平成3612日目
1998/11/28
この日のできごと(何の日)
【小渕恵三首相】韓国・金錘泌首相と会談
小渕恵三首相、金錘泌首相ほか日韓の9閣僚が28日午後、鹿児島市内のホテルに集い、初めての閣僚懇談会を開いた。懇談会に先立つ小渕首相との会談で金首相は、2000年に天皇陛下が韓国を訪問するよう公式に招請。両首相は訪韓の早期実現に向け、環境を整えていくことで一致した。
地下核施設建設疑惑が深刻化している朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)情勢について、日米韓3カ国が緊密に連携することを確認した。金首相は北東アジアの経済安定のため、3000億ドル規模の「アジア通貨基金」創設を提唱。小渕首相は検討する姿勢を示した。
閣僚懇談会では政治、経済、安保、文化交流など幅広い分野で意見交換、二国間投資協定の予備交渉開始で合意した。洪外交通商相は外相会談で、小渕首相の来年早期の訪韓を要請した。次回懇談会は来年韓国で開く。《共同通信》
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【Jリーグ・チャンピオンシップ】鹿島が2年ぶりの年間優勝
Jリーグのサントリー・チャンピオンシップ、鹿島アントラーズージュビロ磐田第2戦は28日、カシマスタジアムで行われ、鹿島が2−1と快勝し、第1戦のVゴール勝ちに続いて連勝し、勝ち点を5とし、1シーズン制だった1996年に続いて2年ぶりの年間優勝を達成した。
鹿島は前半39分、右FKを秋田がヘディングで合わせ先制。その2分後には、正面のFKをビスマルクが直接決めて優位に立った。磐田は後半、藤田のシュートで1点を返したが、鹿島の厚い守備に阻まれた。最優秀選手には鹿島の秋田が選ばれた。《共同通信》
【プロ野球・中日】福留孝介内野手の入団を発表
中日は28日、ドラフト1位で指名した日本生命の福留孝介内野手(21)=182センチ、84キロ、右投げ左打ち=の入団を発表した。背番号は1。29日のファン感謝デーでユニホーム姿が披露される。
午前中に球団事務所で契約金1億円、出来高払い5000万円、年俸1300万円で正式契約を済ませた同選手は、午後には星野監督、佐藤球団社長とともにナゴヤドームで記者会見に臨んだ。
今年のドラフト指名選手では最も早い入団発表。福留は「小さい子どもに夢を与えられるプレーヤーになりたい」と抱負を口にした。
PL学園高時代の1995年ドラフトでは、高校生として史上最多の7球団が競合した。近鉄が交渉権を得たが、拒否して社会人入り。3年待って、逆指名で希望球団への入団を果たしただけに、自然と笑みがこぼれた。
首脳陣の期待は大きい。星野監督は「最初から遊撃手として全試合レギュラーでやってほしい。中日だけじゃなく、プロ野球界の主軸になってほしい」とエールを送った。《共同通信》
【民主党・菅直人代表】女性問題を釈明
「相手がどこかの国のスパイだったら公的な問題だが…。仕事上の関係で、男女関係はない。家内は納得してくれた」。民主党の菅直人代表は28日、日本記者クラブで講演し、この日も一部週刊誌などが伝える女性問題の釈明に追われた。
「だいぶ前に(講演の)依頼があった。皆さんにはグッド・タイミングだが、私には厳しいタイミングだ」と切り出した菅氏。外交・安保、景気対策など政策中心に自民党と自由党の連携を「小渕沢政権」と批判してみせたが、出席者から向けられる質問は、自らの女性問題がほとんど。
菅氏は「公私混同の問題は一切ない。個人的には不注意な行動だったがそれ以上の公的問題はない」との答弁に終始。女性問題が浮上して以来、陰りの見えてきた「菅人気」に、党内には菅氏の「危機管理能力」を疑問視する声もある。
偶然、この日が結婚28周年という菅氏は「新しい世紀へ」と揮ごう。講演の最後に「自分の人気も『薬害エイズ』でマスコミ報道が膨らませたバブル人気だったかもしれない。バブルが弾けた後の地価は収益率で決まる。使いものになるかどうか試されるという気持ちで、頑張りたい」と述べ、再出発の決意を強調した。《共同通信》
【中国・江沢民国家主席】早大で講演
