル側から柴田顕専務だけが参加、地鎮祭は来年に行う予定。

有名寺院の拝観拒否などで、先月20日に計画見直しを約束したものの、今月5日、電撃的に当初計画通りの着工を打ち出してから、わずか四日後の起工式。

「京都ホテルとJR京都駅高層化に反対する市民連合」ら4団体のメンバー10人は、ホテル側に「工事着工の即時停止を申し入れたい」と求めたが、本社内に入ることを拒否された。

反対派の急先鋒京都仏教会(東伏見慈洽会長)は、「すぐに具体的な抗議活動を行う予定はない」としてこの日は静観の構え。だが、清滝智弘常務理事は「今日の起工式を、京都の景観破壊の第一歩と受け止める。今後、強い抗議行動をとらなければならない。15、16日ごろに理事会を開いて対応を決めたい」と話している。

なんとか仏教会の拝観否だけは避けたい、とする観光寺院前の土産物品店主らでつくる清水門前会、銀閣寺門前推進会のメンバーら約50人は午前9時、ホテル本社を訪れ「われわれの生活を脅かす暴挙には厳重に抗議する」との抗議文を読み上げた。

この日の起工式について京都ホテルは「いろいろ真剣に論議を深め、模索した。誠心誠意をもって検討した究極の判断を理解してもらいたい」とするコメントを発表した。《読売新聞》

【天皇、皇后両陛下】博物館法式典出席

天皇、皇后両陛下は9日午前、東京・虎ノ門の国立教育会館で開かれた「博物館法制定40周年記念式典」(文部省など主催)に出席された。博物館法は、博物館が教育、学術などの発展に役立つように、昭和26年に制定された法律。

天皇陛下は式典で「親しまれる施設として発展するとともに、博物館が互いに協力することによって、一層の成果が収められていくことを願います」と述べられた。《読売新聞》

【ロシア・エリツィン大統領】ソ連・ゴルバチョフ大統領と会談

ソ連のエリツィン・ロシア共和国大統領は9日、ゴルバチョフ連邦大統領と会談、前日、ブレスト(白ロシア共和国)で開かれたエリツィン氏、クラフチュク・ウクライナ大統領、シュシケビッチ・白ロシア共和国最高会議議長のスラブ3首脳による「独立国家共同体」創設宣言について説明した。

これに対し、ゴルバチョフ氏は「多くの疑問」を表明し、見解は一致しなかった。ゴルバチョフ氏は9日夜、国営テレビでその立場を明らかにする予定。

また、西側諸国が懸念を表明している核管理問題で、コズイレフ・ロシア外相は9日、ゴルバチョフ氏に核兵器管理権と軍最高司令官の地位を「独立国家共同体」に移譲するよう求める考えを明らかにした。《読売新聞》

【ソ連・ゴルバチョフ大統領】全面対決へ

ソ連のゴルバチョフ連邦大統領は9日、テレビ声明を通じてスラブ3首脳による「独立国家共同体」創設、「ソ連消滅」宣言を強く非難し、その違法性を追及、エリツィン・ロシア大統領との全面対決の姿勢を明らかにするとともに、臨時人民代議員大会開催を求めたが、自らの進退問題には触れなかった。

一方、同共同体の違法性をめぐってソ連憲法監査委員会が11日に招集される見通しとなった。

しかし、すでにアルメニア共和国が9日、独立国家共同体への参加を表明しているうえ、スラブ3共和国は人民代議員大会が招集されても代議員を送らない可能性が高く、退陣の瀬戸際に立たされたゴルバチョフ大統領とエリツィン氏らスラブ3首脳の攻防は一段と緊張を増してきた。《読売新聞》

【イスラム諸国】首脳会議スタート

セネガルからの報道によると、イスラム諸国会議機構(OIC、加盟44か国・1機構)の第6回首脳会議が9日、同国の首都ダカールで開幕した。中東和平会議への対応などを議題に12日まで四日間討議を行う。

岸戦争終結後、イスラム諸国の首脳級代表が初めて顔を合わせる今回の会議では、湾岸戦争でできた加盟国間の溝をどう修復するかが大きな焦点だったが、イラクのフセイン大統領は、「サウジアラビアが会議を反イラク会議にしようとしている」として欠席した。スーダン、イエメンなど親イラク諸国、一方の反イラク陣営もサウジのファハド国王、シリアのアサド大統領、エジプトのムバラク大統領などが軒並み欠席。アラブ筋によると、イラクを支持したパレスチナ解放機構のアラファト議長とのしこりがまだ残っているとも言う。クウェートは依然イラク非難を強硬に主張しており、関係修復は望み薄。会議自体が形式的なものになった観さえある。

注目されるのは、イランのラフサンジャニ大統領が加盟国最大の代表団を率い、イラン大統領としては79年の革命以来初めて出席したこと。イランは夏以降、加盟各国に大統領書簡を送付、国際的孤立からの完全脱却を目指し関係緊密化を図っている。《読売新聞》

【ボクシング・上山仁選手】吉野弘幸選手にKO勝ち

プロボクシングの現役日本王者同士の対決、ウエルター級の吉野弘幸(ワタナべ)とジュニアミドル級の上山仁(新日本木村)のノンタイトル10回戦は9日、東京・後楽園ホールで行われ、上山が7回1分14秒KO勝ちした。

事実上の重量級ナンバーワンを決める試合は、ゴングと同時に壮絶な打撃戦となった。しかし、スタミナに勝る上山は7回、左フックで三度のダウンを奪い、1敗1分けだった吉野との三度目の試合で初めて勝った。

王者の意地がぶつかりあった、今年最高の試合だった。休む間もなく打ち合う両者に、3250人の超満員のファンはラウンドが終わるたびに割れるような拍手。「効いたパンチはたくさんあったけど、死んでも倒れるものかと頑張った」と、勝った上山はリングの上で号泣。敗れた吉野も、試合後は自ら上山の控室を訪れ、「これで1勝1敗1分け。引退するまでにもう一度やろう」と笑顔を見せた。《読売新聞》



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