平成5798日目
2004/11/22
【この日の小泉総理】
平成16年11月22日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の日程を終えた小泉総理は、この日の午前、サンティアゴ首都圏のサン・クリストバルの丘にある日本庭園を視察し、現地の日本人学校の生徒たちの歓迎を受けました。
その後、サンティアゴ市内の憲法広場で開かれた歓迎式典に出席した後、大統領府でチリのリカルド・ラゴス大統領と首脳会談を行いました。会談では、日本とチリの間での自由貿易協定(FTA)を結ぶための産官学の勉強会の開催、幅広い分野での交流活性化を議論するための「日本・チリ賢人会議」の設置などについて話し合いが行われ、会談後に両首脳は共同記者会見を行いました。
この日の午後、小泉総理は今回のAPEC首脳会議出席を締めくくる内外記者会見を行い、「経済交流の拡大、そして各国が投資しやすいような環境整備、構造改革の推進、さらには安全保障の強化、テロ対策、不拡散等、幅広く議論を進めることができた。このAPECの会合の合間を縫って、アメリカのブッシュ大統領、インドネシアのユドヨノ大統領、ロシアのプーチン大統領、中国の胡錦涛国家主席とそれぞれ会談した。また、APEC終了後は、ラゴス大統領と会談を行った。両国の友好増進のために、将来のFTA締結も見据えた、幅広い協力をしていこうということで、極めて実り多い会談ができたと思う。」と述べました。
チリ訪問中の小泉首相は22日午前(日本時間同日夜)、宿泊先ホテルで記者団と懇談した。
21日の胡錦濤国家主席との日中首脳会談に関連し、胡主席が中止を求めた首相の靖国神社参拝に関して、「これからは(参拝に行く、行かないについて)どんな質問があっても触れないことにした。日中関係は靖国問題だけではない。それ以外の大事な問題がたくさんある。対立する問題だけを取り上げても仕方ない」と述べた。首相はこれまでは来年以降の参拝継続を明言してきた。
現在、途絶えている日中首脳間の相互訪問について、「お互いに好ましい、望ましい時に訪問すればいい。今、(再開の)メドがあるわけではない」と述べ、事態打開の見通しが立っていないことを認めた。
また、国と地方の税財政を見直す三位一体改革については、「(今月)26日までには決まる」と述べ、全体像を26日に取りまとめる考えを改めて強調した。《読売新聞》
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【宇都宮地裁】2児殺害された父、覚せい剤使用罪で実刑判決
栃木県小山市で川に落とされて殺害された男児2人の父親で、覚せい剤取締法違反(使用)の罪に問われた同市神鳥谷、塗装工A被告(41)の判決が22日、宇都宮地裁であった。
飯渕進裁判官は「覚せい剤に対する姿勢は安易で、常習性もある」として、懲役1年6月(求刑・懲役2年6月)を言い渡した。
判決によると、A被告は、殺人事件が起きる2日前の9月10日ごろ、自宅アパートで覚せい剤を使用した。男児2人に対する殺人と同法違反(使用)の罪で起訴された無職S被告(39)と同居を始めた6月から、同被告や別の知人らと覚せい剤を融通し合っていた。《読売新聞》
【この日の民主党】
岡田代表、山口県を訪問し県内各地を精力的に視察
岡田克也代表は22日、山口県を訪問し、木質バイオマスガス化発電設備や高齢者モデル居住圏づくり事業、ペットボトルのリサイクル工場などを視察するなど、精力的に日程をこなす1日となった。
岡田代表らがまず訪れたのは、山口市の山口テクノパーク内にある中外炉工業(株)。ここの木質バイオマスガス化発電設備では、間伐材などをチップ化したものを利用して発電を行い、発生した熱や電力を近くの製材会社に供給している。一行は、こうしたいわばエネルギーの地産地消をめざした取り組みについて関係者から説明を受け、発電設備を見て回った。
次に岡田代表らは、人口の40%以上が高齢者という周防大島町を訪れ、町役場で中本町長ら町の関係者と懇談。町が取り組んでいる高齢者モデル居住圏構想について説明を受けたほか、椋野北地区学習館で、椋野ふれあいサロンの皆さんと交流。岡田代表が、「元気な皆さんのお顔を拝見しに来ました。色々なご意見を」と挨拶すると、参加者の男性から「党首討論のつもりで答えて下さい」と、農業の後継者不足、自給率向上の必要性、無駄な公共事業の削減などの問題で質問が出された。岡田代表は、「小泉さんとの討論より、よほど分かりやすい質問だ」と言って爆笑を誘った後、これらの問題について民主党の考え方を丁寧に説明。その後、参加者と一緒に「里の秋」を合唱し、地元の名産のかいもちを頬張りながら、地元の皆さんとさらに交流を深めた。
さらに岡田代表らは周南市に移動し、帝人ファイバー(株)を訪問。使い終わったペットボトルを新しいペットボトルにリサイクルする最新鋭の設備について、工場関係者から説明を受け、巨大なプラントなどを実際に見て回った。
山口県での視察を終えた岡田代表は記者団に今回の視察について聞かれ、「それぞれ非常に印象的だった」とし、それぞれの視察先での印象に触れた。木質バイオマス発電については、日本の山林再生に欠かせない技術だとして「非常に興味深い」とし、ペットボトルのリサイクル技術についても、技術開発力の素晴らしさを賞賛。周防大島町での交流についても、高齢化社会をむかえている現状に対しての「一つの先進的な取り組みだ」とし、これからの今後の民主党の政策を考える上でも「今日は非常に勉強になった」と満足し感心した様子で語った。
また記者団から、日本歯科医師連盟から旧橋本派への1億円ヤミ献金事件に関し、橋本元首相が衆議院の政治倫理審査会に審査を申し出たことについて問われた岡田代表は、「われわれは証人喚問を求めている」と改めて強調した上で、村岡元官房長官の証言も踏まえて「ますます疑惑は深まっている。証人喚問という嘘のない形での証言を求めたい」と、改めて橋本首相の証人喚問を強く要求していく意向を示した。
なお、今回の視察には、平岡秀夫、佐藤公治両衆議院議員が同行した。《民主党ニュース》