来日中の中国の江沢民国家主席は28日午前、東京都新宿区の早稲田大学(奥島孝康総長)で「歴史をかがみとし、未来を切り開こう」と題して記念講演、自らを日中戦争を体験した「歴史の証人」として、善隣友好の貴さを強調するとともに、日本での軍国主義台頭に警戒感を表明した。
江主席は来日以来、歴史の教訓をくみ取ることの重要性を繰り返し強調しているが、この日の講演はそうした考えを総まとめにした形で、日本が平和の道を歩むよう強く求めた内容となった。講演は同大大隈講堂で約30分間行われ、小渕恵三首相や一般学生、留学生ら約1000人が出席した。
江主席はまず、故郷の江蘇省揚州出身で日本に渡った鑑真を例に、2000年来の日中友好交流の歴史を回顧。さらに19世紀末以来の日本の対中侵略に言及。「中国軍民3500万人が死傷し、6000億ドル以上の経済的損失を出した」と具体的な数字を挙げ、戦争を体験した証人として、こうした惨禍の歴史を伝える責任があると述べた。
主席はさらに、過去の総括からの①善隣友好を特に重視すべきだ②不幸な歴史を直視して、歴史の教訓をくみ取るべきだ③長期的な観点から日中関係を見るべきだ−と指摘。
特に「軍国主義は、隣国に災禍をもたらすばかりでなく、国力を衰退させる」と述べ、日本に対し「平和発展の道を堅持すべきだ」と求めると同時に、「どんな形式であれ、軍国主義の思潮と勢力が再び台頭することを許してはならない」と強調した。
中国は、日本での閣僚による靖国神社公式参拝や「南京大虐殺」否定発言を、かつての軍国主義を賛美する動きとして強く警戒している。
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天皇、皇后両陛下は28日午前、国賓として来日中の江沢民中国国家主席と王治坪夫人の宿泊場所になっている東京・元赤坂の迎賓館を訪問、別れのあいさつをされた。江主席夫妻は同日夕、東北新幹線で次の訪問地仙台市へ向かう。《共同通信》
【韓国】「家族シネマ」を一般公開
在日韓国人作家、柳美里さんの昨年の芥川賞受賞作を原作とし、日本人や在日韓国人が出演、セリフはすべて日本語という映画「家族シネマ」(朴哲殊監督)が28日から、ソウルなど韓国の映画館で一般公開された。
制作資本は韓国、監督も韓国人で合作映画の一種と受け止められているが、韓国政府が10月の金大中大統領訪日を機に打ち出した日本の大衆文化の段階的開放の第一歩。韓国紙などは約1週間前から韓国や欧米の映画と合わせて予告し、ケーブルテレビのニュースでは奈良県でのロケ場面が取り上げられるなど、韓国の映画ファンの間で話題を集めている。
韓国ではこれまで、日本語を強制された植民地時代の経験から、芸術祭や映画祭などを除いては日本語による映画や公演、テレビ放送などは事実上禁じられていた。純粋な日本映画第一号としては、12月5日から北野武監督の「HANA-BI」の一般公開が予定されている。《共同通信》
【この日の民主党】
国民運動本部全国キャンペーンの一環で、枝野幸男衆議院議員(政調筆頭副会長)が11月28日と29日の2日間にわたって香川県入りし、各層市民の方々と交流の場を持ちました。
18日の午前中に開催された「枝野さんとともに語る会in 東讃」では、香川県牟礼町の住民約60人が参加。民主党の目指す「自由で安心な社会」について熱っぽく語り合った後、野外にて手作りのさぬきうどんをいただきました。初冬のおだやかな瀬戸内海を見下ろしながら、熱心な議論と熱いうどんで、参加者の心もあたたまりました。
引き続いて高松市内では、香川県内の中小企業経営者約50人を対象に、「民主党のビッグバン戦略・枝野幸男の政経セミナー」が開催されました。
そのなかで枝野議員は不況対策の特効薬として、「国民は将来に対する漠然とした不安をもっているが、これを払拭することが、消費を刺激する最大要因。経済と福祉が相反する時代はもう終わった」と述べ、社会保障等の充実により国民の不安を解消することが、ひいては景気対策につながるとの持論を語りました。また先の金融国会の舞台裏などを詳しく紹介、不況の波をひしひしと感じている経営者の方々は、わがことのように熱心に耳をかたむけていました。
枝野議員はその後、県内労組代表者との懇談会や、善通寺市民との対話集会などに参加。密度の濃いスケジュールをこなすとともに、香川県民との交流を楽しみました。《民主党ニュース》