平成2147日目
1994/11/24
この日のできごと(何の日)
【新進党】新党準備会が党名を発表
野党の新党準備会は24日夕、衆院別館の講堂で総会を開き、12月10日に結成する新・新党名を「新進党」と決定した。英語名は「ニュー・フロンティア・パーティー」。併せて党の「綱領」と「規約」、基本政策となる「当面する重点政策」の各案をそれぞれ了承した。新党名が決まったことで、今後の焦点は海部元首相、羽田前首相を軸とした初代党首ら役員人事に移る。幹事長には小沢一郎新党準備会実行委員長が有力。
新党準備会は、25日から連日開催する予定の実行委員会で、党首選出方法についての最終調整に入る。党内には若手議員を中心に「立候補の届け出ー国会議員による選挙」を求める議員も根強く、調整は難航しそうだ。
総会では、冒頭、新・新党に参加予定の衆参両院国会議員225人のうち代理を含む219人が、全国から公募した1万2000種類の党名から、党名公募審査委員会で絞り込んだ5つの党名候補対象に投票。130票を集めた「新進党」に決まった。
有効投票213票のうち「希望党」48票、「清新党」19票、「人間党」9票、「新風党」7票。この後、小沢氏が実行委員会の経過を説明。「新党結成の準備は(基本政策、選挙対策などの)専門委員会を中心に延べ153回、321時間という想像を超えた努力があった」と強調。国民参加型の政党を目指すとした綱領や党規約案への理解を求めた。
これに対して、若手議員から初代党首の選出方法について「党の顔である党首は、国民に分かりやすい方法で選出すべきだ」などと、国会議員による党首選挙の実施を求める意見が続出。小沢氏は「実行委では皆さんの意見を踏まえて協議が進むと思う」と述べるにとどまった。
総会で了承された規約案では、党執行部の構成について、党首、副党首、党務を執行する幹事長、政策の調整、決定に当たる政策審議会長、国会運営を担う政務会長を置き、党首が最高顧問を選任することができる、と規定している。《共同通信》
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【自民党】派閥解消で5派一致
自民党の党改革実行本部(塩川正十郎本部長)は24日午後、河野総裁と5派閥会長らの出席を求めて派閥解消問題について協議した結果、派閥事務所を年内に閉鎖することで一致した。このほか①これまでの派閥名は一切使わない②派閥総会などの会合は開かないーとの2点も申し合わせた。
今回の決定は野党側の新・新党結成の動きをにらみ、自民党の党改革努力をアピールするのが狙い。ただ党内には「派閥の効用」を指摘する声や、執行部への権力集中に対する警戒心も根強いため、名実ともに派閥が解消するかはなお微妙だ。
冒頭、河野氏は「派閥解消問題は党改革の最大の焦点だ。今回の合意に基づき、速やかに派閥を解消してもらいたい」と要請した。これに対して、各派会長が「5派閥が足並みをそろえることが大事だ」(渡辺美智雄氏)、「年内に総会を開き、私から協力を要請したい」(宮澤喜一、三塚博両氏)などと応じた。
塩川本部長は終了後の記者会見で、派閥の定義に関して①所属議員に資金援助する②役員人事に介入する③政策決定に影響力を行使するーの3点を指摘した。その上で、加藤政調会長らの「グループ・新世紀」について「実態が分からないが、こうした定義に当てはまる行動をした場合、解散してもらわなければならない」と述べた。同時に「自発的な勉強会まで制約はできない」とも付け加えた。《共同通信》
【政界談話室】
○…自民党は24日、選挙区を預かる“代議士の妻”や地元秘書を対象に、連座制の適用を強化した政治改革関連法の研修会を開催。森幹事長はあいさつで、「聞くは一時の恥、知らないのは落選につながる」「社会的儀礼で工場の開所式に酒一本持って行っても、従来も引っ掛かったが、(今回から)非常に厳しくなる。それが嫌なら選挙に出るべきじゃない」と“警告”した。しかし一方では「(内容を)分かり過ぎると選挙がしにくくなるという話もある」と、選挙を預かる幹事長の揺れる胸のうちもチラリ。
○…この日開かれた第2回新党準備会で新たな党名が「新進党」に決定。小池百合子広報委員長は「堂々として、あこがれがあって、王道を示すもの。名が体を表さないと、看板倒れになる。後は“不惜身命”に頑張ろう」。小沢一郎委員長も「これまで綱領、政策、規約などの会議は153回、321時間をかけた。ここ2カ月間、想像を超えた努力だ。不惜身命と言える」と、いずれも横綱貴乃花ばりのあいさつをしたが、下馬評通りの党名決定には「出来レースだ」「小学校の学級会じゃないぞ」とのやじも。《共同通信》
【村山富市首相】早期解散を重ねて否定
村山首相は24日、首相官邸で田中科学技術庁長官ら自民党の当選一回衆院議員24人と懇談、衆院解散・総選挙について「今は解散しても世論に問うことがない。審判を仰ぐ機会は来年の参院選などがある」と述べ、早期解散に否定的な考えを重ねて示した。
同席した中川秀直首相補佐(自民)によると、首相は社会党内の政策集団「新民主連合」の一部にある離党の動きについて「理由があって出ていく人は止められないが、そんなに多くはないだろう」との認識を示した。ただ首相は「時間をかけて話したい」とも述べ、できる限り話し合いを重ねていく意向を明らかにした。《共同通信》
【村山富市首相】1月上旬訪米で調整
政府は24日、村山首相の訪米を1月上旬に実現する方向で米側と最終調整に入った。クリントン大統領との首脳会談で、日米包括経済協議の部分合意など村山政権運営の対米実績を踏まえながら、地球的規模の問題で協調体制を確認、日米関係を一層強化するのが目的だ。
また、この機会に来年6月の先進国首脳会議(ハリファクス・サミット)の議長国を務めるカナダを訪問、クレティエン首相と会談することも検討している。《共同通信》
【JR東海】リニア車体を公開
リニアモーターカー(超電導磁気浮上式鉄道)の実用化を目指し、ているJR東海は24日、山梨実験線で使用する試験車両の先頭車体を初公開した。
先端部は、空気抵抗や騒音を小さくするために「ダブルカスプ」と呼ばれる水鳥の口ばしに似た形。へらのように突き出した先端で空気をすくい上げ、側方から上に逃がす構造になっている。
航空機と鉄道車両の技術を融合し、軽量化、耐久性を考えたアルミ合金製。重さは「のぞみ」の約4割で3トン。高さも約35センチ低く、幅は約50センチ狭くなっている。胴体の断面は円形に近く、飛行機を思わせる外観だ。《共同通信》
【Jリーグ・鹿島】アルシンド選手を解雇
サッカーJリーグの鹿島アントラーズは24日、FWアルシンド(27)と来季の契約を更新しないことを発表した。契約は来年2月まで残っているが、双方の合意により11月いっぱいで契約を打ち切る。12月4日開幕の天皇杯も同選手の登録はしない。
アルシンドは昨年3月、推定年俸3000万円、契約満了後にはチームが買い取った選手保有権(パス)を本人に譲渡する契約で入団した。契約更改に当たって鹿島側は約3倍増の年俸を提示したが、同選手の要求の半額で、5度の交渉でも折り合わなかった。
鹿島は、今季ニコスシリーズから加わったワールドカップ(W杯)ブラジル代表のレオナルドを中心にし、たチームづくりを目指していることや、エドゥー監督とアルシンドの折り合いが悪いことなどを考慮し、チームの顔となった人気選手の解雇に踏み切ったとみられる。
同選手はリーグ戦71試合に出場して計50得点を挙げ、2季連続で得点ランク2位。昨季のサントリーシリーズ制覇や天皇杯準優勝に貢献した。《共同通信》